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Hitachi IoT Platform Magazine

【事例】電気機器メーカーE社 役職:工場長

「能力」を考慮した生産管理で、工場の対応力を改善せよ!

背景

生産増大に伴い納期遅延が頻発するようになった中核工場の体制を立て直すべく、E社は新工場長に任命したS氏に生産管理の業務改善を指示。深刻化する納期遅延を解決できる生産管理を確立できれば、今後のモデル手法として順次、他工場にも横展開していく計画だった。

課題

「能力」を考慮しない既存生産管理システムによる計画と現実の乖離

E社の中核工場で多発していた「納期遅延」という問題の根幹にあったのは、需要や調達の変化に生産管理が対応できていない、いわば「予実」の大きな乖離だ。
「この工場の従来の生産管理システムで立案するMRP*1(資材所要量計画)では、資材供給の可否のみを判断基準としており、現場の生産能力は考慮されていませんでした。そのため、計画上の生産量や納期は多くの場合、実際には達成が困難なものになっていたのです」とS氏。非現実的な計画と現実的な生産量・納期をすり合わせるためには、当然調整が必要になる。しかしその作業は煩雑かつ正確性に欠け、調整後もなお想定した結果を出せない事態が頻発。生産・調達の予実管理は困難を極めていた。

*1
MRP:Material Requirements Planning

特急注文や部材の納品遅延などへの後手の対応で疲弊する現場

これまでE社の製造部門では週に一度のペースで生産・調達計画を立案し、需要変動のほか、生産現場や部品調達の状況変化などに応じて1日単位で計画を調整していた。
「急を要する突発的な注文や部材サプライヤーの想定外の納品遅延のたびに、全体計画には歪みが生じます。そのため生産管理部門は日々調整作業に追われていましたが、利用するERP*2の計画調整機能では1つの計画を調整するのにも多くの手間と時間が必要だったため、督促を受けた注文に限り、日に一度調整するのが限界でした」。
さらに生産能力が考慮されていないMRPのため、想定外の事態の影響範囲を正確に把握することすら困難で、調整の結果は正確性を欠いていた。そのため特急注文などを寄せた顧客への納期回答にはデータの裏付けがなく、結果的にバックオーダー(受注残)が発生してしまうケースが頻発していたのだ。

*2
ERP:Enterprise Resource Planning

課題のポイント

  1. 不正確な計画と現実との溝を埋める調整作業の精度が低く、計画達成が困難。
  2. 1日1回だけの計画調整では、突発的な事象に迅速に対応できない。



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