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今回、私たち日立グループに中国ホルチン砂漠緑化ボランティアの機会を提供くださったNPO法人「緑化ネットワーク」の北浦喜夫氏はこう語ります。

[画像] 北浦喜夫(きたうらよしお)氏の写真

[画像] 砂漠緑化は苗木を植えておわりではないんですよ

北浦喜夫(きたうらよしお)氏

[画像] 北浦

砂漠緑化と聞くと、砂漠に苗木を植えることと思われるかもしれませんが、木というのは植えておわりではありません。木に水を与える、肥料を与える、剪定作業をすることはもちろんのこと、家畜の侵入を防いだり柵の維持など、何年にも渡って通年の管理が必要なのです。樹木も気候への適合や植樹する季節、特性をきちんと考えて選ばないといけません。

砂漠緑化マニュアル、植えて、育てる、その繰り返し

砂漠化は、地球温暖化と同様に私たちに関わる重要な環境問題です。でも砂漠化に直面することのない日常では、その深刻さがなかなか実感できません。大切なことは、考えるだけでなく、実際に現地に行き、その目で確かめ、行動を通じて砂漠化への理解を深めることです。
ここではみなさんに砂漠を緑化する方法をわかりやすくご紹介します。

1. まず、柵で囲みましょう!

緑化対象地は、その多くが放牧対象地でもあります。過放牧は砂漠化の大きな原因のひとつ。そこで放牧家畜が入らないように、有刺鉄線を使って対象地を柵で囲います。その後も風化により鉄線が切れたり、杭が倒れたり、埋まったりしないように日常的な見回りと補修を忘れてはいけません。

[画像] まず柵で囲ってみましょう!

[画像] 草原を家畜から守らないと

緑化対象地を囲う柵の管理は、最も重要な緑地管理作業の一つです。これだけでも植物の自生を促し、ある程度の回復が望めるとのことでした。
*写真ご提供:緑化ネットワーク

2.草方格をつくって砂の移動を防ぎましょう!

草方格(そうほうかく)とは、稲や麦のワラを格子状に砂漠に埋め込み、砂の流動を抑える方法です。
いわば“自然の網”を利用するもので、中国内陸部の砂漠地帯を横断する鉄道の線路が砂に覆われるのを防ぐために考えられた知恵が生かされています。

[画像] 草方格をつくって砂の移動を防ぎましょう!

[画像] 昔ながらの地道な方法でも効果はバツグン

  1. 集めたワラを束ねましょう
  2. 束ねたワラを薄く並べるのがポイントです
  3. シャベルでワラを埋め込みましょう
  4. 格子状の草方格の完成です

砂の動きを止めるとともに、風で運ばれた植物の種が付着し、裸地が草に覆われ、砂が舞い上がるのを防ぎます。こうして草方格により砂地が固定されると、苗木を植えられるようになります。

3.苗木を植えましょう!

いよいよ苗木を植えてみましょう。トラクターや馬に鋤(すき)を引かせてV字の溝を掘り、その底をさらにスコップで直径50cm、深さ50cm位の穴を掘って苗木を植えます。樹木の種類によって植える時期や特長が違うので、専門家に選んでもらう必要があります。今回は、ポプラに比べて成長は遅いのですが、少ない水分でも育つ松の苗木1,300本を植樹しました。
また、苗木は約3m間隔で植え、ある程度は枝がふれ合わない距離を保ちます。将来的に大きくなると、間伐をしてさらにその間隔を広げます。

[画像] 苗木を植えましょう!

[画像] 大変だけど緑化作業はとても楽しい!

  1. 松の苗木を用意しましょう
  2. スコップで穴を掘りましょう
  3. 水を十分に吸うように苗木は深めに埋めましょう
  4. 植樹作業中の参加者

4.十分に水をやりましょう!

土を被せたら、最後に緑化ボランティア名物のバケツリレーです。全員が力を合わせてバケツで水を運び、一本一本の苗木に水をかけます。中国語で「がんばれ」を意味する「加油(ジャーヨー)」とみんなで声を掛け合い、バケツの水を運びます。中には全身ずぶ濡れになる参加者も。

[画像] 十分に水をやりましょう!

ジャーヨー(がんばれ!)と声を掛け合いバケツリレー

  1. バケツリレーのために全員で一列に並びましょう
  2. 水をこぼさないように次の人にバケツを手渡しましょう
  3. 次の人に激励の声をかけてあげましょう
  4. 苗木に水をやりましょう

5.しっかり管理しましょう!

こうして植樹した苗木は、きちんと愛情を持って育てなければいけません。不必要な枝を落としたり、下草を刈ったり肥料を与えたりなど、苗木が砂漠に根を張り、ある程度まで大きくなるには、成長の早いポプラでも最低3、4年、松では5、6年にも渡る手入れが必要になります。

[画像] しっかり管理しましょう!

[画像] 黙々と剪定作業はまる人も多い!

左:切り株が残らないようにきれいに剪定しましょう
右:全体の枝ぶりや形にこだわりしっかり剪定しましょう

地元住民が担う緑化活動へ

こうした緑化活動により砂が固定され、少しずつ緑の草原が回復します。しかし、緑化活動はそれで終わりではありません。緑化がホルチン周辺で暮らす人々の生活向上につながってこそ継続的な植生の回復と持続が可能です。

つまり、ホルチン砂漠緑化のポイントは、主に農牧業に従事している地元の住民が主体的に担う環境を整えることにあります。そのためには、緑化の手法やメリットを住民自身が理解することで、住民主体の自発的な活動がこの地に定着します。日立グループはその実現に向けて微力ながらお手伝いできればと考えています。

[画像] 我々の砂漠緑化活動の最終目標は現地化を実現することなんです

[画像] 北浦氏の写真

[画像] 北浦

いま、私たちは日本からやってきて現地のスタッフと一緒に緑化作業を進めていますが、これは過渡期の姿であると考えています。最終的には、地元住民による地元住民のための緑化活動にしないといけません。そのためにも、緑化のメリットやその意義というものを地元の人たちに理解していただく必要があります。さらに緑化活動そのものを継続できるだけの経済的な裏付けのあるスキームを確立することが必要です。

今回、日立グループの皆さんには、こういった砂漠緑化を進める上での本質的な部分についても、その目で見て肌で触れていただくことで、知っていただきたいと思っています。

[画像] 緑化活動に一緒に取り組んだ現地スタッフ

[画像] 家の近くの砂漠を何とかしたい、そう思ったんだ

「初めのうちは、なぜ日本人がわざわざホルチンまでくるのか不思議だった」と語る現地スタッフ
でも今ではとても感謝しているとのことでした

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