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日立グループのVEC(Value Engineering for Customers)

VEC(Value Engineering for Customers)とは

世界経済の不安定化・気候変動・産業分野の変革・労働環境の変化などの不確実な事業環境の中、
VEC活動により持続的に顧客価値向上(Value for Customers)、環境価値向上(Value for Environment)、
社会価値向上(Value for Society)を図り、顧客ニーズを実現する製品・サービスの事業の継続が重要と考えています。

VECによる価値追求

日立グループのVEC活動にて取り組む価値向上は、2つの視点があります。

  1. 顧客視点の価値追求:「製品・サービスの効用」を最適な「顧客コスト」で提供
  2. SDGsを実現する企業活動:調達パートナーとともに「提供機能(群)」を持続的に提供

VEC活動の目的

VEC活動の取り組み

1960年、日立製作所の資材部門がVA(Value Analysis)を導入したのを皮切りに、日立グループ各社に活動を広げ、顧客志向を強めた “VEC”(Value Engineering for Customers)を展開してきました。VEC活動の特徴は、“TFP”(Task Force Project)活動が基本となっています。TFPは、クロスファンクショナルな組織をつくり、一定期間、プロジェクト活動を推進していくやり方です。

VECはバリューチェーン全体の活動が適用対象です。顧客価値向上にかかわる原価企画・営業・開発設計・調達・製造(機械加工・組立作業・梱包作業・外注作業など)・物流・保守など、商品企画から生産・流通・保守まで対象となります。製造業以外にも、量産・受注プロジェクト含めいろいろな業種に広がっています。最近では、営業活動、書類の作成や事務手続き、さらに流通業や建設業などにも導入されています。

日立のVEC活動の考え方

全社活動の紹介

  • レスエンジニアリング活動
    全社横断活動による、製品・サービスのSDGs・サステナビリティ・顧客価値の向上に取り組んでいます。
    【活動テーマの一例】調達品・材料の市況情報活用、環境先進パートナー・技術トレンド情報整備、環境対応活動・CO2削減施策事例、材料高騰に対応する開発・調達・製造活動事例など
  • グローバル・エンジニアリング活動:市況分析やコスト分析などによる環境変化を先取り対応する取り組み、日立のグローバル拠点間での調達エンジニアリング活動を展開しています。
  • バリューエンジニアリング発表会:毎年度、日立グループにおける先進事例を共有し、活動の実践および定着を図っています。

調達パートナーとのパートナーシップ強化に向けた取り組み

「モノ」を買うから「機能」を買う提案型の調達

調達部門は、開発や製造コストを決定する大きな要因となる調達品のQCD(機能・品質、原価、数量・納期)を購入するだけでなく、価値創造の源泉となる技術・技能・ノウハウ・情報・開発力・時間なども同時に調達する部門です。企画構想/開発設計段階にて、調達パートナーの皆さまとエンジニアリングを含めた関連部門が参画する体制を構築し、調達・調達品に対するVEC活動に取り組み、価値創造の効果拡大に取り組んでいます。

調達パートナーの皆さまとのパートナーシップ強化に向けた取り組み

デジタルソリューション、ITプロダクツ、鉄道システム、ビルシステム、生活・エコシステム、ヘルスケア、産業・流通ソリューション、水・環境ソリューションなど、日立では多様な事業・ビジネスモデルを展開しています。顧客に製品・サービスを提供するすべての業種がVEC対象です。
「素材・部材」「商材・完成品」「ITサービス・リソース」など、バリューチェーン全体にかかわる調達パートナーの皆さまとの価値創造が重要であると考えています。このため、ビジネスプロセスや製品サービスの開発における企画構想段階(営業活動や商品企画など段階)から要素技術の共同開発を行い、先端技術の採用に取り組みます。環境負荷低減、素材のリサイクル、材料使用量の削減などの視点でも、調達パートナーの皆さまとともに、共同VEC活動に取り組みます。

調達パートナーとのパートナーシップ強化に向けた取り組み