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Deng ShaoweiDeng Shaowei

Deng Shaowei

Hitachi Elevator China(日立電梯)

2019 CHINA
高齢者に幸せの
エレベーターを

「後付けエレベーターは日立におまかせ」
統合型マーケティング・コミュニケーション

高齢者に幸せのエレベーターを高齢者に幸せのエレベーターを

高齢者が暮らすエレベーターのない団地

経済発展めざましい中国では、北京、上海、広州をはじめとする各都市で、超高層ビルの建設が加速している。その一方で、経済の発展モデルが全体的に「ハイスピード」型から「ハイクオリティ」型に転換するのにともない、より快適な暮らしを実現するための様々な施策が展開されている。

近年、問題となってきているのが1980〜1990年代に建てられた古い団地だ。中国ではこうした建てられて20〜30年経った低層住宅は合計80億平方メートルもあり、そこには都市人口の約1/3にあたる約2億人もの住民が暮らしている。そのような住宅は都市の中心部にあることが多く、住民たちは長く生活していた土地に強く愛着を持ち、離れたくない人がほとんどである。しかし、長い年月を経て今、ある深刻な問題が浮き彫りになっていた。それは、多くの建物にエレベーターがついていないことだ。年齢を重ねて足腰も衰えたお年寄りは日々の外出に大きな問題を抱えているなど、人々の居住環境を改善するニーズが日増しに高まっているのだ。

長年エレベーター事業の実績を持つHitachi Elevator China(日立電梯)は、2005年からすでに既存の建物への後付けエレベーター事業を始めていた。そして2017年、中国政府が古い団地へのエレベーターの設置を優遇する政策を開始することを受けて、Hitachi Elevator Chinaは後付けエレベーター事業にさらに力を入れ、住民の生活改善に取り組んだ。国内最大のエレベーター需要を抱える広州市をモデル地域に選定して、「後付けエレベーターは日立におまかせ」統合型マーケティング・コミュニケーション・プロジェクトが動き出した。

高齢者が暮らすエレベーターのない団地

住民たちの切実な声に耳を傾けて

「この仕事は、まず住民一人一人と本気で向き合い、市場の状況を把握しなければ成功しない」。そう直感したのは、プロジェクトを主導するHitachi Elevator Chinaブランド管理部部長のDeng Shaoweiである。「住民たちは日々、エレベーターがないことでどんな不便な思いをしているのか。まずはその状況を明らかにしなければと思いました」。Dengの示した方針のもと、チームは一丸となって市場調査に取り掛かった。

「これまでのB2B業務とは違い、後付けエレベーターはB2C業務なので、その購入は住民全体の意見を調整する必要があります。これは非常に大きなチャレンジです」。プロジェクトの広報・宣伝を担当する、Ye Jingyuは語った。市場調査から見えてきたのは、古い団地に暮らしている住民が抱える様々な問題だった。例えば、団地の最上階に暮らすある女性は、足を骨折中にもかかわらず毎日階段を上り降りしなければならず、足がいつまでも治らなかった。妻が車椅子を使っている夫婦は、出かける際に、夫が妻と車椅子を別々に担いで階段を往復しなければならなかった。

このように、上層階に暮らす住民はもうエレベーターの設置を待てない一方で、エレベーターを設置しても利用する機会の少ない低層階の住民は、日当たりの妨げや費用の負担などに不安を抱いていた。他にも、設置スペースが狭かったり、複雑な配管で工事期間が延びたり、コストが高かったり、設置後のアフターケアの費用が生じたりする課題が残っている。住民が抱える十人十色の問題を目の当たりにしたメンバーたちは、一人一人の声に真正面から応えていく覚悟を決めた。

「このプロジェクトは単なるビジネスというだけではなく、社会課題を解決するものにするべきです。後付けエレベーター設置における様々な問題を解決し、住民の助けになりたいと、心の底から思うのです」。Dengは熱い思いを口にした。

住民たちの切実な声に耳を傾けて

「誠」を尽くすことで信頼を積み上げる

古いビルの後付けエレベーター事業は人々の生活全体に関わるプロジェクトであるため、課題は多岐にわたる。それらを解決するには、徹底的な市場調査で住民の声に耳を傾けるとともに、多分野からの知恵を集めることが必要だ。そうしたことを通じて、製品のデザイン、サービスモデルやプロモーションなどへのヒントを得ることができる。

まず、市場調査から分かったのは、住民たちとのコミュニケーションが不十分なことだ。ほとんどの住民はエレベーター製造・販売会社と直接話ができないことに不満を感じていた。そのため、Hitachi Elevator Chinaは政府と連携し、後付けエレベーター支援センターを設けた。そして、ラジオ放送やテレビなど、住民がより気軽に情報に接することができるチャネルを活用して、政府・関係先・ボランティアと緊密に連携し、住民の後付けエレベーターへの理解を促すように努めた。また日立は、後付けエレベーターがもたらすメリットや、国の優遇措置、申請までの手続きなどをわかりやすく伝える漫画を作成し、住民との対話に活用した。そこには、エレベーターのない古い団地で起こった実話エピソードも盛り込まれ、エレベーターがないためにピザ宅配に追加料金がかかる話や、新郎は新婦を抱っこして階段を上るという中国の新婚儀式にまつわる苦労など、誰もが共感できるトピックスが大きな反響を呼んだ。

「ここで我々が自らに課したのは、いきなり日立製品の優位性を語らないことです。なぜなら、住民がまず求めているのは、後付けエレベーターに賛成するかどうかを決める参考情報なのですから」とDengは言った。

Dengのチームはこうした情報提供の他にも、ワークショップを実施して質問に一つ一つ答えることで、住民との距離を縮め、後付けエレベーターの機能や設置方法への理解を深めていった。もちろん様々な理由によりエレベーターの後付けに賛成できない人も少なくないため、そうした人々との折り合いをつけるのは簡単ではない。しかし、Yeはシンプルにこう言い切る。「どのようにエレベーターを取り付けたら一番住民たちのためになるのかを、みんなで考えればいいのです」。

チームのメンバーはそれぞれの専門知識を持ち寄り、業務の進め方や製品デザイン、アフターケアについて議論を尽くし、チームの“和”の力によって、さまざまな住民ニーズに応える解決策を提示した。例えば、住民の個別のニーズや団地の細かい実情に応じてカスタマイズサービスを提供する「ワンストップサービス」や、古い建物の構造に適応しやすく、短い工事期間で済む積み木型エレベーターや、日当たりを妨げないガラス枠、24時間リアルタイムでエレベーターの安全を見守るシステムの導入など、さまざまな工夫を凝らした。「どんなに難しい課題に直面しても、一つ一つ対応するしか方法はないのです。私たちは課題を真正面から受け止め解決するプロセスを通じて、住民との信頼関係を築いていきました」とDengは語る。彼らが貫き通したその“誠”の姿勢は、このプロジェクトをより確かな軌道へと乗せていった。

「誠」を尽くすことで信頼を積み上げる

喜びの声を未来に広げたい

日立の後付けエレベーターのプロジェクトによって、古い団地の住民たち、特にお年寄りの方々の生活は便利になり、あちこちから喜びの声が聞こえてきた。「以前は一日中家から出られなかったけど、今ではよく外で日なたぼっこできるようになりました」「毎日のおかずを買うのが、こんなに楽になるとは思わなかった」「孫を連れて散歩できることが、日々の楽しみです」「中国将棋を打ちに行けるようになって、また近所との交流がはじまりました」。そして、あるお年寄りは、「幸せのエレベーターがついたようです」と嬉しさを表現した。その一つ一つの言葉は、Dengのチームにとっては何よりの報酬となった。

「中国の後付けエレベーターの市場規模は、途轍もなく大きいです。この市場開拓のために必要なのは、住民のもとへ足を運び、一人一人の声に耳を傾け、様々な課題をエレベーターの提案に生かすという、とても地道なプロセスです。でも、“困っている人の助けになりたい”という強い思いがあれば、道は開けるということを、私たちはこのプロジェクトを通して学んだのです。簡単ではありませんが、これほど“開拓者精神”を発揮できる仕事はありません。なぜなら、住民の声を聞いて作り上げた私たちのエレベーターは必ず、そこに暮らす人々の幸せにつながっているのですから」。そう言って微笑むDengの眼差しは、もう次のプロジェクトを見据えていた。

日立グループ・アイデンティティとは

日立グループが社会において果たすべき使命 企業理念 優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する ミッションを実現するために日立グループが大切にしていく価値 日立創業の精神 和・誠・開拓者精神 これからの日立グループのあるべき姿 日立グループ・ビジョン 日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界をめざします

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