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Hitachi

統合サービスプラットフォーム BladeSymphony

TOTO株式会社

どうしてTOTOは、基幹業務のオープン化による変化への即応性を達成しながら、メインフレームクラスの信頼性と可用性を確保できたのか?

TOTOは、「N+1コールドスタンバイ」で高度な信頼性を提供する
BladeSymphonyとSAP® R/3®で基幹業務システムをオープン化。

トイレやバスなど水まわりを中心に豊かで快適な生活文化の創造を続ける衛生陶器のリーディングカンパニー、TOTO株式会社。同社の物流、経理といった基幹業務を担っていたメインフレームシステムは、長年の変更により複雑化しており、仕様変更作業に時間がかかり、それが要員の不足、コストの上昇といった問題を引き起こしていた。この解決のために、TOTOグループのIT戦略を担うTOTOインフォム株式会社はオープンリソースによる、新たな基幹業務システムの構築を決断。まずERPパッケージにデファクトスタンダードである「SAP® R/3®」の採用を決定。そして、そのプラットフォームに選ばれたのは、止まってはならない基幹業務を任せるに足る信頼性・可用性と高度な拡張性を持ち合わせたBladeSymphonyだった。

システム責任者の課題

基幹業務システムのオープン化・標準化で変化への即応性を手に入れたい。

写真:システム技術部 部長 角田 誠一 氏 TOTOインフォム株式会社
システム技術部 部長
角田 誠一 氏

TOTOにとって極めて重要な物流業務、経理業務をこれまで担っていたのは、保守・管理に専門的な技術・知識が要求されるメインフレームシステムでした。しかし、いま、そうした知識を持つ方が減り、メインフレームの要員確保が難しくなりつつあります。そのために本来スピードが求められる法改正や社内の制度変更といった環境変化に対応するためのシステム改善にも時間がかかり、時間の超過にともない人的コストも上昇するなどの課題が生じていました。この悪循環から抜け出すためにTOTOに必要だったのは、標準的なオープンシステム。そして、その実現はTOTOの各部門間、さらにグループ企業間での業務の標準化も推進し、業務効率の向上にもつながるはずだと考えました。

システム管理者の課題

オープンシステムへのダウンサイジングを図りつつ、
基幹業務を支える高信頼性・高可用性は維持したい。

写真:システム技術部 シニア・テクニカルエンジニア 森脇 芳智 氏TOTOインフォム株式会社
システム技術部 シニア・テクニカルエンジニア
森脇 芳智 氏

メインフレームからオープンシステムへのダウンサイジングに当たって問題となったのは、信頼性の確保でした。例えば、TOTO製品の多くは建設現場での設置工事を必要とする住宅設備機器です。万一、物流システムが止まると文字通りモノの流れが止まってしまい、現場に商品が届かず工事が停滞したり、在庫確認ができず受発注が滞ったり、といった事態に陥ります。同様に、経理システムがストップすると現在のお金の流れが把握できなくなってしまう――これまでメインフレームが実現していた信頼性や可用性については、新システム構築にあたっての絶対的な要件でした。

ダウンサイジングによってサーバー数が増えても、
システムのメンテナンス・管理負担は抑えたい。

写真:システム技術部 シニア・テクニカルエンジニア 原 栄二 氏TOTOインフォム株式会社
システム技術部 シニア・テクニカルエンジニア
原 栄二 氏

メインフレームからオープンサーバーへダウンサイジングする場合、サーバー数が増える分、管理負担は大きくなることがあります。しかし本プロジェクトでは、新しいオープンシステムと一部業務で引き続き利用するメインフレームシステムを従来と同じ人員で並行して管理することをめざしました。これまで現場で経験してきたことですが、オープンサーバーにおいては例えばケーブルひとつをとっても、その接続はきわめて複雑です。本来の目的であるシステム改善のスピードアップという視点からも、いかにメンテナンスや運用管理の負担を増やすことなくダウンサイジングを実現できるか―― は大きなテーマでした。

BladeSymphonyによるソリューション

物流システムをBladeSymphony BS1000上に、そして経理システムをBladeSymphony BS320上に構築。 「N+1コールドスタンバイ」などサーバーの冗長化を図った高信頼・高可用なオープンシステムを実現しました。

TOTOでは、新システムのプラットフォームに、SAP® R/3®とBladeSymphonyを採用。また、物流システムとして日立物流ソフトウェアのきめ細かなノウハウが活きた「倉庫管理・在庫管理システム (WMS)」の導入も決定しました。2007年2月にまず、BladeSymphonyのハイエンドモデルBS1000による新物流システムが稼働――その成功を受けて2008年4月からは小型高集積モデルBS320による新経理システムが稼働を始めました。

BladeSymphonyとSAP® R/3®で物流業務と経理業務を標準化

新物流システムでは、Windows®ベースのSAP® R/3®と、同じくWindows®ベースのWMSなどをBladeSymphonyの2シャーシ・計13ブレードの上に構築。続く新経理システムは、SAP® R/3®のほか、BI*ツールであるSAP® BWなど2シャーシ・計17ブレードで実現しました。プロジェクトの実施に当たって日立からは物流・経理システムそれぞれの「SAP認定コンサルタント」が参画して、技術支援。システム構築を強力にサポートしたほか、運用管理のスキル取得についても教育支援を行いました。こうして変化に対し迅速にシステム改善できる体制が整いました。

  • * BI:Business Intelligence

「N+1コールドスタンバイ」などサーバーの冗長化による高信頼化・高可用化

この新システム構築の最大の懸案であった信頼性・可用性の確保には、複数のサーバーで予備サーバーを共有し、万一の障害発生時には、OSやデータを格納したディスクアレイサブシステムから予備サーバーを起動し、障害サーバーと切り替え、業務を再開できる「N+1コールドスタンバイ」で対応。また業務のプライオリティに応じて、1対1で予備サーバーを用意するクラスタ構成も採用し、両者を使い分けることで、サーバーすべてに予備サーバーを用意することなく、低コストで高信頼化を図っています。

「JP1」による一元管理で運用負担を軽減

運用管理の負担軽減は必須課題。そこで、システム運用管理ソフトウェア「JP1」を使って30ブレードで構成されるシステム全体を一元管理。また万一に備え、定期的に各システムのバックアップをテープ装置 (TFシリーズ) に作成していますが、通常なら煩雑なこの業務もJP1が一元的な自動運用を実現しています。他にも省ケーブル化、容易な拡張性などにより、メンテナンスの省力化を図ることができています。

TOTO本社システム概要
図による説明:新システム概要

システム責任者のメリット

業務効率が改善され、業務標準化でビジネスの確かな基盤づくりができた。角田誠一氏

新基幹業務システムは、専門的な知識がなくても扱いやすく、仕様変更の迅速化やコスト削減などをもたらしています。またオープン化により、各拠点との連携が容易になり業務の標準化も推進できました。例えば物流業務では各倉庫でまちまちだったルールが統一されたことで、出荷作業のスピードアップや検品ミスの低減といった効果を挙げています。また新経理システムは、現在いくつかのグループ企業でも利用をはじめており、お金の動きを即座に把握できることはもちろん、明確な決算に向けた内部統制環境を整備できました。

システム管理者のメリット

優れた信頼性・可用性と確かなサポート体制でメインフレームシステムよりも安定感が向上。森脇芳智氏

オープン化に伴う信頼性・可用性に関する不安は、「N+1コールドスタンバイ」が払拭してくれました。実際にその動作を確認しましたが、スムーズに業務を続行でき、メインフレームクラスの安定感を感じました。また、ハードウェア障害でも、ソフトウェア障害でも、日立さんがワンストップでカバーしてくれるサポート体制も心強く感じています。この信頼のBladeSymphonyを、これからもプラットフォームとして長く、活用していきたいですね。

運用の省力化により、システム管理部門の陣容を縮小。原栄二氏

サーバーだけでなくストレージも統合管理できるBladeSymphonyで、システムの運用は思った以上にシンプルです。サーバーの性能増強が必要になってもスケールアップで簡単に対応できるといったメリットも心強いですね。新システムと既存メインフレームを同じ人員で管理するというミッションでしたが、逆に数名の人員を他の業務部署に配転させることができました。また、すでにいくつかのグループ会社の経理システムをBladeSymphony上に移管・統一していますが、各社のサーバーとその運用の手間を削減でき、さまざまな面でコスト削減につながっています。

将来の計画

世界を視野に、グループ全体のIT統合へ。角田誠一氏

今後は、BladeSymphony上で仮想化を実現することも検討中です。システムをさらに圧縮することで、さらなるコスト削減が可能だと思います。またサービスの向上も大きなテーマです。ユーザーやお客さま――すべてのステークホルダーへご満足を提供していきたいですね。そして今回の新経理システムTOTOグループ全20数社への展開を足がかりに、世界に点在するTOTOの拠点やグループ会社のITを標準化し、グローバルレベルでの変化への柔軟性を実現していきたいと考えています。

[お客さまプロフィール]TOTO株式会社

TOTO株式会社 ロゴマーク

良質な製品づくりを通じて、常に新たな価値を提案し続ける世界的な衛生陶器・住宅設備機器メーカー。近年は、増改築需要にこたえるリモデル事業や節水などに配慮したエコロジー製品の開発、先進的なユニバーサルデザイン研究などに注力している。

[所在地]福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
[設立]1917年5月15日
[従業員数]連結21,005名、単独7,385名 (2008年3月末現在)

[お客さまプロフィール]TOTOインフォム株式会社

TOTOの情報システム部門を母体に設立されたシステムインテグレータ。インフラ構築からアプリケーション開発まで、TOTOグループ全体のIT戦略展開を一手に担っている。

[所在地]福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
[設立]1991年4月1日
[従業員数]227名 (2008年3月末現在)

特記事項

  • BladeSymphony Live Report 2009年04月号掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客さまについて同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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