VMware vSphere® ESXi™ 環境において、Ethernet 10Gbネットワークアダプタで送信タイムアウトが発生した場合、アダプタドライバが回復動作に失敗しPSoD(Purple Screen of Death)やOSハングアップに至る場合があります。
重要
低
Ethernet 10Gbネットワークアダプタ向けNativeドライバ(QFLE3)を使用している環境において、パケット送信の処理で稀に送信タイムアウトが発生します。送信タイムアウトとなった場合、アダプタドライバは回復動作を実施しますが、この動作に失敗しPSoDやOSハングアップに至る場合があります。
現象が発生した場合、以下に示すようなエラーイベントがIntegrated Management Log (IML)に記録されます。
Critical,1318,111114,0x0005,CPU,0x0003,Hardware,01/04/2023 15:43:34,1101: Uncorrectable Machine Check Exception (Processor 1, APIC ID 0x00000000, Bank 0x00000006, Status 0xBB800000'00000E0B, Address 0x00000000'00000000, Misc 0x00000000'11000000). Critical,1318,111121,0x0014,System Error,0x0005,Hardware,01/04/2023 15:43:34,1102: Unrecoverable I/O Error has occurred. System Firmware will log additional details in a separate IML message entry if possible. Critical,1318,111126,0x0008,PCI Bus,0x0002,Hardware,01/04/2023 15:43:34,1103: Uncorrectable PCI Express Error Detected. Slot 1 (Segment 0x0, Bus 0x11, Device 0x0, Function 0x0). Uncorrectable Error Status: 0x40000 |
対策版ドライバを適用することを推奨します。
なお、Ethernet 10Gbネットワークアダプタ向けvmklinuxドライバ(net-bnx2x)を使用することで、本現象を回避できます。
作業時間は1台あたり、約10分となります。
ただし、ネットワークアダプタドライバの変更になるため、ドライバパラメータの再設定と動作再確認が必要になります。
注意事項:
対策版ドライバ提供後は、vmklinuxドライバ(net-bnx2x)からNativeドライバ(qfle3)に戻し、ドライバパラメータの再設定が必要になります。
ドライバ名 | OS | バージョン |
---|---|---|
net-bnx2x | VMware vSphere® ESXi™ 6.7 | 2.713.60.v60.1 |
VMware vSphere® ESXi™ 6.5 | 同上 |
vmklinuxドライバ(net-bnx2x)は、以下のURLからダウンロードしてください。
vmklinuxドライバ(net-bnx2x)インストール後、以下の手順でbnx2xドライバを有効化(Enable)、qfle3ドライバを無効化(Disable)に設定変更してください。
Name | Is Loaded | Is Enabled |
----------------------------- | -------------- | -------------- |
bnx2x | false | false |
qfle3 | true | true |
Name | Is Loaded | Is Enabled |
----------------------------- | -------------- | -------------- |
bnx2x | true | true |
qfle3 | false | false |
対策版ドライバおよび対策版ファームウェアにアップデートしてください。
次の日立Webページから対策版ドライバおよび対策版ファームウェアを収録したSPHをダウンロードしてください。
SPHをダウンロードの上、SPHのReadmeを参照し対策版ドライバおよび対策版ファームウェアを適用してください。
ドライババージョン:
VMware ESXi 6.7:1.1.17.0 (SPH6.50収録バージョン)以降
VMware ESXi 6.5:1.1.17.0 (SPH6.50収録バージョン)以降
ファームウェアバージョン:7.18.82 (SPH6.50収録バージョン)以降
対象製品名 |
FlexFabric 10Gb 2-port FLR-T 57810S Adapter (TQ-xxx-700759-B21) ※旧品名 FlexFabric 10Gb 2ポート 533FLR-T ネットワーク アダプター Ethernet 10Gb 2-port SFP+ 57810S Adapter (TQ-xxx-652503-B21) ※旧品名 Ethernet 10Gb 2ポート 530SFP+ ネットワークアダプター Ethernet 10Gb 2-port BASE-T 57810S Adapter (TQ-xxx-656596-B21) ※旧品名 Ethernet 10Gb 2ポート530Tネットワーク アダプター ※「xxx」はお客さまのご購入製品により相違します。 |
---|---|
対象装置 |
HA8000V/DL360 Gen10 HA8000V/DL380 Gen10 HA8000V/DL580 Gen10 HA8000V/ML350 Gen10 |
対象バージョンのドライバを使用している場合に、本現象が発生する可能性があります。
ドライバ名 | OS | バージョン |
---|---|---|
QFLE3 | VMware vSphere® ESXi™ 6.7 | 1.1.12.0-1OEM.670.0.0.8169922 (SPH6.40収録バージョン)以前 |
VMware vSphere® ESXi™ 6.5 | 1.1.12.0-1OEM.650.0.0.4598673 (SPH6.40収録バージョン)以前 |
Name | Is Loaded | Is Enabled | 補足備考 |
----------------------------- | -------------- | -------------- | |
bnx2x | false | false | ← falseまたは表示されないことを確認する。 |
qfle3 | true | true | ← trueを確認する。 |
VMware vSphere® ESXi™ 6.7
VMware vSphere® ESXi™ 6.5
2023年2月24日(更新):現象および影響範囲にIMLに記録されるエラーイベントの例を追加
2022年5月27日(更新):対象バージョンの確認方法を追加
2021年12月24日(更新):対策方法を追加
2021年11月26日(更新):対策版ドライバの提供予定を12月に変更
2021年8月5日(公開)
CRI-2021-0016