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日立総合病院

筑波大学附属病院日立社会連携教育研究センターの歩みとこれから

2012年4月、日立総合病院に筑波大学附属病院日立社会連携教育研究センターが開設されました。脳神経外科の小松教授と消化器内科の谷中教授との2名でのスタートでしたが、2013年4月に腎臓内科の植田准教授、2014年10月に呼吸器外科の市村教授、2016年7月に心臓血管外科の松崎准教授、2019年4月に精神科の当方が加わりました。2020年11月市村教授が転籍、2021年3月谷中教授が定年退職、植田准教授が転籍した後に、同年4月に腎臓内科の永井准教授、2022年4月に消化器内科の越智講師、2023年4月に感染症内科の橋本准教授が着任しました。2024年3月小松教授が転籍、同年4月に脳神経外科の山崎教授が着任し、現在、6名の教員が在籍しています。
われわれ筑波大学教員は、日立総合病院医師と一丸となって地域医療に取り組むとともに、大学教員として県北医療の課題、高齢化する住民健康の向上、日立製作所の医療事業への協力などの研究を行っています。また、筑波大学の医療・教育資源を日立総合病院ならびに地域の医療職員に提供してのキャリア形成支援活動、学生や研修医の教育活動を通じて次世代に継続する地域医療資質向上を図っています。
もとより、日立総合病院は県北地域における中核病院として機能してきました。震災からの復興にも多方面からの支援をいただいて、2016年夏には新本館が竣工しました。ますます高齢化する社会にあっては、生活習慣管理などの健康増進とともに多様化する医療ニーズに即応する病院でありつづける必要があると考えています。当センターは、日立総合病院をはじめとした地域医療の向上に寄与できるよう、地域に根ざしたしっかりとした診療・研究・教育活動を続けていきたいと考えています。
今後ともご支援をよろしくお願い申し上げます。

2024年4月1日
筑波大学附属病院日立社会連携教育研究センター
センター長 今井公文

トピックス

  • 2023年 4月 日本感染症学会教育セミナー(ランチョンセミナー)
  • 2023年 5月 3学会合同敗血症セミナー
  • 2023年11月 日本救急医学会教育セミナー(ランチョンセミナー・モーニングセミナー)
  • 2023年12月 3学会合同敗血症セミナー
  • 2024年 3月 日本集中治療医学会教育セミナー(ランチョンセミナー)

教員紹介

Dr今井

今井 公文

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 教授
日立総合病院 こころの診療科 主任医長

専門領域:精神科

所属学会:日本精神神経学会(専門医、指導医)
     日本老年精神医学会(専門医、指導医)
     日本総合病院精神医学会(専門医、指導医、評議員)
     日本エイズ学会、日本災害医学会、など

主な資格:精神保健指定医、認知症サポート医、精神保健判定医

詳細情報(筑波大学サイト研究者総覧ページにリンクしています)

自己紹介

1991年筑波大学医学専門学群卒業、筑波大学附属病院精神神経科研修を経て、石崎病院、都立松沢病院、土浦厚生病院などで診療経験を重ねた。2002年筑波大学大学院で医学博士(精神分裂病と相関する遺伝的多型の探索)、2006年から国立国際医療研究センター病院精神科医長として診療、教育、研究に従事。2019年4月より現職。
専門領域:身体精神合併症医療、老年期精神医療、精神疾患一般(統合失調症、うつ病、不眠症など)
抱負:精神症状に対するバイアスを軽減して、茨城県北地域が模範的で魅力的な医療地域と呼ばれるように貢献したい。

主な活動内容

  1. 筑波大学との連携を生かし、研修医や医療スタッフに全人的診療能力が身に付くよう、教育と育成を行います。
  2. 精神科以外の診療科との連携を深め、また多職種協働のチーム医療を実践します。具体的には、せん妄・抑うつ・認知症など精神症状によって身体的治療が不充分とならないように、そして安全で高度な総合医療の実践のために、精神症状の予防・早期発見・治療を行い社会復帰につなげます。
  3. せん妄など身体精神合併症医療での問題について臨床研究を行い、市民への啓発活動に努めます。
  4. 県北地域や茨城県における医療と福祉の機能的な連携強化のためのネットワーク構築を推進します。

山崎医師

山崎 友郷

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 教授
日立総合病院 脳神経外科 主任医長

専門領域:脳神経外科

所属学会:日本脳神経外科学会(専門医、指導医)
     日本脳卒中学会(専門医、指導医)
     日本脳卒中の外科学会(技術指導医)
     日本脳神経血管内治療学会(専門医、指導医)

自己紹介

千葉県出身。1996年筑波大学医学専門学群卒業後、筑波大学附属病院脳神経外科研修コースに進んだ。筑波大学附属病院、県南病院、茨城西南医療センター病院、国立水戸病院、県西総合病院などで臨床経験を積んだ。2005年に医学博士号を取得し、2007年10月から2009年4月までカナダ、サスカチュワン大学脳神経外科にてクリニカルフェローとして臨床留学した。2009年4月から15年間国立病院機構水戸医療センターで脳血管障害(脳血管内治療、脳血管外科治療)、脳腫瘍、脊椎疾患、片側顔面けいれん、三叉神経痛などを中心に多くの症例を経験した。2024年4月から現職。

主な活動内容

  • 脳血管障害治療(脳動脈瘤、内頚動脈狭窄症、もやもや病、硬膜動静脈瘻など)
    侵襲性の低い血管内治療と根治性の高い開頭手術を患者さんの状態に合わせて選択していきます。
  • 急性期主幹動脈閉塞症に対する再開通療法
    近年脳主幹動脈閉塞症に対する血管内治療の必要性が高まり、地域での急性期脳卒中体制の均霑化が重要視されております。日立総合病院も県北地域の脳卒中治療の要として本治療に積極的に取り組んでいきます。
  • 頭蓋内良性腫瘍や顔面けいれん、三叉神経痛などの機能的疾患
    手術により根治が出来る疾患ですので、さまざまな技術や手術支援装置を駆使して、安全な治療を行っております。

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Dr松崎

松崎 寛二

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 准教授
日立総合病院 心臓血管外科 主任医長

専門領域:心臓血管外科、体外循環中の炎症機転(学位論文)

所属学会と主な資格:日本外科学会(専門医、指導医)
          心臓血管外科専門医認定機構(専門医、修練指導者)
          日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、
          日本血管外科学会、
          腹部ステントグラフト指導医、胸部ステントグラフト指導医

詳細情報(筑波大学サイト研究者総覧ページにリンクしています)

自己紹介

福島県いわき市出身、1991年筑波大学医学専門学群卒業、筑波大学附属病院外科初期研修を経て1993年筑波大学循環器外科へ入局。筑波大学附属病院、東京厚生年金病院、横浜労災病院、茨城西南医療センター病院などで心臓血管外科を中心に臨床経験を積んだ。2006年に医学博士を取得した後、2年余り米国ペンシルバニア大学医学部へ研究留学、2008年から約8年間は筑波メディカルセンター病院で多数の緊急心臓血管外科手術を経験。2016年7月より現職。
専門領域:心臓血管外科学(成人心臓、大動脈、救急心臓血管外科)
抱負:日立市を中心とする県北地域の心臓血管外科診療を主動するとともに、茨城県の将来を担う若き心臓血管外科医の育成に貢献したい。

主な活動内容

  • 心臓血管外科手術の標準化:日立総合病院の実績ある手術手順を継承しつつ、ステントグラフト治療や心拍動下冠動脈バイパス術など新しい標準術式の県北地域への普及に努めています。(写真1)
  • 心臓血管外科救急医療の推進:筑波大学附属病院や筑波メディカルセンター病院などと連携して茨城県の大動脈ネットワークを構築し、県北の拠点として心臓血管外科救急医療の発展に貢献します。
  • 研修医および医学生の指導:志のある若人に“やってみせ、言って聞かせて、させてみて、うまくいったらほめてやる”を心掛けています。(写真2)

松﨑医師

Dr永井

永井 恵

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 准教授
日立総合病院 腎臓内科 主任医長

専門領域:腎臓内科、人工透析、免疫受容体の基礎分子生物学、臨床疫学

所属学会と主な資格:日本内科学会 総合内科専門医
          日本腎臓学会 専門医
          日本透析医学会 専門医

詳細情報(筑波大学サイト研究者総覧ページにリンクしています)

自己紹介

北海道出身、2006年筑波大学医学専門学群卒業、筑波大学附属病院初期研修を経て2008年筑波大学腎臓内科学へ入局。筑波大学附属病院、水戸済生会総合病院、なめがた地域総合病院などで腎臓内科、人工透析科を中心に臨床経験を積む。2013年に基礎免疫学で医学博士を取得した後、2016年ストックホルム(スウェーデン)のカロリンスカ研究所へ臨床疫学、2018年メルボルン(豪州)のモナシュ大学へ実験病理学の研究留学。2019年に神栖済生会病院で総合内科として地域医療に従事。2015年から2020年まで筑波大学附属病院講師および大学講師として学生教育にも携わる。2021年4月より現職。
専門領域:腎臓内科学(腎炎、ネフローゼ、腎不全)、透析療法(血液透析:HD、腹膜透析:PD)、保存的腎臓療法(CKM)
抱負:腎診療を通して県北地域の医療を支え、腎臓病学、透析療法、そして患者さんの人生をみる内科診療の面白さを医学生や研修医へ伝え、多職種連携による質の高い腎臓病治療をめざします。

主な活動内容

  • 腎炎・ネフローゼ治療の充実:日立総合病院に歴史ある腎炎やネフローゼ症候群に対する診断治療を重んじつつ、最新の国内外の診療指針を意識した治療の推進します。患者さんの腎予後改善をめざし、さらに症例の集積とエビデンス発信に努めます。
  • 患者さんに最適な腎不全治療を提供する:茨城県北の限られた医療資源(人・モノ)を活用して、地域の腎不全患者さんの生活や幸福を維持するための方策を考えます。血液透析や腹膜透析、あるいはその併用療法を駆使するとともに、可能な場合は腎移植へ診療をつなぎます。また、透析療法を望まない方に関しても、腎臓専門医がなしえる苦痛の少ない保存的治療を提供します。
  • 現在そして将来の腎臓内科医を育成する:現場での診療に汗をかき、患者、家族や医療チームの仲間に温かく接し、社会を俯瞰的に眺め、目に見えない分子の世界まで想像を働かせる。そのような優れた腎臓内科医の育成をめざし、臨床・研究の両輪で研修医、専攻医を丁寧に指導します。

橋本医師

橋本 英樹

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 准教授
日立総合病院 感染症内科・救急集中治療科 主任医長、救命救急センター長

専門領域:感染症、感染対策、救急集中治療、臨床疫学

所属学会:日本感染症学会(専門医・指導医、Infection Control Doctor)
     日本集中治療医学会
     (専門医、日本版敗血症診療ガイドライン2024 特別委員会委員、
      機関誌編集・用語委員会委員)
     日本救急医学会(専門医)
     日本内科学会(総合内科専門医)
     日本エイズ学会(認定医)

詳細情報(筑波大学サイト研究者総覧ページにリンクしています)

自己紹介

広島県出身、2009年東京大学医学部医学科卒業。社会保険中央総合病院での初期研修、東京大学医学部附属病院救急集中治療科及び感染症内科での専門研修を行った後、東京大学医学部附属病院・日立総合病院などで感染症・救急集中治療の臨床経験を積む。2020年に東京大学大学院で医学博士取得(テーマ:ビッグデータを用いた抗菌薬適正使用)。2021年1月より東京大学医学部附属病院感染症内科助教を経て、2023年4月より現職。

主な活動内容

  • 敗血症・重症感染症を含めた重症疾患はもちろんのこと、薬剤耐性菌・新興感染症などの問題となる感染症について、大学や地域医療機関、行政と連携しつつ、茨城県北の拠点として診断・治療を行い地域に貢献します。
  • 薬剤耐性対策としての抗菌薬適正使用やワクチン接種、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスへの対策など、感染対策の市民への啓発活動に努めます。
  • 薬剤師や臨床検査技師と連携し、医療チームで院内感染症のマネジメントを行い、医療の質の向上に努めます。また、問診と身体診察を重視した臨床推論及び感染症診療について研修医や医学生への指導・教育を行います。

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Dr越智

越智 正憲

筑波大学附属病院 日立社会連携教育研究センター 講師
日立総合病院 消化器内科 医長

専門領域:炎症性腸疾患、消化器内視鏡、肝腫瘍

所属学会:日立内科学会 指導医
     日本消化器病学会 専門医
     日本肝臓学会 専門医

詳細情報(筑波大学サイト研究者総覧ページにリンクしています)

自己紹介

2013年帝京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院、株式会社日立製作所日立総合病院にて研修。
2018年より東京大学医学部附属病院消化器内科 医員。2022年3月に東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻 医学博士取得(研究テーマは炎症性腸疾患)を経て、2022年4月より現職。

主な活動内容

2018年に英語原著論文が掲載されてから以降、2021年までに計6本の英語原著論文(全てfirst author)の出版に至りました。そのうち、3本は日立総合病院で後期研修をされた先生によってまとめられ、全て海外で学会発表された内容です。実臨床データを違う角度から検討し、新しい発見を見出すプロセスは若手医師の刺激となり、今後の医学発展につながると思います。引き続き、新たなエビデンスの創出と若手指導、地域医療の貢献に努めていきます。

臨床研修医募集

日立総合病院では現在、臨床研修医を募集しております。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。