ページの本文へ

Hitachi

ブロックチェーンを使いこなす勘どころ、教えます
講師/日立製作所 Blockchain推進部 佃 美和

社会を変える技術として注目を集めるブロックチェーン。しかし、いざトライしてみると思ったような効果が出ない、というケースも少なくないようです。そこで、ブロックチェーンのメリットをビジネスでしっかり得られるよう、日立のエキスパートがその潜在能力を余さず引き出す勘どころをお伝えします。

勘どころを押さえたサービスいろいろ

ブロックチェーンをビジネスで活用し効果を得るためには、正しく使いこなす技が必要であり、その時パートナー選びが大切であることを前回お話ししました。

日立には、Hyperledgerプロジェクトの設立時からメンバーとして蓄積した知識、そして金融系の大規模な高信頼システムを数多く構築してきた経験があります。パートナーとして、ビジネスでの使いどころの相談から社会インフラクラスの高信頼運用までサポートし、お客さまのHyperledger Fabricを活用したビジネスの実現をお手伝いします。

コンサルティング=使いどころの見極め

導入プロジェクトのはじめの一歩は、ブロックチェーンの効果が得られるビジネスを見極めること。日立は「ブロックチェーンパターンブック」として、お客さまが受け取る価値ごとに適用ユースケースを11個に整理。ワークショップではこれを活用して現状の分析や仮説検証を行い、適用すべきビジネスを導き出します。

設計=つねに高水準の設計を追求

日立では、Hyperledger Fabricの確かな知識と金融系の高信頼大規模システムの構築経験を生かして「リファレンスガイド」を作成。お客さまへのシステム設計の標準化を推進しています。また、信頼性機能を備えたフレームワークを提供。高水準な設計のための共通部品を整備しています。

開発=ポータルを介した迅速な支援

お客さま用のサービスポータルを提供します。これによりお客さまはご自身でブロックチェーン環境の生成を行うことができます。さらにポータルを介してお客さまにアプリケーション開発用のサンプルプログラムを提供。開発をスピーディーに進められます。

運用=改ざん検知から問題解決支援まで

日立が、お客さまブロックチェーン環境の改ざんを監視。検知したらお客さまにお知らせするとともに、万が一の事態には日立の専門技術者が復旧を支援します。またHyperledger Fabricのお問い合わせに対して、高度な知識を持つエキスパートがお応えします。

社会インフラでの活用もおまかせ

ブロックチェーンが電力、交通、通信など社会インフラで稼働する時、より高いリスクマネジメントが求められます。

Hyperledger Fabricを知り尽くした日立は、組み合わせて使うことでブロックチェーンの信頼性をいっそう強化できる数々の関連プロダクトを開発しています。

なりすましによる不正取引を防ぐPBI*1 認証

ブロックチェーンのセキュリティ対策において重要なのが、秘密鍵の管理です。暗号資産(仮想通貨)の流出事件のほとんどがずさんな管理による秘密鍵の漏えいが原因です。
日立は生体情報をもとに使う時だけ一時的に秘密鍵を生成し、使用後には必ず消すしくみをつくりました。これにより秘密鍵の管理は不要となり、漏えいのリスクを大きく低減できます。 ブロックチェーンは履歴を改ざんできないセキュアな技術ですが、秘密鍵を奪われたら不正取引を防ぐのは困難です。この課題を解決するのが、PBI認証です。

*1
PBI:Public Biometric Infrastructure 公開型生体認証基盤

ご紹介したもの以外にも日立は、Hyperledger Fabricに対応したサービスを幅広く開発しています。

ブロックチェーンはすべてがかなう魔法ではなく、あくまでも道具です。
日立はお客さまがHyperledger Fabricを上手に使いこなすために、お客さまとビジョンを共有し、知識と技術でサポート。新しいサービスの創出を全力でお手伝いします。

近い将来、ブロックチェーンは社会の基盤となり、インターネットがそうであったように世の中を大きく変えるはずです。その時、お客さまと日立で、社会を豊かにするさまざまなサービスを人々に提供していることでしょう。

関連リンク

オススメ記事