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日立 ITエコ実験村

エコ村だより

地域や大学とともにITを活用した生態系の保全活動に取り組んでいます。

雑木林、水田、畑地、小川といった身近な自然。日本の原風景ともいえる里山は、特有の動植物の生育・生息地であり生物多様性の観点からも注目されています。日立は、神奈川県の秦野市と東海大学、地域のみなさんの協力により「ITエコ実験村」を開村。ITで環境に貢献する「GeoAction100」の取り組みとして、里地里山の自然環境を保全する活動を進めています。

エコ村の様子や活動を、エコ村スタッフよりみなさんにお伝えします。

米作りの出前授業実施

2018年6月29日(金)

秦野市立南ヶ丘小学校5年1組の児童41名と担任の先生が、総合的な学習の時間(総合学習)を利用し、校内で米作りを実施しています。児童からは米作りの過程においていくつかの疑問がでてきたので、実際に米作りをしている人の声を聴きたいと父兄を通じてエコ村関係者に声がかかりました。今回もエコ村の地元ボランティアの米作り名人に協力いただき、お米作りの話しや、学校の田んぼを見学して今後の田んぼ管理についてのアドバイスなどの、出前授業を実施しました。

まずはじめに、5年1組の教室でエコ村について紹介映像を交え紹介しました。その後、米作り名人から米作りの工程についての説明をしました。 現在は生育期間の分けつ期であり、今後は水を切る「中干し」という工程がとても重要であることを伝えました。いくつか理由があるようですが主に以下のことを伝えていました。
・分けつを止める
・稲が倒れることを防止する

教室での授業の様子。ITエコ実験村の村長代理(右)
教室での授業の様子。ITエコ実験村の村長代理(右)

その後、お米には色々な分類があることやお米の食味ランキング(*)についてのお話をしました。食味ランキングについては、神奈川県は2年連続で「はるみ」という品種が特Aの評価を受けていることを伝えると児童や先生から歓声があがりました。

教室での質疑応答コーナーでは、こんな質問がありました。
Q.お米作りに対して大切にしている思いはなんですか?
A.自然の恵みに感謝することです。太陽や雨、風など天候はもちろんツバメや蜘蛛などの生き物にも感謝している。田んぼにはホトケドジョウや水生昆虫などの生き物がたくさんいます。それらの生き物によって苗も元気に育つ。自然や生き物は友達と思ってお米作りをしています。

教室での授業後、学校でお米を育てている校舎裏へ移動しました。田んぼとなっていたのは使われなくなったビオトープとたくさんのバケツでした。米作り名人からは次のアドバイスがありました。
・植えている品種がコシヒカリとのことで背が高く倒れやすい。中干しは7/10頃から始めるとよいのではないか。
・稲は倒れているだけでは問題はない。ただし、籾が水につかっていると発芽するので注意が必要。
・夏休み期間、水を切らさないこと。
・収穫に近づくとスズメに米を食べられる可能性がある。案山子を作ったり網を張るなどの対策をしたほうがよい。
・収穫は9月末頃。

米作り名人(中央)のアドバイス
米作り名人(中央)のアドバイス

児童たちはお米作りの名人の話を真剣に聞いてメモを取っていました。
総合学習後、児童たちから「とてもわかりやすく教えてくださり、ありがとうございました。」との御礼の言葉がありました。

ビオトープ水田の様子
ビオトープ水田の様子

プランター(手前)とバケツ(奥)水田の様子
プランター(手前)とバケツ(奥)水田の様子

この総合学習のテーマである「お米作り」は、児童たちが自分たちで育てたお米を食べてみたいと意見を出し合い、相談して決めたそうです。校内で田んぼにする場所も自分たちで探して土入れから行ったとのことです。

稲刈り後の脱穀、籾摺り、精米等どうやって実施していくかは未定だそうですが、今後も相談や要望があれば、協力していきたいと思います。

(*)一般財団法人日本穀物検定協会が毎年実施している炊飯した白飯を試食して評価する食味官能試験

田植え2018:従業員とその家族編

2018年5月26日(土)

日立の従業員とその家族、地元の方々約150名が田植え体験に参加しました。日立は日立の環境ビジョンがめざす自然共生社会を実現していくために、生態系保全活動や従業員への環境教育を推進しており、その活動の一環となるこの田植え体験は今年で8回目を迎えました。

参加者の多くは、エコ村に初めて来ることや田植え自体も初めての方となりました。また、今回はこれまでにエコ村の田植えを複数回経験している従業員の方々にボランティアとして参加いただき、地元ボランティアと従業員ボランティアが力を合わせて、田植え初心者に丁寧な指導をしたため、4枚の田んぼにまっすぐ美しく苗を植えることが出来ました。

今年もたくさんの人が集まりました
今年もたくさんの人が集まりました

小さな子も楽しそうに、上手に植えていました
小さな子も楽しそうに、上手に植えていました

田植え後は、東海大学の学生5名に協力いただき、子ども向けに大人気の生きもの教室を実施したり、大人向けにはエコ村のフィールド散策ツアーを行いました。

参加者から後日寄せられた感想を一部ご紹介します。

・自然の中での作業は、非常に心地よく、癒されました。里山保全や地域連携といった部分も社会に貢献する活動だと思いますので、それに参加できてよかったです。
・子どもに貴重な経験をさせることができてとても良かったです。是非、秋の稲刈りにも参加したいです。
・エコ村に設置してある実験機器類の説明を聞くことができて非常に勉強になりました。
・とても貴重な体験をさせていただきました。短時間の体験でしたが、筋肉痛になり、昔の人は、大変だったんだと実感しました。
・子供への食育の一環で、親子で良い体験ができました。

生き物観察の様子
生き物観察の様子

フィールド見学の様子
フィールド見学の様子

大人も子どもも、田んぼは多様な生きものが生息する場所として、大事な役割を担っているところであることや、里地里山の素晴らしさを五感で感じることができ、とても良い経験となったようです。

今年もe-kakashiを活用して田んぼの水分量など生育管理をし、みなさんが心を込めて植えた苗を大切に育て、たくさんのお米を収穫できるようスタッフ一同がんばります!

田植え・自然観察2018:秦野市立しぶさわこども園編

2018年5月22日(火)

しぶさわこども園の園児と先生約90名が田植えと自然観察を行いました。

初めて田植えをする園児が多く、田んぼに入るときに戸惑いがあるようでしたが、地元ボランティアの人たちが優しくサポートしてくれたことで、少しずつ田んぼの中の泥のねっとりとした感覚に慣れていったようです。また、田植えのコツとして「苗の根元を持って植える」と教わり、上手に植えることが出来ました。今年もテレビ神奈川の取材が来て、その夜のニュース番組で園児たちの田植えの様子が放映されました。

根元から苗を上手に植えることが出来ました
根元から苗を上手に植えることが出来ました

園児たちが楽しみにしていた自然観察会では、東海大学の北野先生と北野研究室の学生たちが生き物の先生になって、匂いのある植物(ニッケイ、ニホンハッカ、ドクダミなど)、池にいるホトケドジョウやアカハライモリなどを園児たちに紹介しました。さらに「人の手のひらの上にツチガエルを乗せておなかをさすると死んだふりをする」ことを教えられた園児たちは、先生に促されて恐る恐るカエルのおなかをさすると、「ほんとに動かない!」「プニプニしている」と、歓声を上げていました。 この日は園児全員が生き物に触れるということを目標としていたようで、全員がなんらかの生き物に触れることができたようです。

学生の生きもの先生から実物を見ながら教えてもらいました
学生の生きもの先生から実物を見ながら教えてもらいました

後日、こども園の先生から、「園児たちは田植えも生きもの観察も楽しかったようで、園に戻ってからも特に生き物の話でかなり盛り上がっていました!」との連絡を受けました。園児たちの良い思い出になったようでスタッフ一同うれしく思いました。

芋苗植え・田植え2018:秦野市立渋沢小学校編

2018年5月15日(火)、21日(月)

5月15日(火)に2年生児童と先生約125名がサツマイモの苗植えを行いました。

植える前に、地元ボランティアから、「サツマイモは種から育てるのか?苗を植えるのか?」と児童に質問してみたところ「苗!」と返事がありました。でも、どうやって苗になるかは知らなかったようで、昨年収穫したサツマイモの姿を見てもらいました。そのサツマイモからは芽がたくさん出ていました。 このサツマイモをタネイモと言い、タネイモからさくさん出ている芽を20〜30cmほど成長させたものを切り取って、苗として植えるということを学びました。

サツマイモのタネイモ
サツマイモのタネイモ

みんな真剣です
みんな真剣です

そして、エコ村の村長からは、サツマイモは食物繊維やビタミンが豊富な食材ということを学びました。
植えるときには、児童たちはスコップを使って土を深く掘り、苗を入れ土をかぶせていきました。今回は、しぶさわこども園から、年少さんが秋に掘るためのサツマイモを植えて欲しいとのお願いがあり児童たちに伝えたところ、快く植えてくれました。最後にどのクラスがどこに植えたかわかるように看板を立てました。

大きなお芋に育ちますように
大きなお芋に育ちますように


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5月21日(月)は4年生児童と先生約150名が田植えとフィールド見学を行いました。

最初に地元ボランティアから田植えのやりかたを教えてもらいました。また今年は植えるうるち米について、昨年、一昨年と2年連続 神奈川県で特Aランクの評価を受けた「はるみ」という品種ということを伝えました。 その後、児童たちは靴下を履いて田んぼに入り、普段経験することのない独特の感触に物珍しさを感じながら田植えをしました。

今年は田植えの空き時間を利用し、村のフィールド見学を実施しました。児童たちは田植えをしていない田んぼの中にいるドジョウやオタマジャクシを見たり、春ぐらいから夜に姿を現している動物がいることを伝えると帰り間際に「キツネやタヌキがいるって聞いた!」と元気よく答えてくれました。 また、村に設置している新鳥獣害対策ソリューションについても実際に光で動物を忌避させる様子を見てもらいました。

ボランティアに見守られて植えました
ボランティアに見守られて植えました

新鳥獣害対策ソリューションの説明
新鳥獣害対策ソリューションの説明

児童たちは、田んぼの中を移動するのに苦労していたようですが、楽しそうに田植えをしていました。児童のなかにはこども園時代に植えたことがある子が半分ぐらいいて、田んぼの感触を思い出していたようです。