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[画像] 「よい立ち木は切らずに、よけて建てよ」創業社長の意思を受け継ぎ、守られてきた武蔵野の自然をご紹介します

東京都のほぼ中央に位置する国分寺市。今から70年前、この地に創設された日立製作所中央研究所には、代々守られてきた豊かな森があります。真夏の一日、今も息づく武蔵野の自然を環境カウンセラーとともに観察しました。

創業社長の言葉に従い、守られた武蔵野の森

たくさんの人々が行き交う国分寺駅から約10分、市街地を歩いていくと、うっそうとした森に包まれた日立製作所中央研究所が現れます。

中央研究所が創設されたのは1942年(昭和17年)のこと。当時の国分寺は農地が広がる、静かな自然環境に恵まれた場所でした。
建設にあたって、日立製作所創業社長、小平浪平は、「よい立ち木は切らずに、よけて建てよ」と、元ある景観をできるだけ残すよう伝えました。その言葉に従い、武蔵野の森が守られたのです。

[画像] 創業社長の意思を受け継ぎ、極力切らずに残した木々が、武蔵野の豊かな自然を今に伝えています


現在の国分寺の風景。マンションが林立するなか、手前に見える森が中央研究所です

それから70年、今やマンションが立ち並ぶ住宅都市となった国分寺にありながらも、中央研究所は変わることなく、豊かな森に抱かれています。

中央研究所データ

  • 創立 1942年(昭和17年)
  • 総面積 207,000m2(東京ドームの約4.5倍)
    うち 約45%が緑地
  • 樹木数 約120種類 2万7千本

[画像] 中央研究所の風景
中央研究所の門を入ったら、橋を渡り、森の中へ。敷地内はしっとりとした空気に包まれ、真夏でも涼しく感じられます

閉ざされた空間に残る、昔ながらの自然

東京にある多くの公園と中央研究所の森の大きな違いは、人が手を入れていない区画が多く残されていること。そして、普段は関係者以外入ることができない、閉ざされた空間であることです。こうした要因が重なって、中央研究所の敷地には、武蔵野の古くからの自然がそっと保たれてきました。

なかでも特筆すべきは、国分寺崖線(こくぶんじがいせん。通称「はけ」)*1からの湧水(ゆうすい)*2です。構内の数カ所からわき出た水は、構内に設けられた「大池」に集められ、武蔵野台地を流れる野川の源流の一つとなって、多摩川へと注がれます。

[画像] アカマツやイヌシデなど、武蔵野の自生種も多く残る森。閉ざされた空間で、昔ながらの景観が保たれてきました

豊かな森と、きれいな水。
恵まれた自然環境を求めて、さまざまな生き物たちが集まってきます。塀ひとつ隔てただけの空間に、外の市街地とは違う生態系が形作られているのです。


大池に浮かぶ、カルガモの家族。

では、どんな生き物たちが、どのように共生しているのか…。
真夏の一日、樹木医でもある環境カウンセラー、石井誠治さんを案内役に、中央研究所に在籍する河口孝彦さん、染谷友幸さんとともに自然観察を実施することにしました。

環境カウンセラー石井誠治さん(右)の話に聞き入る中央研究所の河口孝彦さん(中央)、染谷友幸さん(左)

[画像] 豊かな森ときれいな水。恵まれた自然環境のなかで、どんな生き物たちが、どのように共生しているのだろう

*1
国分寺崖線:大昔の多摩川が作った河岸段丘の崖の連なり。国分寺から等々力渓谷まで約28km続いており、いたるところから湧水が出ています。
*2
湧水:わき水のこと
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