(2010年9月掲載)
タレントや俳優としてご活躍されるルー大柴さん。「ルー語」を織り交ぜた独特のトークで、いつも私たちを楽しませてくれますが、子ども時代はどのように過ごされてきたのでしょう?

うちには姉が2人いて、3番めに私が生まれたんですよ。父は日本人ですが、中国のハルビン(現・黒竜江省)で生まれ育ち、中国語、ロシア語、英語が堪能でした。私の本名は“亨(とおる)”といいますが、“ルー”というあだ名を小さいときに父が付けてくれたんです。家ではいつも「My son、ルー!」なんて言いながらハグしてきたり、キスしてきたり…。チャイルド(子ども)心に、日本はこういう国なんだと思って過ごしていました。食事中でも「このストロベリーをイートしなさい」なんて英語が混ざった会話が、食卓を囲んでいつもありましたね。
今から50年前の日本ですから、かなり個性的な家庭だったでしょうね。毎日スキンシップされて愛情をたっぷり注いでもらって育ったのは、幸せだったと思います。
よく父と顔が似ていると言われましたし、英語でいろんな言葉を教えてくれたのも父。だからルー語のルーツは子ども時代。ルー語で人と仲良くなっちゃう性格も、もしかしたら父の影響なのかもしれませんね。
水辺の生き物が大好きなルーさん。ご自宅でも大きな水槽に魚を飼っていらっしゃるそうです。きっかけは、息子さんと一緒に参加した自然観察教室だとか…。

私は水辺の生き物が大好きなんです。でも実家は東京・新宿区。当時の新宿は、原っぱや空き地、防空壕の跡なんかもあって、そこらじゅうを友達と駆け回っていました。でも近くに川はなかったんです。
そこで小学校3年生の夏休み、魚を捕ってみたくて、友達と一緒に市ヶ谷のお堀に侵入!お堀の水を網ですくってオープンしたら(広げたら)、ザリガニやクチボソがたくさん…!すごくうれしくって、家に持ち帰って大切に飼いました。
そして大人になり、結婚して男の子が2人生まれたのですが、次男は動物が大好きな子でした。小学生の頃「お父さん、一緒に自然観察教室に行こう」と誘われ、親子で参加することに。東京でも田んぼが広がるカントリー(田舎)な風景があるんですねぇ。田んぼの泥水を網ですくったら、ドジョウやザリガニが何匹も…!その瞬間、子どもの頃に市ヶ谷のお堀で遊んだ思い出がフラッシュバックしちゃったんですね。それから水辺の生き物にはまっちゃいました。オフの日は多摩川に行っては網を片手に魚捕り。多摩川で、フナやドジョウやヌマエビなんかが捕れるんですよ。もちろんすべての魚は持ち帰れないですが、今も魚を家のビッグウォータータンク(大きな水槽)に入れて飼っています。
多摩川は以前に比べてずいぶんきれいになりましたね。でも、今は本来いないはずの外来種の魚が増えているようです。家で飼えなくなった魚を放しちゃうんですね。“多摩川グッピー”なんていうのもいると聞きますよ。外来種は繁殖力が強いものが多く、本来の川の生態系を崩してしまいます。生き物は最後まで大切に飼ってほしいと思います。
最近のルーさんの活動で特に印象深いのは、NHK「みんなのうた」で子どもたちと一緒に「MOTTAINAI 〜もったいない〜」ソングを歌って踊る姿。「MOTTAINAI」ソングを歌うようになったきっかけや、その後の意識の変化について、お伺いしました。

「MOTTAINAI」は、事務所の社長がプロデュースしたソングなのですが、2007年4月、NHK「みんなのうた」に採用されて以来、多くの方に知っていただけるようになりました。
「MOTTAINAI」ソングは、ヒップホップ・ラッパーの仁井山(にいやま)くんと一緒に歌っています。振り付けはラッキィ池田さん。とにかくテンポが早くて歌詞が多いんですよ!最初は歌詞とダンスを覚えるのに必死で、何度も練習しましたよ〜。でもその甲斐があって、小さなお子さんも一緒に歌って踊れるエコソングになりました。最近よく呼んでいただく講演会のお仕事では、みなさんの手拍子に後押しされて歌うことがときどきあります。会場全体がひとつになって私も温かい気持ちになり、とてもうれしいですね。
実は私自身がエコを意識し始めたのは、この「MOTTAINAI」ソングがきっかけなんです。歌うにあたり、自分でも環境を守るために何かできることはないかなぁ…と考えました。できれば、実際に身体を動かして肌で感じてみたい、と。そこで参加するようになったのが、富士山の清掃活動なんです。
