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環境への取り組み

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[画像] いま絶滅の危機にあるランを救うために

熱帯の国・中米パナマ共和国(以下パナマ)でしか見ることのできない希少な野生ランに、絶滅の危機が迫っています。“ランを救いたい!”一人の日立グループ従業員の思いが新たな支援につながりました。

日立ボランティア支援プログラムによるサポート

[画像] 野生ラン保護のため、できることから始めました。

日立化成工業株式会社(本社:東京)の五所宮事業所(茨城県筑西市)に勤務する加藤靖 さんは、かつて青年海外協力隊隊員としてパナマで活動していました。
帰国後、当時一緒に活動していたメンバーを中心に、パナマの野生ラン保護活動を支援する環境NGO団体COSPA(コスパ:パナマ野生蘭保護活動)が設立されたのを機に、日本において野生ラン保護の広報活動や活動資金集めを手伝うなど、COSPAの取り組みに参加しています。その活動のなかで“現地住民の一助になれば”と考え、日立ボランティア支援プログラム「大きくなる樹」に応募。熱い思いが支援へとつながりました。

この日立ボランティア支援プログラム「大きくなる樹」は、日立グループ従業員がボランティアとして積極的に参画する社会貢献活動に対し、資金面でサポートを行う制度です。

[画像] パナマの地図

パナマについて

熱帯雨林や運河で知られるパナマ共和国。北アメリカと南アメリカの境に位置し、北はカリブ海、南は太平洋に面しています。パナマとは「蝶と魚と森に満ちあふれた土地」を意味するインディオの言葉です。

“第2の祖国”パナマの自然を守りたい!

[画像] 加藤 靖氏

日立化成工業株式会社 生産革新本部在勤
加藤 靖

私は1994年から2年間、青年海外協力隊隊員としてパナマに在住していました。首都パナマ市は摩天楼が立ち並ぶ近代的な都市ですが、周囲には手つかずの熱帯雨林が広がり、多様性に富んだ自然を満喫できます。世界遺産に登録されている豊かな自然や歴史・文化の魅力もいっぱいです。
私にとって“第2の祖国”と思えるパナマの美しい自然を守るため、お役に立ちたいと思い、活動を始めました。

野生ランを取り巻く環境の変化

[画像] パナマの野生ランは希少な固有種。そのランが減少しています。

[画像] 樹木に着生して育つ野生ランの写真

パナマでは、多様な生態系が育まれています。なかでも野生ランの多くは世界中でパナマでしか見ることのできない固有種ばかりです。ところが、20世紀後半以降、森林伐採や宅地開発によってパナマの熱帯雨林は急速に失われ、樹木に着生* して育つ野生ランにとって危機的な状況が続いています。
さらに美しさで知られる野生ランは観光客向けに高値で取引されるため、現地住民が生活のために採取し販売する行為も後を絶たず、絶滅に拍車をかけています。

  • * 着生=植物が木の枝や幹、岩などに根を張り生育すること。寄生と異なり、養分を吸い取ることはありません。

[画像] 森林破壊の写真

焼畑や別荘地の開発によって森林破壊が進み、1940年代には70%だったパナマの森林被覆率は、現在50%以下へと著しく低下しています。*

*
出典:「Panama en Cifras / Panama. Contraloria General, Direccion de Estadistica y Censo」
「パナマの野生蘭と自然環境 エコツーリズムで自然保護」明智洸一郎(COSPA代表)

[画像] 加藤さんの顔のイラスト

「美しい自然に恵まれたパナマですが、今や日本よりも森林被覆率が低くなってしまいました。私が在住していた1994〜1996年当時、すでに森の奥まで行かなければ野生ランを見ることはできない状況でした。」

野生ラン保護センターの完成とともに、広がる支援の輪

[画像] 野生ラン保護センターの写真

環境NGO団体COSPAの活動拠点であるエルバジェ(パナマ市の西120kmに位置)は、野生ランの固有種がたくさん自生していることで知られています。現地住民によって市民団体APROVACA(アプロバカ:ラン栽培者協会)が設立され、野生ランを絶滅から救う活動が始動し、2002年には日本の支援で野生ラン保護センターが建設されました。
COSPAは、技術指導や資金面で野生ラン保護活動を支えています。

[画像] 加藤さんの顔のイラスト

「自然保護に対する認識の違いもあって、現地の方だけで継続的に運営していくには、まだ残された課題が多く、今後もCOSPAをはじめとする関係者の継続的な支援が必要だと感じています。」

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