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メジャーバージョンアップにより新たなビジネス価値の提供をめざす
「HiRDB Version 9」新登場

ビジネスニーズの多様化と市場競争の激化を背景に、いま多くの企業では、他社にはない業務サービスの開発や、競争力の維持・拡大が重要なテーマになっています。そこで日立は、お客さまの新しいビジネス価値の創出と継続的な価値向上を支援するため、高性能・高信頼の純国産データベース「HiRDB」(ハイアールディービー)を約4年ぶりにメジャーバージョンアップ。最新版となる「HiRDB Version 9」は、さまざまな新技術の活用により、お客さまの“攻めの経営”とクラウド時代を強固に支え、ワンランク上のデータベースとして時代を切り開きます。

コンセプトは「ブレイクスルーへの挑戦」と
「オペレーショナル・エクセレンスの追求」

 社会基盤を支えるミッションクリティカル分野をはじめ、小規模から大規模システムまで幅広い導入実績を誇る日立のノンストップデータベース「HiRDB」。その最新バージョンとなる「HiRDBVersion 9(以下、HiRDB V9)」は、メインフレーム時代から培ってきた高性能・高信頼に加え、よりスピードとコストと柔軟性、新技術への対応が要求されるクラウド時代においても、お客さまに新たなビジネス価値を提供するための機能強化を図りました。

 HiRDB V9が新たに提供する価値は、現状を打破し新しいビジネス価値を創出する「ブレイクスルーへの挑戦」と継続的な改善によりビジネス価値を向上する「オペレーショナル・エクセレンスの追求」という2つのコンセプトに集約されます(図1)。

図1 HiRDB V9 のコンセプト

■ ブレイクスルーへの挑戦
 現在のビジネス環境は、お客さまニーズの多様化と世界的な不況を背景とした市場縮小により、ますます環境変化と企業間競争の激化が進んでいます。この厳しい状況下で新市場を開拓し、エンドユーザーからの支持を獲得していくためには、現状を打破して新たなビジネス価値を市場に創出するブレイクスルーへの挑戦が必要です。

 そこでHiRDB V9では、「メモリデータベース」機能を提供。大幅なスループットの向上により新サービスの迅速な追加やコスト低減を支援し、お客さまの“攻めの経営”をより強固なものとしていきます。

■ オペレーショナル・エクセレンスの追求
 すでに業界トップクラスの地位を獲得している企業でも、競合他社への優位性を維持・拡大し続けていくのは決して容易ではありません。そこで近年注目されているのが、ビジネス現場に散在する問題をいち早くつみ取り、継続的・組織的な業務改善を行うことで現場力を強化していくオペレーショナル・エクセレンスの追求です。

 HiRDB V9は、こうした課題に対応するため、問題発見のリアルタイム化と適切な対処を支援する「リアルタイムSQL稼働分析」機能を提供。お客さま企業の競争優位性を維持し、継続的なビジネス価値の向上を強力にサポートしていきます。

 この2つの新コンセプトを具現化するため、HiRDB V9で提供する新しい機能について具体的にご紹介していきます。

処理能力の向上を実現する「メモリデータベース」
〜ブレイクスルーへの挑戦〜

 お客さまのブレイクスルーへの挑戦を支援する機能の1つとして、HiRDB V9では、より高速なデータベース処理を実現するメモリデータベースを提供します。同機能は、表データやインデックスを、ディスクアクセスが発生しないメモリデータベースに常駐化させることで、高トラフィックなオンライン業務や、インターネットショッピングなどの参照頻度の高い業務において、ディスクI/Oなしに高速にトランザクションを処理。一般的なディスクデータベースに比べ、飛躍的なスループット向上が期待できるため、性能を維持しながらサーバ台数を削減でき、コスト低減にも寄与します。

 また、万一の障害発生時にも、常時「実行系」の更新内容を反映している「待機系」へ数秒で切り替え、業務を再開することが可能。メモリ上のデータ損失を防ぎ、メモリデータベースの永続性を確保します(図2)。

図2 メモリデータベースの二重化で止まらない業務システムを実現

 さらに、一般的なデータベース製品では、ディスクデータベースとメモリデータベースを別々に構築・運用しなければならないため、ライセンス費用や運用管理コストがかさむのが難点ですが、HiRDB V9はディスクデータベースとメモリデータベースを機能統合し、一元的に運用可能。導入コストの低減はもちろん、長く使っていただくほどTCO(※)削減の効果が高まります。

 ※ Total Cost of Ownership

■ メモリデータベース事例/新サービスの迅速な追加で、いち早く市場を開拓
 証券取引サービスなどでは、個人投資家を増やすため、ミニ株などの小口商品を取り扱う新業務を試験的に追加したいというニーズが多々あります。しかし「現状のシステムでは処理能力に限界がある」「新サービスを試行するための追加投資が望めない」という状況から、こうしたチャレンジを断念するケースが少なくありません。

 そこでお試しいただきたいのがHiRDB V9のメモリデータベース機能です。同機能の適用で、既存システムの処理能力に大きな余裕が生まれるため、設備投資を抑えながら新サービスを容易に追加し、市場の反応を見極めながら、本格的なサービスインへとつなげることが可能。新市場の開拓によるビジネス価値創出を強力に支援します。

問題の早期発見を支援する「リアルタイムSQL稼働分析」
〜オペレーショナル・エクセレンスの追求〜

 不透明化する経営環境においては、競争優位性を維持するためのオペレーショナル・エクセレンスの追求が、企業の持続的な成長を支える重要なポイントとなります。HiRDB V9が提供する「リアルタイムSQL稼働分析」は、ビジネスのレスポンスを悪化させる要因となる“遅いSQL”をリアルタイムにピックアップし、視認性の高いダッシュボード上に可視化する機能を提供します(図3)。従来、こうした作業は蓄積されたSQLログの中から手作業で遅いSQLを探し出すなど効率性が悪く、対処するまでに多くの時間を要していました。

図3 リアルタイムSQL稼働分析で遅いSQLをすばやく発見

 しかしリアルタイムSQL稼働分析を使えば、アプリケーションサーバから問題点をトレース・抽出し、可視化させるまでの作業を大幅にスピードアップ。異常発生時には統合システム運用管理「JP1」と連携して担当者に電話やメールで通知することもできます。これにより、チューニングやデータベースキャッシュの拡張といったさまざまな対処の迅速化につなげることができ、現場業務の効率向上とお客さまサービスのレベルアップを、ともに実現していただけます。

■ リアルタイムSQL稼働分析事例/テスト効率のアップでシステム開発期間を短縮
 システム開発フェーズでは、アプリケーション性能が出ない原因を突き止めるため、大量のSQLログを参照し、レスポンス順にソートして問題点を抽出するなどの煩雑な作業が発生します。品質の高い開発体制を維持しながらコストと期間を圧縮するには、こうした作業をいかに自動化、効率化できるかが重要なテーマとなります。

 そこでお試しいただきたいのがHiRDB V9のリアルタイムSQL稼働分析です。同機能を適用すると、ボトルネックとなっているSQL情報の収集から可視化までをリアルタイムに実行できるため、テストと改修効率が大幅に向上。業務サービスの開発期間を短縮し、環境変化に即応したサービスインと継続的な価値向上が実現できます。

次世代ビジネスに向けた新機能を順次リリース

 このほかにもHiRDB V9では、ブレイクスルーへの挑戦とオペレーショナル・エクセレンスの追求を実現するための新機能を順次リリースしていく予定です。

 例えば、メインフレーム上のレガシーな業務サービスをオープンシステムに短期間で移行できる「構造型データベース」や、グリッドバッチとの親和性を高め、バッチ処理時間を短縮できる「グリッドバッチ連携」、負荷増大時にも稼働中のサービスを止めることなく、新しく追加したデータベースの構成変更が可能な「稼働中の構成変更」など、さまざまな先進技術を駆使した機能を提供しながら、お客さまの新しいビジネス価値の創出と、継続的な価値向上を支援していきます。

 クラウド時代を支えるワンランク上の高性能・高信頼データベースとして進化し続けるHiRDB V9に、ぜひご期待ください。

 「はいたっく」2010年3月号掲載