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企業情報CSRへの取り組み

2005年2月に開業した福岡市営地下鉄七隈線は、日立が手がけた「リニア地下鉄」です。コンパクトでカーブや坂に強く、地域に根ざしたこれからの都市交通の担い手として注目されています。

コンパクトで小回りのきく地下鉄

[画像]リニア地下鉄
リニア地下鉄

「リニア地下鉄」は、リニアモーターで走ります。車体側の電磁石と、軌道に敷いたプレートの間に発生する磁力で推進力を得ます。そのために車体を低くでき、加えて車両をコンパクトにデザインしたため、トンネルの大きさ(断面)を従来の約半分にすることができます。
また、リニアモーターは磁力を使った推進のために急カーブに強く、地上の車道や交差点に沿って地下にルートを引くことができ、ルートの制約が少ないのも特長です。
これらの特長を生かしたリニア地下鉄は、トンネル工事が通常より小規模ですみ、建設費を低く抑えることができるほか、建設残土も少なく、環境への負荷を低減できます。

[画像]リニア地下鉄と従来地下鉄の比較
リニア地下鉄と従来地下鉄の比較

市民の声を生かした地下鉄づくり

[画像]車両内部

「人にやさしく地域に根ざした公共交通機関」をめざし、リニア地下鉄を採用した福岡市営地下鉄七隈線には、さまざまな工夫がなされています。
車両の開発では、「騒音の低減」「狭い車内の克服」「ユニバーサルデザイン」に重点をおき、福岡市交通局と市民や有識者からなる「デザイン委員会」の意見も参考にしました。
トンネル径が小さいリニア地下鉄は反響による騒音が大きくなる場合もありますが、防音車輪、制振材、二重ガラス窓などを採用して騒音を抑えています。狭い空間を有効に利用するため、座席の足元を広くする、照明の工夫などで開放感を演出するなど細部に配慮しています。
施設面では、より安全で高信頼度の当社の運行管理システムを採用し、車いす利用者の動線を考慮したエレベーターの配置、ホームと車両のすき間の極小化など、さまざまな配慮を行い、地上出入り口も街並に映える斬新なデザインとしました。
また、都市と生活拠点をつなぐため、地域住民にとって便利な交通システムとなり、市内の交通渋滞の緩和にも役立っています。
以上の点が評価され、2005年度の第35回機械工業デザイン賞(日刊工業新聞社主催)で、福岡市交通局と連名で「経済産業大臣賞」を受賞、鉄道友の会が選ぶ「ローレル賞」なども受賞しました。
日立は、今後も「人にやさしく地域に根ざした公共交通機関」を、車両から運行管理システムに至るまでトータルに提案していきます。

(2007年7月掲載)