ページの本文へ

Hitachi

企業情報CSRへの取り組み

これまでも優れた技術と製品・サービスで医療分野に貢献してきた日立は、さらにITで高度化したヘルスケアソリューションを提供することで、人びとの健康な生活を守り、未来の社会を支えていきます。

最適なヘルスケアソリューションの提供

環境やエネルギー問題などに加え、深刻化するグローバルな社会課題の一つにヘルスケアが挙げられます。先進国においては高齢化の進展や慢性疾患の増加、医療費の増大への対応が急務となり、新興国においてはそれぞれの国・地域に適した医療水準や健康水準の向上などが課題となっています。また、検査や治療のみならず、介護サービスなどを含めた予防、予後のヘルスケア産業の重要性がますます高まっています。
これまで病気の予防・健康診断から検査・診断、治療、予後、創薬の支援まで、ヘルスケア全体のバリューチェーンで幅広く製品・サービスを提供してきた日立では、ヘルスケアを21世紀の社会を支える必要不可欠な社会インフラと捉えています。日立の技術とソリューションを用いて、ITで高度化された社会インフラをグローバルに整備することで、一人ひとりに最適なヘルスケアソリューションを提供し人びとの健康向上に貢献するとともに、社会が抱える課題の解決に寄与していきます。

ヘルスケアグループのビジョン実現に向けて

日立は、世界規模でますます多様化するヘルスケア分野のニーズに迅速に対応するため、2014年4月に「ヘルスケアグループ」を設立しました。同グループには、日立の社内カンパニーに分散していたヘルスケア関連事業を集約して新設するヘルスケア社のほか、医療機器・システムの開発・製造に携わる(株)日立メディコなどのグループ会社を加えています。
ヘルスケアグループでは「誰もが健康で安心・安全に暮らせる社会をつくりたい」をビジョンに掲げています。同グループの設立によって、日立健康保険組合加入者のビッグデータを活用した医療費最適化の分析・予測技術や、新たながん治療法として世界で注目される陽子線がん治療システムなど、これまで日立が蓄積してきた医療技術やシステムを一元化します。さらに、予防・健康診断、検査・診断、治療、予後といったケアサイクルに対して、医療機器やサービスとITを組み合わせたソリューションを提供していきます。多様なニーズへの提案力をより高めるとともに、一人ひとりのQOL(Quality of Life)を向上させ、健康で安心・安全に暮らせる社会の実現のため、グローバルに貢献していきます。

日立のケアサイクル

日立は、予防・健康診断、検査・診断、治療、予後というケアサイクルに対して、医療技術にITを組み合わせたソリューションを提供していきます。さらにそれを、ロジスティックス、エネルギー、ファイナンス、空調・設備、上下水、病院、健康保険といったヘルスケアインフラが支えています。

高い品質と信頼性を誇る医療機器を提供

ヘルスケアグループの一翼を担う(株)日立メディコは、超音波診断装置やMRI*1装置、X線CT*2装置、X線診断装置などの各種画像診断装置を中心に、日立のヘルスケア事業を牽引しています。
(株)日立メディコのモノづくりは「ペイシェント・フレンドリー」の製品コンセプトに基づいており、例えば従来のトンネル型ではないオープンMRI装置は、狭いところが苦手な方、体格の大きな方、小児・高齢者などさまざまな被検者に対するやさしさを追求し、医療従事者の動線も配慮して開発されました。さらに永久磁石型のオープンMRI装置は小さい電源容量と少ない消費電力で使用できることが特長で、安定した電力供給が困難な地域や新興国を含めた150以上の国と地域で採用されています。また、画像診断装置では、手技を習得するための研修を実施するなど、日本国内外の医療従事者をサポートしています。
高品質な医療機器の提供から保守・メンテナンスまでを含めた安心のサービスで、高い信頼性を誇る日立。今後は製品・サービスをITと組み合わせ、ヘルスケアソリューションの拡充をめざしていきます。

*1
MRI:Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略称
*2
CT:Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略称

写真
(株)日立メディコの永久磁石オープンMRIシステム AIRIS Soleil

ヘルスケアの統合的なプラットフォームを構築

2013年10月から、英国マンチェスター地域において国民保健サービス(NHS*1 EnglandGreat Manchester*2)と日立が共同で、ITを活用したヘルスケアサービス向上のための実証プロジェクトを開始しました。GP*3やNHSと協力して地域の医療機関間における診療履歴を一元管理し、セキュリティやプライバシーに配慮したシステムやネットワーク基盤を確立します。また、ITを活用した糖尿病の懸念のある人向けの生活習慣病対策プログラムの開発をめざしており、この中には日本の日立健康保険組合で実績のある「はらすまダイエット*4」での生活指導やアドバイスのノウハウが生かされています。
日立はそれぞれの地域に即したITによる統合的なプラットフォームを構築し、一人ひとりに応じた理想のヘルスケアソリューションの提供、医療の質の向上、医療費の最適化などに貢献していきます。

*1
NHS:National Health Service(英国の国営医療サービス事業)の略称
*2
NHS EnglandGreat Manchester):マンチェスター地域にある10の医療コミッショングループの代表組織
*3
GP:General Practitioner(かかりつけ医)の略称
*4
はらすまダイエット:日立健康管理センターの中川医師が研究・考案したダイエット手法

写真
生活習慣改善プログラムのシステムプロトタイプの検証

TOPICS

陽子線がん治療システムをグローバルに展開

日立は高度な陽子線がん治療システムを開発しています。世界11カ所の受注実績があり、このうち70年の歴史をもつ米国テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターのプロトンセラピーセンターで、2006年より稼働しているシステムは、2014年4月までに5,000人を超える人びとを治療しました。さらに、同センターに初導入した、腫瘍の形に合わせて高精度に陽子線を照射し、正常な細胞への影響を可能な限り抑制できるスポットスキャニング照射技術は、米国の複数の著名病院への導入が進んでいます。
今後も、スポットスキャニング照射技術をはじめとする技術開発を通じて、QOLに優れた最先端の放射線医療/がん治療に貢献していきます。

写真
米国MDアンダーソンがんセンターで稼働する陽子線がん治療システム