Hitachi

概要

System ROM(BIOS) バージョン1.50および2.10においてMemory RAS機能の強化が行われ、システムのデフォルト動作モードが変更されました。アドバンスドメモリプロテクションの設定が「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」に自動的に変更されます。機能の概要と対策方法を以下に示します。

現象および影響範囲

System ROM(BIOS) バージョン1.50および2.10においてMemory RAS機能の強化が行われ、システムのデフォルト動作モードが変更されました。
System ROM(BIOS) バージョン1.50および2.10以降にアップデートすると、構成が発生条件を満たしている場合にアドバンスドメモリプロテクションの設定が「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」に自動的に変更されます。
「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」を使用すると、メモリエラーがシステムに悪影響を及ぼす前にエラーを検出および修正することができるので、メモリの問題に対するシステムの耐障害性が向上します。
「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」の詳細は下記のTechnical white paperを参照ください。
「Memory RAS technologies for HPE ProLiant/Synergy/Blade Gen10 servers with Intel Xeon Scalable processors」

発生条件

System ROM(BIOS) バージョン1.50以降2.10未満の場合

下記のいずれにも該当しない場合、システムの起動時に自動的に「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」に設定されます。

  • ワークロードプロファイルが「低レイテンシ」に設定されている。
  • ワークロードプロファイルが「カスタム」に設定されている。*1
  • アドバンスドメモリプロテクションの設定が「アドバンストECCサポート付きオンラインスペア」に設定されている。
  • アドバンスドメモリプロテクションの設定が「アドバンストECCサポート付きミラーメモリ」に設定されている。
  • 搭載メモリの構成が1チャネルあたり1ランクである。
  • 搭載メモリがx8 DRAM technology DIMMである。

System ROM(BIOS) バージョン2.10以降の場合

下記のいずれにも該当しない場合、システムの起動時に自動的に「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」に設定されます。

  • ワークロードプロファイルが「低レイテンシ」に設定されている。
  • ワークロードプロファイルが「カスタム」に設定されている。*1
  • アドバンスドメモリプロテクションの設定が「アドバンストECCサポート付きオンラインスペア」に設定されている。
  • アドバンスドメモリプロテクションの設定が「アドバンストECCサポート付きミラーメモリ」に設定されている。
  • 搭載メモリがx8 DRAM technology DIMMである。
*1
ユーザ操作で「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」に変更する事は可能です。

回避策

回避策はありません。

対策方法

「Fault Tolerant Memory(ADDDC)」が不要な場合はシステムユーティリティよりワークロードプロファイルを「カスタム」に変更のうえ、アドバンストメモリプロテクションモードを任意のモードに変更してください。

ワークロードプロファイルの設定はシステムユーティリティより行ってください。
 システム構成->BIOS/プラットフォーム設定 (RBSU)
アドバンストメモリプロテクションモードの設定はシステムユーティリティより行ってください。
 システム構成->BIOS/プラットフォーム設定 (RBSU)->メモリ->アドバンストメモリプロテクションモード

対象製品

対象装置 HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL580 Gen10
HA8000V/ML350 Gen10

対象バージョン

System ROM(BIOS) バージョン1.50以降

System ROM(BIOS) バージョン2.10以降

対象OS

OS依存はありません。

更新情報

2020年02月28日(更新)
2019年03月29日(公開)

本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2019-0011