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社会貢献活動

【日立ボランティアセミナー】
第50回「日本の原風景『棚田』の保全を学ぶII~稲刈り編~」

2014年9月13日(土) 7:10~18:30

  • 環境
  • ボランティア支援

どこか懐かしさを感じさせてくれる日本の原風景「棚田」。棚田は、地すべりや洪水を防ぎ、地下水を蓄えるなどの機能も持ち、生物多様性の宝庫でもあります。しかし近年は里山の過疎化、農家の高齢化、米の消費量の減少などにより、耕作放棄地が増え荒廃が進んでいます。そんな棚田を守り保存していくことを従業員が考えるきっかけとして5月に実施した、「棚田の保全を学ぶI~田植え編~」に引き続き、NPO法人 棚田ネットワークのご指導のもと、日立グループ従業員とその家族も含め総勢31名で稲刈りや雑木林の整備作業を体験しました。

集合写真

田植えをした棚田で稲刈り体験!

行きのバスの中で、棚田ネットワークの安井氏より、棚田保全のための山の手入れの必要性(山や雑木林の整備をすると雨水が保水され、それが何年もかけて「絞り水」となって棚田に供給されることなど)や、生物多様性、また日本人はお米を一年間で何キロ食べているか?(約60キロだそうです)など、お米にまつわるクイズも交えて前回のおさらいをお話していただきました。また、戦時中に長崎で被爆した稲の子孫である稲穂の見本を見せてくださいました。この稲は50回以上栽培しても、めしべに異常があるらしく、半分くらいしか実が入らないのだそうです。

公民館に着き、準備をしてから前回田植えをした田んぼへ徒歩で移動。目的地へ着くと、5月に田植えをした稲は地元の農家の方たちが管理をしてくださったおかげで立派に成長していました。

左:立派に成長した稲 右:説明の様子

はじめに、安井氏より鎌(カマ)の持ち方・稲の刈り方を教えてもらい、いざ稲刈り作業!
前日に雨が降ってしまったため、予想以上に田んぼはぬかるんでいましたが、足をとられながらも、子どもたちも一緒に鎌を持って一生懸命刈っていました。
刈った稲は束にしてワラなどで結びます。その後は、天日干しするために『稲架掛け(はさかけ)』の作業です。いつのまにか子どもたちが中心となって、結んだ稲を稲架掛けの場所までバケツリレーのように運んでいました。
稲刈り作業自体も重労働なのですが、ぬかるんだ田んぼでの作業を行ったこともあり、最後は時間が足りなくなってしまったため、残った稲は農家の方がバインダーを使って刈り取ってくださいました。最近は広めの棚田であれば、小型のバインダーで作業ができるようになったそうです。

稲刈りの様子

刈った稲をワラで結ぶ様子

稲架掛け作業

農家の方たちが炊いてくれた新米の昼食!

午前中の稲刈り作業で体力を使った後は、地元の農家の方たちが前日から準備してくださった昼食をいただきました。お釜と薪で炊いた棚田の新米、けんちん汁、ナスの炒め物、かぼちゃの煮物、こんにゃくの炒め物、キュウリなどのお漬物、梅干など、食べきれないくらいたくさんご馳走になりました。栗ごはんも出してくださり、秋の恵みを棚田と自然の中で贅沢にいただくことができました。

お釜で炊いた棚田の新米と栗ご飯

木陰で食事

雑木林の整備と自然探索

昼食の後は、前回と同様に棚田の水源林ともなっている近くの雑木林の整備のお手伝いをしました。樹木が密集している所を中心に間伐し、切った木を1カ所へ運んでまとめる作業をしました。大人が雑木林で作業をしている間は、子どもたちは安井氏とトンボの観察や自然散策へ。茂木町は多くの種類のトンボが生息していて、この時期には5~6種類の赤とんぼなどが見られるそうです。子どもたちは安井氏にトンボの種類の見分け方などを教えていただき、安井氏がとんぼを眠らせる(?)様子には、子どもたちだけではなく大人たちも興味深々に観察していました。

雑木林の整備作業

左:とんぼの説明 右:安井氏が眠らせた?トンボ

参加者の感想

稲刈り、雑木林の整備体験を終え、今回の稲刈り編は終了となりました。
帰る際に農家の方たちのご好意で子どもたちは栗を一袋ずつお土産にいただき、また初めての稲刈り作業や普段みることができない虫を観察することができ、喜んでいる様子でした。

子どもたちからの感想

「初めての稲刈りが楽しかった。あとオニヤンマを初めて見たのが楽しかった。」
「棚田やその周辺にいっぱい虫がいるんだなと知ることができてよかった。」
「食事もおいしかったし、たくさんの生物と触れ合えてとてもよかった。」

大人からの感想

「バスの中や棚田のあぜ道でいろいろ貴重なお話をして頂き、大変勉強になった。」
「鎌の基本的な使い方をしっかり教えて頂いたので、小学校低学年の子どもたちも上手に稲を刈ることができた。稲架掛け作業まで体験できて、非常に貴重な機会であったと思う。」
「農家の方たちやNPOの方からの話で間伐作業が農地や山の維持にどれだけ関連しているのかを、目の前の木々を指しながら説明されると理解が深まった気がする」
「とても大変だったが、雑木林の整備をすることで田畑への水供給量が変わってくるということを知ることができ、良い経験となった」

左:オニヤンマを捕まえて喜ぶ参加者 右:子どもたちの散策

事務局より

日本の原風景である棚田で、日本の主食である米作りにおける田植えと稲刈りを体験することにより、棚田の美しさや里山の大切さを感じることができたのではないかと思います。

安井氏と茂木町農家の方たち

左:今回作業した田んぼ 右:小川氏、若林氏、安井氏、上久保氏

棚田ネットワークからセミナー参加者向けに、今回田植え・稲刈りをした際の写真を使ったオリジナルパッケージの棚田米を、10月に販売しました。

好評だったオリジナルパッケージの棚田米

今回は日立ボランティア・セミナー第50回目でした。棚田ネットワークのスタッフの皆さま、茂木町の農家の方たちのおかげで、思い出に残る記念すべき50回となりました。本当にありがとうございました。以下の写真は参加者の方が撮ってくださいました。茂木町の棚田の魅力を感じていただければ、嬉しいです。

連絡先

特定非営利活動法人 棚田ネットワーク
東京ボランティア・市民活動センター

事業所・グループ会社 日立製作所
講師 特定非営利活動法人 棚田ネットワーク 安井一臣氏 上久保郁夫氏 小川順子氏、茂木町農家の皆さま
進行 東京ボランティア・市民活動センター 若林明子氏
場所 栃木県 芳賀郡 茂木町 岩ノ作棚田
参加者 日立グループ従業員とそのご家族総勢31名
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