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日立グループ東北エリアポータル

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東北・日立グループの7社が、東日本大震災後にどのような取り組みを行ってきたか。
その活動の内容と、今後の「防災・減災」への取り込みについて話を聞きました。

(2014年11月21日公開)

インタビュー

株式会社日立製作所 東北支社
 支社長  星野 達朗
 復興推進本部 本部長  大村 充男

株式会社日立国際電気 東北支社
 支社長  大角 太一

株式会社日立産業制御ソリューションズ 営業本部
 東日本営業部 部長  長谷川 昌規

株式会社日立システムズ 東北支社
 営業本部 営業部 部長  澤畑 尚人

株式会社日立ソリューションズ東日本
 地域復興貢献室 室長  庄司 貞雄

株式会社日立パワーソリューションズ 営業統括本部
 東北支店 支店長代理  中村 徹

株式会社日立物流 東日本営業本部
 東北担当部長  田尻 武久

本当の意味で地域にとって役立つために、日立グループの力を合わせる


日立製作所 東北支社
支社長
星野 達朗

日立製作所 星野

東日本大震災後、日立グループでは、被災地域の震災復旧・復興支援活動のほか、宮城県岩沼市「千年希望の丘植樹祭」をはじめとする地域貢献活動を積極的に行ってきました。
また、月に一度、東北・日立グループ23社の関係者を集めて「復興連絡会議」を開催しています。情報・意見交換を通して「防災・減災」に関する日立グループの総合力をいかした提案活動ができるよう、取り組んでいます。
さまざまな実証実験や提案活動を通して、地域の現状と未来を考えながら「防災・減災」につながる新たなソリューションを創出すべく挑戦を続けています。
地域にとって本当の意味で役に立つことをめざし、これからも日立グループ一丸となって、地域とともに未来へ向かっていきたいと考えています。

日立グループの社会イノベーション事業で復興事業に貢献


日立製作所 東北支社
復興推進本部 本部長
大村 充男

日立製作所 大村

日立製作所では、福島県いわき沖で行っている2MW級の大型浮体式洋上風力発電の実証実験をはじめ、「いわぬま臨空メガソーラー」のEPC(Engineering, Procurement and Construction)事業、「女川水産加工団地エネルギーマネジメント事業化調査」など、社会イノベーション事業で多くの復興事業に携わっています。
「EVバス運用実証プロジェクト」もその一つ。普段はEVバスを市民の移動手段として利用し、災害時にはEVバスのバッテリーを活用して避難所などに電力を供給するというもので、某自動車メーカーと連携しながら、被災自治体へ提案を行っています。
このように有事の際のみならず、平常時でも利活用できるという利便性を考慮しつつ、被災地各自治体への水平展開はもちろんのこと、日本全国、さらには海外市場へも展開していけるような提案につなげていきたいと思います。
また「復興連絡会議」の分科会として「日立グループ除染連携会議」を定期的に開催し、汚染土壌の処分に関わるモニタリング設備や運搬時の物流管理、仮置き場や中間貯蔵施設内の各種設備などについて日立グループ一体となった提案活動を推進しております。
これからも放射能汚染などの問題により復旧・復興が被災地の中で最も遅れていると言われている福島・浜通り地区の再生・復興に向け、微力ながら貢献していきたいと考えています。

平常時でも活用できる防災・減災システムのあり方


日立国際電気 東北支社
支社長
大角 太一

日立国際電気 大角

無線・映像技術によって「安心・安全なまちづくり」に貢献するため、東日本大震災以降、当社では被災地を中心に防災無線や監視カメラのシステムづくりに取り組んでいます。
その一例として、宮城県内のある自治体では、地震発生時などにおける信頼性向上を図るために防災放送設備を有線から無線に変更し、スピーカーを増設することで、その方向や角度・音量の調整など現場の地道な作業によって確実な伝達ができる環境を整えました。さらに、市の職員の方への一斉メール配信システムで情報伝達の充実や庁舎以外からの遠隔放送など、さまざまな角度から提案を行っています。
また、災害情報をサーバーで一旦受け、さまざまなメディアに配信する「防災無線を核とした災害情報の一元配信(高度化利用)」という提案では、非常時以外はメディアの一つである防災サイネージに自治体のお知らせを表示するというように、平常時でも活用できるアイデアを盛り込んで提案しています。
今後はこのような取り組みを、東北の各所で展開していきたいと考えています。

ヘルスケア・再生エネルギー分野への提案活動


日立産業制御ソリューションズ 営業本部
東日本営業部 部長
長谷川 昌規

日立産業制御ソリューションズ 長谷川

当社と日立製作所、日立メディコの3社が連携し、茨城計算センターにご協力いただき、茨城県笠間市向けに「地域包括ケア支援システム」を構築しました。これは住民基本台帳をベースとし、薬の服用や健康状況などを確認することにより地域の人々の適切な処置につなげることができるシステムです。ヘルスケア分野での活用を前提に開発したものですが、東日本大震災後には、東北の仮設住宅に入居されている方々の健康管理への応用を視野に入れ、提案活動を行っています。
また、再生可能エネルギー分野では、太陽光や燃料電池発電設備を、教育機関の実験や研究に利用するような取り組みも新たに始めました。本年4月より新会社(*1)となりましたので、産業インフラ、セキュリティー関係においても防災・減災に貢献できる体制となりました。それらの技術をいかした新たな事業分野での提案をしていきたいと考えています。

*1
2014年4月1日 日立製作所の産業分野向け情報制御システム事業部門、セキュリティシステム開発・設計事業部門、プリント基板製造事業部門とグループ会社5社が統合

ヘルスケア・農業分野での新たな取り組みも


日立システムズ 東北支社
営業本部 営業部 部長
澤畑 尚人

日立システムズ 澤畑

当社は、東日本大震災後に合併して新会社(*2)としてスタートし、ITシステムの企画・構築から設備・電気工事までワンストップで提供可能となりました。震災後は、大津波により寸断されたネットワークの復旧や「災害復興支援サービス」の無償提供を行ったほか、宮城県内の自治体向けには無線による広帯域自営通信網の導入、環境省のグリーンニューディール基金により事業計画された太陽光発電設備の敷設などを行いました。
また、当社は大学の先生と協働で、心拍と脈派を専門の機械で測ってストレス状況をグラフによって可視化し、専門員によるアドバイスを提供する「疲労・ストレス測定システム」を開発。被災した自治体の職員の方々に活用されるなど、導入件数を徐々に増やしています。
現在は、農業分野におけるセンサー技術の適用や太陽光発電利用の実験のほか、M2M(machine to machine:機器間通信)の導入などにより、新しい農業事業の環境づくりにも取り組んでいます。

*2
2011年10月1日、日立情報システムズと日立電子サービスが合併

震災の経験をもとにした新たな提案


日立ソリューションズ東日本
地域復興貢献室 室長
庄司 貞雄

日立ソリューションズ東日本 庄司

当社は東日本大震災前から、地震時の家具の倒れ方をシミュレーションする「室内危険度診断システム」の無償公開や、東北大学と協力して研究した「津波浸水シミュレーション」をもとに、ハザードマップ作成のお手伝いをしてきました。
震災後には総務省が「ICT重点技術の研究開発」として取り組んだ「情報通信ネットワークの耐災害性強化のための研究開発」プロジェクトに参画し、アプリケーションの提案などを行いました。また、防災無線やサイレン、アナウンスを聞こえやすくする音響特性の研究も開始しました。今後は(1)防災・減災の情報の共有技術、(2)高齢化社会における医療や健康分野、(3)農業分野や水産業分野の一次産業への貢献に取り組み、当社の技術を注ぎ込んでいきたいと考えています。

エネルギー分野での大きな構想実現に向けて


日立パワーソリューションズ
営業統括本部
東北支店 支店長代理
中村 徹

日立パワーソリューションズ 中村

東日本大震災の際には、社会インフラの早期復旧として、水・交通などの分野で多くの人員を投入して復旧作業を行いました。現在も、福島第一原子力発電所の廃炉に向けて取り組んでいます。
また、日本海側のある地域において、東日本大震災のような大きな地震が起きた際に、自然エネルギーによって住民すべての電気を賄うという大きな構想の実現に向けて、動き出しています。風力発電と蓄電池を組み合わせて電源を確保できるようにするため、今後2〜3年間で約100基ほどの風力発電の建設を予定しています。
当社の業務の中心となる社会インフラ関係の保守・メンテナンス業務や電力・エネルギーシステムの提供を通して、お客さまに役立つことができるよう取り組んでいきたいと思っています。

震災経験をもとに備蓄タンク設置の検討へ


日立物流 東日本営業本部
東北担当部長
田尻 武久

日立物流 田尻

東日本大震災時には物資の整理や輸配送などの支援を行いました。物流業界はその時々の交通の状況に左右されるため、“事が起きたら即座に動き出す”ということが期待される事業体であることを改めて感じました。
震災時、電源がない環境での給油作業の難しさ、命を守る病院の自家発電用燃料の重要性を経験し、当社のリスク対策本部では、BCP(Business Continuity Planning:事業継続計画)と地域貢献の観点から、燃料備蓄タンクの基地設置などの検討を始めているところです。
現在は、福島県の除染対策に関わる牛ふん堆肥などの輸送を行っていますが、今後も地方自治体が取り組んでいる復興のお手伝いを継続していきたいと考えています。

地域と共に、防災・減災の未来へ

日立グループは社会イノベーション事業をとおして、地域と共に「防災・減災」の未来へ向けて歩んでまいります。

東北・日立グループ 7社・8名 集合写真