[アドバイザリ]
VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 / 6.7 OSアップデート時のドライバパラメータ再設定について

概要

VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 / 6.7へOSをアップデートする際に、ネットワークアダプタドライバの種類が変更されるため、OSアップデート時にドライバパラメータの再設定が必要となる場合があります。

現象および影響範囲

VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 / 6.7へOSをアップデートする際に、ネットワークアダプタドライバがvmklinuxドライバから、Nativeドライバに種類が変更され、以下の影響が発生する可能性があります。

1. vmklinuxドライバに設定されていたドライバパラメータが、Nativeドライバに引き継がれず、デフォルト値に戻る。
2. vmklinuxドライバに設定されていたドライバパラメータが、Nativeドライバでは存在しない。
3. vmklinuxドライバに存在しないドライバパラメータが、Nativeドライバに存在する。

※「xxx」はお客さまのご購入製品により相違します。

回避策

対象製品にドライバパラメータを設定している場合は、以下を実施してください。
作業時間は1台あたり、合計　約1時間（約10分(ドライバの設定確認)、約10分（ドライバの設定)、約30分(カーネルアップデート)となります。設定実施後OSの再起動が必要になります。

1. OSアップデート前に、対象ドライバが存在するか確認します。
   対象ドライバが存在しない(既にドライバ種変更済)の場合は、2. 以降の手順を実施する必要はありません。
   
   設定済のドライバパラメータは、以下のコマンドで確認できます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g ixgbe
   
   【net-ixgbeの場合】
   # esxcfg-module -g ixgbe
   
   ドライバが存在しない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g ixgbe
        Unknown module name ixgbe
   
   【net-bnx2xの場合】
   # esxcfg-module -g bnx2x
   
   ドライバが存在しない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g bnx2x
        Unknown module name bnx2x
   
   【net-i40eの場合】
   # esxcfg-module -g i40e
   
   ドライバが存在しない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g i40e
        Unknown module name i40e
   
   
2. OSアップデート前にドライバパラメータ値を控えてください。
   ドライバパラメータの設定有無は、以下のコマンドで確認できます。
   
   【net-ixgbeの場合】
   # esxcfg-module -g ixgbe
   
   ドライバに設定値が設定されている場合は、以下の「option = 'yyyy'」の「yyyy」に設定値が表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g ixgbe
         ixgbe enabled = 1 options = 'yyyy'
   
   ドライバに設定値が設定されていない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g ixgbe
         ixgbe enabled = 1 options = ''
   
   【net-bnx2xの場合】
   # esxcfg-module -g bnx2x
   
   ドライバに設定値が設定されている場合は、以下の「option = 'yyyy'」の「yyyy」に設定値が表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g bnx2x
         bnx2x enabled = 1 options = 'yyyy'
   
   ドライバに設定値が設定されていない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g bnx2x
         bnx2x enabled = 1 options = ''
   
   【net-i40eの場合】
   # esxcfg-module -g i40e
   
   ドライバに設定値が設定されている場合は、以下の「option = 'yyyy'」の「yyyy」に設定値が表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g i40e
         i40e enabled = 1 options = 'yyyy'
   
   ドライバに設定値が設定されていない場合は、以下のように表示されます。
   (実行例)　# esxcfg-module -g i40e
         i40e enabled = 1 options = ''
   
   
3. OSアップデート後にドライバパラメータを再設定してください。
   設定可能なドライバパラメータは、以下のコマンドで確認できます。適用するドライバによりドライバパラメータは異なります。
   (実行例)　# esxcfg-module -i ixgbe
   
   【net-ixgbeの場合】 ※’yyyy’は、ドライバの設定値です。
   # esxcfg-module -s ‘yyyy’ ixgbe
   
   【net-bnx2xの場合】※’yyyy’は、ドライバの設定値です。
   # esxcfg-module -s ‘yyyy’ bnx2x
   
   【net-i40eの場合】 ※”yyyy”は、ドライバの設定値です。
   # esxcfg-module -s “yyyy” i40e
   

対策方法

対策方法はございません。

対象製品

発生条件

下記の条件を全て満たす場合、パラメータ再設定が必要となる可能性があります。

1. OSアップデート前に、ドライバ種net-ixgbe / net-bnx2x / net-i40eドライバを使用している。
2. OSアップデート後に、ドライバ種ixgben / qfle3 / i40enドライバに変更となる。

本ドライバ種変更は、VMware vSphere^® ESXi™ 6.7 / VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 Update2へのOSアップデートを行う際に発生することを確認しています。但しこれ以外でも、不具合等でドライバ種net-ixgbe / net-bnx2xを使用している場合、OSアップデートによって発生条件に合致する場合があります。

対象バージョン

対象製品でnet-ixgbe / net-bnx2x / net-i40eを使用している場合、全バージョンが対象です。

対象OS

VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 Update1
VMware vSphere^® ESXi™ 6.0 Update3

以下のOSでは、新規インストール時にixgben / qfle3 / i40enドライバが適用されます。但し、不具合回避等のためnet-ixgbe / net-bnx2x / net-i40eをご利用されている場合、本手順を実施する必要があります。

VMware vSphere^® ESXi™ 6.7以降
VMware vSphere^® ESXi™ 6.5 Update2以降

更新情報

2019年05月31日（更新）
2019年02月28日（更新）
2018年10月19日（更新）
2018年07月27日（公開）

本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2018-0032

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