ページの本文へ

Hitachi

下水処理施設で使用される送風機の適切な風量を高精度に予測。消費電力の低減を実現します。

概要

水処理施設の消費電力のうち、送風機の割合が約半分を占めており、課題となっていました。送風機の適切な風量を予測するためのデータをリアルタイムに収集し、制御することで、消費電力の低減を実現します。

*
国土技術政策総合研究所 委託研究「ICTを活用した効率的な硝化運転制御の実用化に関する技術実証事業」
(日立製作所・茨城県共同研究体)

下水処理における送風機の風量最適化の概要図

課題

送風の効率化による消費電力の削減が課題

  • 下水処置事業に携わる職員の人員不足、料金収入の減少などによって、ICTを活用した効率的な維持管理が必要。
  • 赤潮などの原因となる下水中のアンモニア性窒素を除去するために、生物反応タンク内に送風している。処理水の量や水質に関わらず一定の出力で送風しているため、送風が過剰になる場合があり、消費電力の削減が課題となっている。
*
ICT : Information and Communication Technology

解決策

タンクに設置したセンサーからデータを収集し、風量を予測

下水処理に使用される生物反応タンクの上流および下流に設置したセンサーから、アンモニア濃度などのデータを収集。アンモニアの除去に必要な風量を、リアルタイムかつ高精度に予測、制御します。

特長

時間帯や季節によって変動する微生物の処理特性にも対応

必要な風量の演算には、処理したアンモニア濃度と供給した風量の関係を表した「処理特性モデル」を用います。この「処理特性モデル」は、実測データを元に自動更新するため、時間帯や季節によって変動する微生物の処理特性を反映し、精度の高い風量の予測が可能となります。

成果

  • 送風機の風量を適切にし、消費電力およびCO2排出量を低減
  • 処理特性の見える化により水処理の異常傾向を早期に発見し、維持管理業務を軽減
*
効果数値は、当社調べです。
*
記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
ページの先頭へ