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Hitachi

統合サービスプラットフォーム BladeSymphony

基幹システムを日立の「BladeSymphony」と「Hitachi Storage Solutions」で仮想化。
大幅な省スペース化と災害時の迅速な復旧を実現

中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は、ERPパッケージ「SAP® ERP 6.0」へのアップグレード&マイグレーションを機に、基幹システムの仮想化を実施。同社はITインフラの全体最適化を目指して、業務システムの標準化・仮想化に取り組んできており、この取り組みを基幹システムに拡げることで、さらなるコスト削減や環境変化への即応を図るのが狙いだ。システムの構築にあたって同社は、日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」と「Hitachi Storage Solutions」を活用。フルラック4本分のサーバを1シャーシに集約すると同時に、万一の大規模災害時にも約4時間でシステム復旧が行える環境を実現した。

岡村 真吾郎氏の写真
中外製薬株式会社
情報システム部
ITインフラグループ
マネジャー
岡村 真吾氏

田上 定佳氏の写真
中外製薬株式会社
情報システム部
ITインフラグループ
田上 定佳氏

松田 浩一郎氏
中外製薬株式会社
情報システム部
ITインフラグループ
松田 浩一郎氏

全体最適化を目指して
基幹システムの仮想化を決断

ロシュ・グループの一員として、医療用医薬品の製造・販売・輸出入を手がける中外製薬。がん領域や腎領域、骨・関節領域など、幅広い分野で事業を展開中だ。ビジネスのグロ−バル化も推進しており、関節リウマチ治療薬「アクテムラ®」は、欧米の医療機関でも広く利用されている。

「万一、医薬品の供給が滞るようなことがあれば、治療などにも深刻な影響が出ます。それだけに情報システム部門としても、システムの信頼性・可用性の確保に万全を期しています」と岡村氏は語る。

同社ではシステムの信頼性・可用性の確保と並んで、ITインフラの全体最適化を目指して、業務システムの標準化・仮想化に取り組んできた。

同社はヴイエムウェア社の仮想化ソフトウェア「VMware®」を2006年より導入し、各システムへの適用を段階的に進めてきた。

さらに2009年には、地震などの大規模災害に備えるための災害対策用システムを仮想環境で構築。このことが、基幹システムの仮想化に向けた大きなステップとなった。

ERPパッケージ「SAP® ERP 6.0」へのアップグレード&マイグレーションを控えていた同社は、これを契機として、基幹システムの仮想化を決断。さらなるコスト削減や環境変化への即応を図るのが狙いだ。

「VMware®の高信頼性・高可用性機能が強化されたことに加えて、SAP®社でも仮想環境での動作をサポートするようになっていました。これならば基幹システムを仮想化しても大丈夫だと考えたのです。」(岡村氏)

仮想環境を支える重要なインフラとして選ばれたのは、日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」と「Hitachi Storage Solutions」だ。

フルラック4本分のサーバを
1シャーシに集約

移行の手順としては、まずWindows®へのマイグレーションをBladeSymphony上で行い、次にSAP® ERP 6.0へのアップグレードを行う方法が採用された。

旧システムでは、1業務システムに対して物理サーバ1台が割り当てられていた。これに対して、2010年8月に本稼働を開始した新システムでは、1枚1枚のブレード上で複数のシステムを稼働。リソースの効率化を図り、大幅な省スペース化を実現した。

「これまでは業務が増える度に物理サーバを追加しており、必要なスペースも増える一方でした。その点、BladeSymphonyとVMware®の組み合わせなら、大量のシステムをコンパクトに集約できます」と田上氏は評価する。

以前は基幹システム用のサーバ設置に、フルラック4本分のスペースを要していた。しかし現在では、これらを1シャーシに集約。本番用物理サーバの台数も21台から7ブレードへと大幅に減少している。

ビジネスの根幹を支える重要なシステムだけに、信頼性・可用性の高さも重要なポイントだった。

「すでに別システムでBladeSymphonyを導入していましたが、大きなトラブルの経験はありません。今回のような重要なシステムにも、安心して適用できます」(岡村氏)。

BladeSymphonyとVMware®による仮想環境は、開発・運用面でも大きなメリットをもたらしている。

「テスト環境や検証環境を簡単に用意できるので、新たな業務要件が生じた際も迅速に対応できます。メンテナンスやバックアップ時にも、システムを止めないで済むので便利です」と松田氏は話す。

Windows®への移行では、中間サーバを経由してマイグレーションを行う方法が採用されたが、この時も中間サーバにCPUやメモリーなどのリソースを集中させることで作業時間を短縮することができた。

大規模災害時のシステム復旧時間を
4日間から約4時間に短縮

本プロジェクトでもう一つ注目されるのが、日立ディスクアレイシステム「Hitachi Universal Storage Platform VM」によるリモートバックアップシステムを構築した点である。

先にも述べた通り、同社ではバックアップセンターに災害対策用の仮想環境を用意していた。しかし従来の環境では、システム復旧までに4日ほどの日数を要する点が課題になっていた。

「以前はテープベースの運用だったので、テープからのリストアやアーカイブログの適用などを手作業で行う必要がありました。このため、ある程度の時間がどうしても必要だったのです。」(田上氏)。

こうした課題を解決したのが、日立独自技術の非同期リモートコピー機能「Hitachi Universal Replicator」だ。

「Hitachi Universal Replicatorを利用すれば、本番システムのデータをリアルタイムでバックアップセンター側にコピーできます。災害対策システムの立ち上げも短時間で行えるので、災害時のシステム復旧時間を約4時間に短縮できました」(田上氏)。

メリットはそれだけではない。以前はデータベースの変更ログを15分間隔で取得していたため、数分間分のデータを喪失する危険があった。しかし現在では災害発生直前の状態にまでデータを戻すことができる。

「大規模災害時でも、一般的なシステム障害と同レベルでの復旧が可能となり、データ喪失もほとんどありません。業務への影響も最小限に抑えることができるようになりました」(岡村氏)。

Hitachi Universal Storage Platform VMの高い性能に対する評価も高い。

「仮想環境では、ストレージI/Oがボトルネックになる場合がありますが、性能面でも問題はありません」(松田氏)。

プロジェクトを遂行する上では、日立のサポートも大きな役割を果たした。

「新システムへの移行にあたっては、日立の支援も得て、入念なリハーサルを繰り返しました。おかげで無事スケジュール通りに作業を完了できました」(岡村氏)。

基幹システムの仮想化を実現した中外製薬は、今後もプライベートクラウド環境の活用など、さまざまな取り組みを進めていく。

BladeSymphonyとHitachi Storage Solutionsが活用される場面も、一段と増えていきそうだ。

中外製薬(株)の新システム概要

USER PROFILE

中外製薬株式会社ロゴ

中外製薬株式会社

[所在地] 東京都中央区日本橋室町2-1-1
[創 立] 1943年3月8日
[資本金] 729億6,682万円 (2010年12月末現在)
[従業員数] 6,709名 (連結、2010年12月末現在)

医療品医薬品の製造・販売・輸出入を手がける大手医薬品メーカー。

特記事項

  • 導入効果は、本ユーザーのシステム構成や導入時の製品モデル/仕様によるものです。
  • ERP:Enterprise Resource Planning
  • SAPは、SAP AGのドイツおよびその他の国における登録商標です。
  • VMwareは、VMware,Incの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • Windowsは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • その他記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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