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Hitachi

ビッグデータ×AI(人工知能)

コールセンターの営業業績に影響する主要因を解明

〜休憩時間中の職場の活性度が受注成績に影響することが明らかに〜株式会社もしもしホットライン

日立は、株式会社もしもしホットラインと共同で、コールセンターの電話を使ったセールス活動に「ヒューマンビッグデータサービス」を適用。コールセンターの業務データと、行動計測システム「ビジネス顕微鏡」を用いて測定した人の動きのデータに対し、分析エンジン活用による複合分析を行った結果、多数の指標の中から休憩時間中の職場の活性度がコールセンターの受注率に影響を与えていることを解明しました。

さらに、この分析結果を活用し、休憩時間のスケジュールを改善することで、業績が向上することを確認しました。

人間行動データを活用した取り組み

「ビジネス顕微鏡」を用いた人間行動データ分析の概念図:お客さまが装着されている名札型センサーから人間行動データを取得し、日立の組織分析サーバーが解析する仕組み。

日立はこれまで、行動計測システム「ビジネス顕微鏡」を用いて、人間の行動を100万日にわたり計測し、10兆個というビッグデータを蓄積することによって、人間行動データの解析技術開発に取り組んできました。
このシステムは、赤外線センサーと加速度センサーを内蔵した名札型センサーを用い、誰と誰が、いつ、何分間対面したかという情報や身体的な活動をデータとして取得し、解析するものです。
このシステムを用いて、お客さまやパートナーと共同で、営業業績に影響を与える要因の解明と業績向上の策定支援に取り組んでいます。

【課題】コールセンターの営業成績に影響を与える要因が不明

  • スキル向上を目的とした研修を実施しているが、コールセンター全体での営業成績やスキルレベルが思うように上がらない
  • 職場のコミュニケーション促進に向けたさまざまな施策を行ってきたが、業績に影響を与える要因が不明瞭

【解決策】社員同士のコミュニケーションや職場の活発度を計測し、営業成績との関係を定量的に分析

国内2ヵ所のコールセンター(各拠点のセールス担当者:51名、79名)で、それぞれ1ヶ月間にわたり、ビジネス顕微鏡を用いて、次の項目を測定しました。

  • セールス担当者同士や上司との対面情報
  • 身体的な動き

これらのデータから得られた多数の指標を分析した結果、「職場の活性度」*1と、単位時間あたりの受注数である「受注率」が強い相関を持つことを発見しました。

コールセンターの受注の成否に影響する要因は、「休憩時間中の活性度」が34.6%と最も高い。

これは、拠点間の受注率の差や日々の受注率の変動が、営業スキルよりも休憩時間中の職場の活性度に強く影響されていることを示します。

また、2ヶ所のコールセンターの受注率には約40%の差がありましたが、業績の良いコールセンターは、もう一方のコールセンターに比べて休憩中の職場の活性度も約40%高いという結果が得られました。

*1
職場の活性度 : 名札型センサーに内蔵している加速度センサーから得られる身体的な動きをあらわすデータから計算を行う。セールス担当者ごとに、身体的な動き度合がある閾値を超える時間の割合を計算し、それを職場全体(全セールス担当者)で平均した値を職場の活性度とした。

【導入効果】休憩時間中の活性度を上げて、受注率をアップ

コールセンターの1つのチームを同年代の担当者4名で編成し、休憩時間が一致するようにワークスケジューリングを組んだところ、休憩時間中の職場の活性度が向上し、受注率も約13%向上しました。
これは、休憩時間中の活性度向上が受注率の改善に繋がることを示しています。

休憩時間中の活性度を上げるための施策:これまで休憩するタイミングや休憩時間は自由に取得していたが、同年代4名でチームを作り、休憩時間を合わせたところ、職場の活性度が上がり受注率が13%向上した。

適用した技術

ヒューマンビッグデータサービス

既存の経営データと、センサーが自動取得した人間行動データを統合して分析することで、さまざまな事象、因果関係を抽出。経営課題の本質を捉えます。

既存のビッグデータ(財務データ、POSデータなど)と、「ビジネス顕微鏡」システムにより取得した人間行動ビッグデータを分析。「ヒト」「モノ」「カネ」の統合分析により、経営課題を特定したところ、そこには相関関係が存在しており、業績(売り上げ、利益)を決める原因が解明された。
分析結果をもとに、業績向上の策定を支援 目的達成に向けた仮説構築 施策効果を検証・改善 施策の大規模展開

Hitachi AI Technology/組織活性化支援サービス
「ヒューマンビッグデータサービス」は、2016年4月1日より、(株)日立製作所からリニューアルして「Hitachi AI Technology/組織活性化支援サービス」としてご提供することとなりました。

ビジネス顕微鏡

名札型センサノードと赤外線ビーコンを用いて、コミュニケーションの状況、身体の動きなどを計測。「誰が、どこで、どのような行動を取ったのか」を数値として蓄積できるため、組織内のコミュニケーション力を可視化できます。

名札型センサノードと赤外線を用いてコミュニケーション中のデータを取得しているイメージ図:名札型センサノードが対面コミュニケーションの量と動きを測定し、赤外線ビーコンが場所を検知する。

ビジネス顕微鏡が「見える化」できる7つのテーマ:(1)個人・組織間のつながり(2)上下の風通し(3)現場の連帯感(4)会話のバランス(5)個人のワークスタイル(6)生産性の要因(7)オフィスの利用状況
抽出例:(1)個人・組織間のつながり:メンバー間で一定以上の対面が行われると、メンバー間が線で結ばれる。線の密度や本数によりコミュニケーションが低いメンバーや、部署間の壁が見える。

USER PROFILE

株式会社 もしもしホットライン

株式会社 もしもしホットライン

大手BPO(Business Process Outsourcing)サービス会社となります。
全国に20ヶ所以上のBPOセンターを配置しており、グループ全体で2万人を超えるスタッフがコールセンター、バックオフィス、対面営業支援、Webマーケティングなどの顧客接点周辺のBPOサービスに従事しており、通信、放送、金融、公益など国内主要企業向けにサービスを提供しています。