研究者の知見を生かした多様な解析ツールの提供や膨大なレセプトデータの高速解析などにより利用者の利便性を向上し、医療研究の進展に寄与
株式会社日立製作所(以下、日立)は、一般財団法人 医療経済研究・社会保険福祉協会 医療経済研究機構(以下、医療経済研究機構)と東京大学生産技術研究所(以下、東大生研)とのオープンイノベーションの成果として、全国民のレセプト情報・特定健診等情報(以下、NDB*1 データ)や自治体が保有する健診・医療・介護データといった医療系ビッグデータの活用を目的とする解析システム「超高速・超学際レセプト情報等ビッグデータ解析プラットフォームシステム(以下、SFINCS*2)」を構築・運用しています。2017 年の稼働以来、医療系研究者の知見を取り込み多様な解析ツールを順次拡充したほか、SFINCS に蓄積された6 年分の全国民のレセプトデータ(約2,000 億レコード)全件の解析にかかる時間を、従来の日単位または時間単位から分単位または秒単位に短縮*3 するなど、研究者のデータ解析における利便性を向上しています。これにより、従来は時間的制約により実現が困難であった悉皆調査*4 や深掘り調査などが可能になり、例えば、生活習慣病の実態調査や地域の健診・医療・介護の横断的な調査など、健康長寿社会の実現に向けた医療研究の進展に寄与しています。今後も日立は、オープンな技術に基づくSFINCSのクラウドネイティブ*5 化や、パーソナルデータの安全な利活用を促進する匿名加工処理の高速化技術の実装など、次世代NDB データの研究基盤であるSFINCS の進化に尽力し、健康長寿社会の実現へ貢献し ていきます。