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社会貢献活動

【日立ボランティアセミナー】
第51回「援農ボランティアへの一歩~ブドウ農園でのお手伝い~」

2014年9月27日(土)8:00~18:00

  • 環境
  • ボランティア支援

今、日本の農業は過疎化・高齢化、後継者不足などの問題をかかえています。人手不足により放置された農地は荒れて藪(やぶ)になり、周辺の田畑にも影響を与える病害虫の発生源にもなっています。また、作業量が多い繁忙期などは今までは地域で互いに支えあっていましたが、それも高齢化などにより維持することが難しくなっています。そこで活躍が期待されているのが、援農ボランティアです。援農ボランティアとは、放置される農地の発生を防ぎ、農産物の生産などを目的とした、農業のお手伝いをするボランティアです。
以前にも本セミナーで講師をしていただいている認定NPO法人 JUON NETWORK(樹恩ネットワーク)のご協力のもと、今回の日立ボランティア・セミナーでは日本一のブドウの収穫地である山梨県で、ブドウ農園の援農ボランティアを日立グループ従業員とその家族27名で体験しました。

山梨市 牧丘町 澤登農園

都市と農山漁村の人々をつなぐ

JUON NETWORKは、「都市と農山漁村の人々をネットワークで結ぶことにより、環境の保全改良、地方文化の発掘と普及、過疎過密の問題解決に取り組むこと」を目的として1998年に大学生協の支援をうけて設立された認定NPO法人です。
都市と農山漁村をつなぐネットワークづくり、森林の保全・育成・ボランティア活動、過疎の廃校を活用したセミナーハウスの運営・支援、地方文化の発掘と普及など、さまざまな活動を行っています。
過疎地域で廃校になった校舎を大学生協がセミナーハウスとして再活用したことや、阪神淡路大震災で被災した学生寮に徳島県の林業関係の方がたから間伐材をつかったミニハウスを提供していただいたことが農山漁村との出会いとなったこと、そして阪神淡路大震災時には学生のボランティアも多く駆けつけ、普段からボランティア活動や社会貢献活動をしたいという学生の思いから、大学生協のよびかけにより、JUON NETWORKが誕生しました。
主な活動として、国産の間伐材の割り箸製作や森林ボランティア青年リーダー養成講座、独自の検定「エコサーバー」、森林や農業への入り口として体験しながら学ぶことができる「森林の楽校(もりのがっこう)」「田畑の楽校(はたけのがっこう)」などの活動も行っています。

JUON NETWORK 事務局長 鹿住貴之氏

「日本の耕作放棄地は、集めると埼玉県や滋賀県の面積と同じ位あると言われています。国土に対する森林率も世界第二位です。しかし「農」と「林」はあっても、「農業」「林業」という産業となるとなかなか難しく、地元や農山村で働きたくても仕事がない、都市で就職せざるをえない人たちもいて、人口減少に加えて過疎化はさらに止まらない状態なのだと思います。今後、地方の自治体は消滅する可能性があるとも言われています。里山や農地は、水を調整したり空気を浄化したり、国土を安定的に保つ役割があります。そのためには農業を続けることや森林の手入れが必要です。そうした中でJUON NETWORKは都市と農山漁村の人々をつなぎながら、日本の森林を守り、農家のお手伝いをするという大きな二つの活動をしています。」

澤登農園について

今回訪れた山梨県山梨市牧丘町は『にほんの里100選(※)』にも選ばれるほど美しいブドウ畑が多くあり、巨峰やピオーネを中心にいろいろな種類のブドウが生産されています。
しかし、高齢化が国の平均を上回って進んでおり、過疎化や跡継ぎ不足で放置されるブドウ畑は増加しています。放置された畑は荒れて、景観の悪化にともない病害虫の発生源やイノシシなどの被害もでてしまいます。澤登農園では、そうした維持が難しくなった畑も引き受けて、ブドウを栽培しています。

左:澤登農園 澤登浩二氏   右:澤登農園のブドウ

今回体験した援農ボランティア活動は、澤登浩二氏がJUON NETWORKの森林ボランティア青年リーダー養成講座に参加したことがきっかけで、2005年から始まりました。はじめは試験的に援農ボランティアツアーを実施し、次にじっくり学ぶことができる「援農ボランティア養成講座」へ。2009年から「ぶどうの丘 田畑の楽校」となり、参加者は「ぶどうの丘 田畑の楽校」でブドウ栽培を澤登農園で学び、その後は有志活動としてイベント以外の日にもお手伝いに行くという、本当に畑を守る力となるように有志活動に力をいれる今のスタイルになったそうです。思考錯誤しながら、同団体は農家側の希望とボランティア側の希望を間にはいって調整し、より多くの方に農業にふれてもらいたいと思いながらコーディネートをされているそうです。

ブドウ農園での援農体験!

澤登農園に到着し、はじめに澤登農園の澤登浩二氏から、牧丘町は、ブドウの栽培に気候や土が適していることやブドウについてお話いただきました。
その後に、有志活動のメンバーであり、日立グループの従業員でもある森氏より今回体験する作業について説明を受けました。9月から10月までは収穫の時期であり、その収穫に向けての袋はずし・カサかけ、また通年かけて行う草むしりの三つの作業がメインとなります。また、ブドウ畑での作業は女性が行うこともあり、低い棚になっているのだそうです。棚に頭を打ったり、ブドウに当たったりしないように注意があり、その後、二つの班にわかれ、それぞれ有志活動メンバーの方のご指導を受けながら作業のお手伝いを体験しました。

左:日立グループ従業員 森氏   右:説明を聴く参加者

有志活動メンバーの方からの作業の説明の様子

袋はずし

収穫前の最後の仕上げに陽に当たるように、袋をはずします。ブドウのブルーム(白いこなのようなもの)をこすってしまわないように、フワッとはずします。その時に病気や痛んでいる部分があれば取り除きます。

作業の様子

カサかけ

袋をはずした後は、鳥などから食べられないようにカサをかけます。雨にもかからないように、なるべく下のほうにかけます。

作業の様子

草むしり

草が生い茂っていると虫が発生してしまいます。そのために草むしりも重要な作業のひとつです。 大部分は機械での作業となりますが、樹の周りは機械がはいることができないので、ひとの手で草をむしります。

作業の様子

作業が終了したブドウ畑

参加者からは、「作業や有志で参加されているボランティアの方々との会話を通して、ボランティア活動の必要性等が認識できて、よい体験だった。」「スタッフの皆さんに色々な事を教えていただいて、ただの“ブドウ”だった果物がもっと親しみのある物へと変わった」「ブドウの成長を一から見てみたくなった」「初めての援農ボランティアで、農業の経験もない中、手伝いになるのか不安だったものの、農家さんの現状を知るということを含め、考え始めるきっかけになった。」「日常にはない自然あふれる環境の中作業でき、心も体もリフレッシュ出来た」などの感想が寄せられました。

事務局より

作業後の記念撮影

渋滞で到着が大幅に遅れ、作業時間が短かったにもかかわらず、澤登農園のご厚意で、参加者はブドウをひとり二房ずついただきました。 澤登農園の皆さま、JUON NETWORKの有志活動のメンバーの方々のご指導のおかげで、商品として出荷する貴重なブドウに関わる作業を体験することができ、ブドウ栽培の作業の大変さや楽しさ、農家の実際の生産現場を知る貴重な機会となりました。ありがとうございました。
また、今回作業を指導してくださった森氏は5年程前からこの澤登農園で作業のお手伝いをされています。

連絡先

認定NPO法人 JUON(樹恩) NETWORK WEBサイト
東京ボランティア・市民活動センター WEBサイト

講師 認定NPO法人 JUON NETWORK(樹恩ネットワーク) 事務局長 鹿住貴之氏、有志ボランティアの皆様
進行 東京ボランティア・市民活動センター 若林明子 氏
場所 山梨県山梨市牧丘町倉科「澤登農園」
参加者 日立グループ従業員とそのご家族総勢27名
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