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企業情報CSRへの取り組み

限られた水を可能な限り多くの人に届ける――それが、日立の構想するインテリジェントウォーターシステムによる社会への貢献です。

世界の水質源状況

21世紀は「水の世紀」ともいわれ、人口増加や都市部への人口集中などにより、水資源の不足や水質汚染がさらに深刻化すると予想されています。世界的に増大する水需要に対し、限られた水資源の保全と活用により、持続可能な生活環境をつくりだす社会インフラの整備がグローバルに求められています。

代表的な渇水地域は米国・カリブ諸国、スペイン・北アフリカ、中東、インド、中国、オーストラリアなどです。日立の水環境への取り組みは、UAEドバイ首長国の再生水事業、UAEアブダビ首長国のソーラー発電淡水化設備、インド・グジャラート州ダヘジの海水淡水化プロジェクト、モルディブ共和国の上下水道事業などがあります。

*1
物理的渇水:河川水の75%以上が農業、工業、家庭用等に取水されており、水資源開発が持続可能性の限界に近づいている、または超えている状態
*2
経済的渇水:水資源は豊富で河川水の取水も25%未満だが、人的資源、施設、財源等の不足のために水が十分に地域に行き渡らない状態
「IWMI Annual Report 2006/2007」(International Water Management Institute)より作成

物理的、経済的な渇水地域が低緯度地域を中心に存在している。人間や生物が利用できる河川、湖沼、地下水などの淡水は地球全体の水の3%にも満たない。また、WHOによると世界で11億人が安全な飲料水を利用できず、26億人が下水道などの基本的な衛生施設を利用できないでいる。

世界に広がる日立の水環境ソリューション

写真
モルディブ共和国マレ島

2010年度には水環境ソリューション事業統括本部を設置し、インテリジェントウォーターシステムのグローバルな展開を強化しています。UAEドバイ首長国では再生水処理により人口増加に伴う水質汚染を改善するプロジェクトに、インドでは海水淡水化システムにより安定的な工業用水の供給をめざすプロジェクトに参画しています。また、モルディブ共和国では上下水道管理システム整備のほか、海洋深層水を空調システムに利用することによってCO2排出量の削減をめざし、UAEアブダビ首長国ではソーラー発電淡水化設備を活用して砂漠に生きる希少動物の保護に努めています。
今後は、中国、東南アジアなど新興国における事業の拡大に努めるとともに、インフラが整備されている先進国では、システムの刷新によりインテリジェントな水循環の最適化を推進していきます。

グローバルに広がる日立の水環境への取り組み

プロジェクト名 主な動き 日立グループのかかわり
UAEドバイ首長国の再生水事業 2008年8月
合併会社Hi Star Water Solutions
LLS設立
2009年2月
水再生事業稼働
都市開発のラッシュに伴い、生活排水による水質の悪化などが社会問題となってきたドバイ首長国で、膜技術を利用して生活排水を処理する設備を設置。この設備で処理された再生水を近隣の工場の工業用水として安価で供給する事業を開始している。
UAEアブダビ首長国のソーラー発電淡水化設備 2009年9月  受注
2010年10月 1号機納入
2012年11月 一部稼働開始
2013年3月  全15台納入
絶滅危惧種のアラビアンオリックスをはじめ、砂漠に生きる希少動物の保護を目的としたプロジェクトに参画。太陽光発電を利用した給水設備「ソーラー発電淡水化設備」によって塩分濃度の高い井戸水を淡水化し、砂漠の生き物たちに供している。
インド・グジャラート州ダヘジの海水淡水化プロジェクト 2009年12月
日印首脳会議で政府間合意
2012年3月
共同開発契約を締結
2013年1月
給水契約を締結
日印政府間によるスマートコミュニティ開発の合意を受け、工業団地に海水淡水化プラントを建設するプロジェクトに参画。30年間(建設期間を含む)にわたり工業用水を安定的に供給でき、給水量は1日33.6万m3を見込んでいる。海水淡水化事業としてはアジア最大級(2013年3月現在)の規模。
モルディブ共和国の上下水道事業 2010年1月
上下水道運営会社Malé Water and Sewerage Company Pvt. Ltd. 所有の株式の20%を取得
安定した上下水道サービスの提供と経営効率の向上を図るため、上下水道の運営事業に参画。海水淡水化装置を約200基納入し、島全域が首都であるマレ島では配管情報の管理システムを構築。また、海洋深層水を空港やビルなどの水冷式空調システムに利用し、年間12,450tのCO2排出量を削減(試算)。

日立のインテリジェントウォーターシステム

日立はこれまで、国内で約550の浄水場、約2,800の下水処理場の設備、約900の監視制御システムを納入し、海外でも約40カ国で水環境関連のプロジェクトに携わってきました。
上水・下水処理や産業排水処理、海水淡水化システム、再生水製造技術などのインフラ技術に、情報管理・制御システムを連携させて水循環における効率化・最適化を図り、限られた水を可能な限り多くの人に届ける――それが、日立の構想するインテリジェントウォーターシステムによる社会への貢献です。

日立が構想するインテリジェントウォーターシステム

日立が構想するインテリジェントウォーターシステムは海水淡水化システム、上水処理、下水再生水処理、産業排水処理、情報・制御システム、下水処理で構成されています。