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企業情報CSRへの取り組み

日立のめざすスマートシティは、ソリューションによる環境負荷の低減と、安全や便利、快適さや楽しさといったQOL(生活の質)を両立させることです。進行中の事業だけでなく、今後も国や地域の文化・社会に配慮しながら、人にも環境にも最適なスマートシティの構築に貢献していきます。

世界に広がるスマートシティ・スマートコミュニティ

温室効果ガスの排出量増加に伴う地球温暖化が、世界的に大きな問題となっています。大気中の温室効果ガス濃度を450ppmまで抑制するには、CO2の排出量を今後大幅に削減していかなければなりません。水力、風力、太陽光といった再生可能エネルギーは、エネルギー環境課題の解決に必須ですが、安定供給や高い事業コストなどが課題となっています。日立は電力流通や蓄電を含めた情報と制御の融合ソリューションを軸に、スマートシティ・スマートコミュニティの構築にグローバルに取り組んでいます。

世界のエネルギー関連CO2排出量削減内容の内訳

450ppmシナリオでは、2010年代をピークにその後徐々にCO2排出量を削減し、2035年にはCO2排出量を22Gtとするシナリオとなっています。一方、新政策シナリオでは2010年30GtであったCO2排出量は、2035年に37Gtとなり、450ppmシナリオと比較すると15Gtの削減が必要となります。この削減目標の内訳は省エネ活動および発電等の効率向上が47%、再生可能エネルギーが23%、バイオ燃料が4%、原子力が8%、二酸化炭素回収・貯留が17%となっています。

*1
新政策シナリオ:世界各国で発表されている広範な政策公約・計画に基づいたシナリオ
*2
450ppmシナリオ:大気中の温室効果ガス濃度をCO2換算450ppmに抑制し、気温上昇を2℃以下に抑えるためのシナリオ

※ 「World Energy Outlook 2012」(IEA)記載の〈エネルギー関連のCO2排出量〉より作成

風力・太陽光発電とEVを使ったハワイ・マウイ島の実証事業

日立は日米共同の島しょ域スマートグリッド実証事業"JUMPSmartMaui"に参画しています。化石燃料依存率の高いハワイ州マウイ島では、2030年までに島内発電量のうち風力発電を中心とした再生可能エネルギーの割合を40%に引き上げることをめざしています。今後大規模な導入が見込まれるEV(電気自動車)の充電管理システムや、ホームゲートウェイなどの機器も導入し、天候に左右されやすい再生可能エネルギーの割合が多くなっても安定した電力供給を可能とするスマートグリッド環境の検証を進めています。

マウイ島スマートグリッド実証事業環境

各住宅やEVステーションはそれぞれにある低圧トランスと変電所を通して発電システム及び蓄電池につながっています。それらの全てを情報・制御システムで制御しています。

*3
μDMS:Micro Distribution Management System

マウイ島での実証事業では、EV普及への対応、電力の安定供給、再生可能エネルギーの最大利用を基本方針としています。
EVの充電管理システムやICTプラットフォームなどにより、スマートグリッド環境を整備します。

地域社会との相互理解でスマートシティを実現する

写真 実証事業イベント会場でのEV充電の様子
ハワイ・マウイ島での実証実験の参加者を募るイベントでは、
EVスタンドを設置し、実際に充電器で充電を体験できるようにした。

スマートシティの実現には、地域コミュニティとの相互理解や対話が欠かせません。マウイ島での実証事業では、現地のNPOや地区長と入念なステークホルダーミーティングを行い、地域の風土や文化に配慮しながら住民に説明したり、使う人の立場に立ったマニュアルを作成するなど、地域社会と良好な関係を築いています。

VOICES

課題をチャンスに変える、画期的なプロジェクト

マウイ島が、画期的な島嶼域スマートグリッド実証事業"JUMPSmartMaui"の実施地に選ばれたことは光栄です。私たちが住むマウイ島(ハワイ州)は、米国の中でもエネルギー価格が最も高く、化石燃料への依存が高いことから持続可能性が危ぶまれています。エネルギーコストは、企業の採算性だけでなく、人口増加に対応し十分なサービスを提供すべき公的機関の能力や、住民の経済的・社会的幸福にも影響を及ぼします。しかし、こうした課題はチャンスでもあります。
JUMPSmartMauiは、関係者すべてにメリットをもたらすプロジェクトです。マウイ島は、日立の最先端の戦略や技術を試す理想的な場所であり、私たちもこの取り組みを歓迎しています。一方、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と日立によるこの投資は、大規模なクリーンエネルギー・ソリューションを模索しているマウイ島に、解決への道筋を提示してくれる可能性があります。
日立はまた、島のコミュニティを大切に考えています。住民の生活に深く根ざした環境的・文化的価値観を尊重し、マウイ島の習慣や伝統を柔軟に受け入れてきました。
計画や導入に際して現地企業を採用し、協力して進めています。このような経験の積み重ねが、生産的な関係の基盤となっているのです。本事業によってもたらされる成果を楽しみにしています。

写真

マウイ経済開発委員会
会長兼最高経営責任者
ジニー・ウネモリ・スコッグ
(Jeanne Unemori Skog)