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企業情報CSRへの取り組み

日本では、子どもたちの“理科離れ”が心配されています。政府は、世界最高水準の科学技術創造立国をめざすべく、「科学技術基本計画」を策定していますが、創造性豊かな人材を育ててゆくことが大きなテーマになっています。この計画の司令塔の役割を果たしている「総合科学技術会議」の有識者議員に日立製作所会長の庄山悦彦が任命され、科学する心の重要性について提言しています。
日立グループも企業として、青少年に科学技術の面白さを伝える幅広い取り組みを行っています。

次世代の科学技術者を育てるために

研究部門を中心とする活動では、小・中学生・高校生を対象に数々の講演や体験学習を実施しています。文部科学省主催の「スプリング・サイエンスキャンプ」にも、2003年から日立製作所の研究所に中・高校生を招いてナノテクノロジーや未来のディスプレイなど先端技術を体験してもらう機会を提供し、延べ40人が参加しています。また、日立製作所日立研究所(日立市)では、地元地域の小・中学生を対象に、1995年から毎年「科学ミニセミナー」を開催し、延べ100人以上が参加、同機械研究所(ひたちなか市)でも2005年から「サイエンスセミナー」を始め15人が参加しました。グループ会社も、事業との関連や特徴を生かした活動を行っています。(株)日立ハイテクノロジーズと日立計測器サービス(株)では、2001年より東京都新宿区、名古屋市、千葉県松戸市の小学校を対象に電子顕微鏡を活用した体験学習などを実施し、(株)日立プラントテクノロジーは、浄水技術や下水処理技術の観点から、1998年より松戸地域の小学生を対象に「地球大好き教室」を毎年開催し、子どもたちが環境保全の大切さを楽しみながら学習できる機会を提供しています。一方、退職者が中心となった活動も行っています。日立グループの電力事業部門の退職者が主体となって発足させたボランティア団体「ひまわり」は、「エネルギーと地球環境問題」の理解促進と知識の普及を目的に、小・中学校の生徒を対象に授業や実験の支援などを行っています。


左:日立プラントテクノロジーが主催する「地球大好き教室」
右:ボランティア団体「ひまわり」のメンバーが、炭酸ガスによる温暖化影響評価の実験を指導。

「スプリング・サイエンスキャンプ」に協力


左:「スプリング・サイエンスキャンプ2006」の体験学習風景電子顕微鏡の観察試料作成の様子
右:電子顕微鏡を操作する参加者

2006年3月21日から3日間、文部科学省主催の「スプリング・サイエンスキャンプ」が日立製作所中央研究所で開催されました。全国から応募した男女10人の高校生が研究所を訪れ、電子顕微鏡や立体映像ディスプレイ、音声合成やミューチップなど、日立の最先端技術を体験しました。参加者は「自分がつくった試料を電顕で見たときは感動した」「研究者と直に語りあえたのが収穫」「私も夢を持ちつづけたい」などと感想を語っていました。日立グループでは、今後も「スプリング・サイエンスキャンプ」に協力していくことにしています。

日立の知を拓き、世界に貢献

日立グループは、創業時から開発した技術やその成果を公表し、世に問う姿勢を貫いてきました。その象徴が1918年創刊の「日立評論」です。先端技術の成果を学識者やお客様に公開し、2005年5月で1000号に達しました。これは、日本の民間製造業としては最長の歴史をもち、その一冊一冊に88年間にわたる技術にかける情熱が込められています。
2001年から毎年開催している「日立技術フォーラム」も注目を集めています。学位をもつ研究者で組織する日立返仁会が運営し、最先端研究に取り組む日立の研究者や世界的な権威を招聘して講演会を開催し、お客様や学界関係者、学生などと交流を深めています。このほかユニークな活動として、日立製作所中央研究所・基礎研究所の若手研究者が高校生・大学生・教諭に先端技術を紹介し、投票で最優秀賞を選んでもらう「Best Presentation Award」があります。また、中央研究所とシステム開発研究所が毎年2回お客様を中心に最新技術を披露する「テクノロジーコミュニティ」など、科学技術の振興につながるさまざまな活動を行っています。日立は、これからも幅広い技術と知識を融合した新しいソリューションの創造をめざすとともに、その輪を世界に広げ、次の世代を育む活動にも一層力を注いでいきます。

技術論文誌「日立評論」が通巻1000号


左:「日立評論」1000号
右:日立製作所フェロー小泉英明による基調講演(日立評論創刊一千号記念フォーラムにて)

1918年創刊の技術論文誌「日立評論」が、2005年5月に通巻1000号を迎えました。創刊当時、技術を秘匿する風潮があった中で、「自主技術を開発するとともに、その成果を公表することで、日本の産業界の技術水準を高め、ひいては社会の発展に貢献したい」という創刊の志を80年余にわたって脈々と受け継いできました。11月には記念フォーラムを開催し、米国のマサチューセッツ工科大学名誉総長のチャールズ・M・ヴェスト博士など各界を代表する有識者を招き、日立製作所フェロー小泉英明も参加して、科学技術の将来について意見交換を行いました。

(2006年7月掲載)