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製造業・流通業向けソリューション

日立の「GEMPLANET/WEBSKY(現:WEBSKY)」をベースに自動車メーカーへの「計画順序搬入」にも対応できる柔軟性の高い生産管理システムの構築に成功

写真:イメージ写真

自動車内外装部品を中心に幅広いプラスチック関連製品をこなす総合プラスチックメーカーのダイキョーニシカワ株式会社(以下、ダイキョーニシカワ)は、2007年1月から、日立の生産管理パッケージ「GEMPLANET/WEBSKY(現:WEBSKY)(ジェムプラネット/ウェブスカイ 以下、WEBSKY)」を使って、生産管理システムを刷新しました。
オープンシステムへの移行で、業務の標準化と業務改革の推進、帳票の大幅削減をはじめとする業務効率向上、部品在庫削減などに成果があがっています。
同社が15年のノウハウを結集して開発したアドオンシステムは、WEBSKYのテクニカルライブラリとして体系化され、今後の自動車業界の生産管理システム刷新の原動力になると期待されています。

合併を契機に基幹システムを刷新

 2007年4月1日、ジー・ピー・ダイキョー株式会社と西川化成株式会社は、すでに共同設立していたダイキョーニシカワ株式会社を含め経営統合し新生ダイキョーニシカワを発足。
 新生ダイキョーニシカワは、間接部門を合理化しながら、ほぼ2倍規模になった生産設備などを有効活用して、大きなシナジー効果を出していく意気込みです。

 成形部品を自動車メーカーに納品するという業務スタイルが共通していた両社が、経営統合しようという話が持ち上がったのは、かなり以前からです。2003年ごろからは、ビジネスプロセスの統合・標準化を意識した業務改革プロジェクトもスタートしました。両社は、長年にわたって基幹業務を担ってきたメインフレームを入れ替えたいと考えていたところも共通していました。

写真:畑石 光生 氏
ダイキョーニシカワ株式会社
製造本部 生産管理部
八本松生産管理課
課長
畑石 光生 氏

   「ただし、ともに約50年の歴史を背負っている両社が、仕事のやり方を統合するのに、ゼロから要件定義をしてプログラミングしていたのでは間に合いません。オープンシステム環境で信頼性の高い基幹業務パッケージを導入することにしました」(製造本部 生産管理部 八本松生産管理課 課長 畑石 光生氏)。

 そこで、オープンシステム環境で、メインフレーム同等の信頼性の高い生産管理システムを稼働させるために選ばれたのが、日立の生産管理パッケージ「WEBSKY」です。

日単位ではなく時間単位の生産計画が大目標

 新生ダイキョーニシカワの生産管理システムに対する要件は、きわめてレベルが高いものでした。
 まず、時間単位の納入を効率よく実現するため、時間単位の生産管理をめざしました。
 自動車メーカーでは、ものづくりの初工程から、生産ラインで使用する順番に部品を納入する「計画順序搬入」*が行われています。無駄な部品在庫を持たずにこの要求に対応するには、時間単位での細かい計画が作成できる必要がありました。
 しかし、JIT(ジャストインタイム)や計画順序搬入は、日本の自動車業界が独自に編み出したハイレベルな受発注スタイルです。海外の生産管理パッケージでは、細部まで対応することは困難で、構築実績もありませんでした。

写真:正田 秀則 氏
ダイキョーニシカワ株式会社
製造本部 生産管理部
可部生産管理課
システムリーダー
正田 秀則 氏

 「いくつかのパッケージ製品を比較検討し、総合的に判断して、WEBSKYを採用しました。また日立であれば、日本のメーカーの本領である、きめ細かく粘り強い対応が期待できると判断したのです。WEBSKYを基盤とし、周辺システムを連携させて時間単位の生産計画を実現しました」とパッケージ選定の経緯を説明するのは、製造本部 生産管理部 可部生産管理課 システムリーダーの正田 秀則氏。

 もうひとつの課題は、MRP(資材所要量計画)システムへ投入するデータ量が膨大であることでした。
 同社は、1日1万6千件のオーダーとさらに週単位でまとめて来るオーダーを生産しています。しかも、部品管理のツリー構造を最大10階層まで持たせており、生産計画はバケット単位で立てなければなりません。概算すると、毎回約400万件のデータを使ってMRPシステムを回す必要があるのです。

*
マツダ株式会社における車両の混流生産の最終計画に基づき、部品メーカー側も部品を混流生産し順序通りに納入する方式。

帳票類を大幅削減 在庫削減にも期待

 ダイキョーニシカワでは、2007年4月の経営統合よりも前に、業務の統合と標準化を先行して進めておきたいと考えました。そこで、2007年1月、それぞれ個別のWEBSKYシステムが稼働を開始しました。 
 経営統合を実現した現在では、それぞれの生産管理システムは、全社の受注から発注までを時間差3〜4時間で管理する体制になっています。

写真:沖重 元喜 氏
ダイキョーニシカワ株式会社
経営管理本部 システム部
システム推進グループ
グループマネージャー
沖重 元喜 氏

 「まだやっと稼働を始めた段階で、課題はたくさん残っていますが、少なくとも統合パッケージを採用したことで、業務改革が計画通りに推進でき、合併に向けての切り替えはスムーズに行えたと思う」(経営管理本部 システム部 システム推進グループ グループマネージャー 沖重 元喜氏)。

 同時に実績管理を行うために導入した工程管理支援システム「HITPOP」の管理帳票をベースに、管理項目を統一するなど、歴史の違う両社の考え方をひとつにまとめ上げるうえで、一貫した思想を持つパッケージは大いに役立ったのです。

 業務プロセスの標準化によって、合理化、効率化も大きく前進しました。
 たとえば、帳票類は両社合わせて800〜900種類あったものを、10分の1に減らしました。ルールや業務を統一したことに加えて、生産管理情報をパソコンの画面上で気軽に見られることも、帳票を大幅に削減する助けとなったのです。

 在庫削減においても大きい効果がありました。

 「部品在庫は、『1年かけて10%削減』という計画を立てていましたが、業務改革とWeb-EDIシステム導入との相乗効果もあり、システム稼働から数ヵ月で、主力の八本松工場だけで10〜15%の在庫金額が削減できました。この成果を年間を通じて定着させ、さらに拡大していかなければなりません」と畑石氏は語ります。

 Web-EDIシステムで発注がスピーディに行えるようになった効果も加わって、発注内示は月単位から週単位へ、確定発注は週単位から日単位へと、大幅なリードタイム短縮を実現しました。今後、協力会社でもデイリー納入体制がうまく回り出せば、在庫削減の効果はさらに明確に出てくるはずです。

ダイキョーニシカワ(株)の新システム概要
ダイキョーニシカワ(株)の新システム概要
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「JIT対応オプション」でさらに強化された「WEBSKY」

 ダイキョーニシカワの生産管理システムは、次の「MRPを1日に何回も回して、時間単位の生産計画を実行する」という大目標の達成に向けて、進化を続けている段階であり、海外生産拠点での利用も検討中です。

写真:光永 解子 氏
ダイキョーニシカワ株式会社
製造本部 生産管理部
八本松生産管理課
システム担当
光永 解子 氏

 「メインフレームのシステムは、それぞれが15年近く使い込み、プログラムがつぎはぎ状態になっていて、もう進化させることが不可能でした。これからいくらでも進化させていけるオープンシステムの土台を手に入れたことは大きな成果です」と評価するのは、製造本部 生産管理部 八本松生産管理課 システム担当 光永 解子氏。

 しかもWEBSKYには、計画順序搬入に対応し、納品・受注変更に応じて生産・出荷指示を時間単位に行える「JIT対応オプション」が加わりました。また、2007年6月に登場した新バージョンは、64ビットOSにも対応し、運用によって膨大なデータを使って日に複数回MRPを回すことも可能となります。
 機能の充実と、ハイレベルな現場要求に応える実績を兼ね備えたWEBSKYは、今後、自動車業界における生産管理システム刷新において、心強い右腕の役目を果たしていくに違いありません。

ダイキョーニシカワ株式会社の自動車内外装部品
ダイキョーニシカワ株式会社の自動車内外装部品

[お客さまプロフィール]ダイキョーニシカワ株式会社

ダイキョーニシカワ株式会社

[本社] 広島県安芸郡坂町北新地1-4-31
[設立] 2007年4月1日
[資本金] 4億4,350万円
[従業員数]2,100名

自動車内外装部品を中心に、住宅関連製品を含めて幅広い合成樹脂製品を製造・設計・開発する総合プラスチックメーカー。成長へのキーワードは「創造」「変革」「飛躍」。

特記事項

  • 記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
  • 2008年5月号「日経情報ストラテジー」および 2008年4月号「はいたっく」掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客さまについて同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
  • 「GEMPLANET Ver.2」は、2013年4月に「日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション FutureStage」に統合いたしました。
  • *本サイトで紹介しておりますソリューションについてのお問い合わせは株式会社 日立製作所 産業・流通ビジネスユニット 営業統括本部が承っております。掲載団体への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
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