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Hitachi

【事例】住友重機械工業株式会社

SAP®のクラウド上で″ERP on SAP HANA®″を稼働
2つの「国内初」を実現した総合機械メーカー

〔1〕多業種多品目を扱うメーカーに適したSAPシステム導入提案を評価

総合機械メーカーとして、機械コンポーネント、精密機械、建設機械、産業機械、船舶、環境/プラントの6セグメントで事業を展開する住友重機械工業(以下、SHI)。海外売上高が5割を超えるSHIは、さらなる拡大を急ピッチで進めています。

海外ビジネスの拡大に伴い課題となってきたのが、グローバル視点での経営/業績管理の強化です。業務システムが事業部単位で個別最適化されていたため、本社部門が事業部の経営情報を早期に把握することが難しく、急速に進む分社化、M&A、事業再編といった環境変化への対応、後継者育成などの課題も抱えていました。

そこでSHIは、グローバルな成長に対応するグループ経営基盤の構築を検討。この構想で、最初のターゲットに定めたのが会計領域です。従来は国産パッケージをカスタマイズした会計システムをSHI本社および国内の主要グループ会社で利用してきましたが、海外グループには展開しておらず、国内でも非展開会社が多数存在している状況でした。

「基幹システムの導入を検討した2009年当時は、IFRS対応も課題となっていました。そこで、グループ/グローバルの共通会計システム基盤を先行して構築し、経理業務や経営管理業務の標準化を図ることにしました」と、経理部長(プロジェクト推進当時:プロジェクトマネージャ)の山本 直人氏は語ります。

ERPパッケージを活用する方針を立てたSHIは、日本初となるSAP BusinessSuite powered by SAP HANA(以下、ERP on SAP HANA)の導入を決断しました。SHIグループのIT業務を担当する住友重機械ビジネスアソシエイツ株式会社で本プロジェクトのインフラリーダーを担当した情報システム部ビジネス変革グループ技師の大越 崇之氏は、「トランザクション系(OLTP)と分析系(OLAP)を1つのDBで実現する製品コンセプトに加え、データウェアハウスやBIツールを新たに導入する必要がないことも採用の理由です」と語ります。

導入パートナーには、実務に即した業務プロセスに対応するシナリオを装備し、グローバル展開も可能なSAPシステムテンプレート「HITRY/Global」を提案した日立が選ばれました。
「決め手は、IFRS対応のコンサルティングで構想策定支援をいただいた際の高いコンサルティング力と、今回の提案内容への評価です。日立の提案は、SHI同様に多業種多品目を扱う製造業である日立グループへの導入経験を生かして着実に展開を進めていく提案内容であり、プロジェクトに参画するコンサルタント、SEのみならず、日立の業務部門のメンバーも提案に加わっていただき、われわれのプロジェクトにおいても、そこでのノウハウ、経験を活用できるという点で実現性が高く納得することができました」(山本氏)

さらに、日立がERP導入を手がけた他の企業を訪問し、評判を聞いたり、SAP ERPを利用している日立の財務部門を見学したりするなどした結果、信頼できるパートナーであると確信したといいます。

特記事項

  • 本記事は、JSUGINFO. Vol.7 Autumn(2015年12月4日発行)、はいたっく(2016年1月発行)に掲載されたものです。
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客さまについて同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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