
株式会社日立製作所アジア総代表
日立アジア社、日立インド社会長
飯ヶ谷清明
近年、経済や政治、社会、環境の分野において大規模かつ重要な変化がみられ、企業にとっては、どのように経営を行い、事業を展開するか慎重に考える必要性が生じています。
例えば多くの多国籍企業は、以前はASEANを単なる製造拠点、インドを大規模なオフショア市場とみなしてきましたが、状況は劇的に変化しています。両地域は飛躍的な経済成長を遂げる可能性を秘め、日立グループに限らず他のグローバル企業にとっても、巨大な市場として位置づけられています。
経済の発展とともに、同地域の多くの政府にとって、社会インフラの向上が緊急の課題となっています。社会インフラの整備が進めば、その次に来るのは急速な都市化です。一方、成長とともに、同地域の国々は現在、持続可能性の問題に直面しています。
日立は、100年以上にわたり良き企業市民としての役割を果たしてきました。このことは、日立が社会イノベーション事業の分野における主要な世界的企業として、環境に配慮した社会インフラ構築という課題に取り組む際に重要な行動規範となってきました。
このようなコミットメントを推進するため、私たちは2011年にASEAN・インド地域のための地域環境担当者をおきました。その主な役割は、アジア地域の環境負荷低減のための活動を推進することにあります。すなわち、汚染防止を追求し、持続可能なビジネスマネジメントを主導するとともに、情報や技術を提供することで、各工場およびオフィスの環境課題を解決することにあります。
さらに、教育も当社のCSRで取り組んでいる課題の一つであり、三つの教育関連プログラム「Hindu-日立奨学金プログラム」「日立ヤングリーダーズ・イニシアティブ」「日立スカラシップ」を実施し、次世代の育成を支援しています。
今後もCSR活動を拡大し、さまざまなステークホルダーに参画していただくとともに、人権尊重の仕組みを導入します。ステークホルダーとの対話は、社会的問題を明確にし、私たちに求められていることを理解し、それをマネジメントと戦略に反映させる助けとなります。また、人権尊重の仕組みを取り入れることによって、現在の人権尊重の水準を評価し、向上させる方法が明確になると考えています。
日立が推進するこれらの活動は、ASEAN、インドの社会の一員として、より持続可能性の高い社会の実現に向けて積極的に関与していくことの表れです。
地域別売上高(億円)

売上高推移
