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Q: 仮想化したことで、データのバックアップ容量が増え時間もかかるようになりました。何か効率の良い方法は?

A: OSの重複データを排除対象にできる「重複排除機能」を使うことで、より効果的なバックアップが可能になります。

加藤恵理の写真
日立製作所
ソフトウェア事業部
JP1マーケティング部
主任技師
加藤恵理

 近年オフィス文書の大容量化やアプリケーションの多様化により、データが急増し、安定的な維持管理が困難になりつつあります。そのため、確実なバックアップがシステム運用管理上の重要な要件となっていますが、データが肥大化することでバックアップ先のストレージ(ディスク/テープ)が容量不足に陥るとともに、バックアップの作業時間が大幅に延長し、ネットワークにも負担がかかることで、日常業務に影響を与えるケースが増えているようです。

 一般的に、バックアップ容量を削減するには、「フルバックアップ」と変更されたデータのみをバックアップする「差分バックアップ」を併用し、月に1度のフルバックアップ以外は、週に1度の差分バックアップを行う方法がとられます。しかし、差分バックアップのデータを比較する単位がファイル単位と大きい場合は、データの変更部分がファイル内のほんの一部であってもファイル全体がバックアップ対象となるため、バックアップ容量の削減効果は期待するほど大きなものにならない場合もあります。

 このようなとき、バックアップデータを効率的に削減する手段として、重複するデータをバックアップの対象外とする「重複排除機能」を使うのが効果的です。マルチプラットフォーム環境のバックアップ運用を実現する「JP1/VERITAS NetBackup7」、およびWindows環境でのバックアップを支援する「JP1/VERITAS Backup Exec2010」(ともに有料オプション)では、ファイル単位ではなく、さらに細かなセグメント(ブロック)レベルでデータを比較し、同じセグメントをバックアップしないようにする重複排除機能に対応することで、差分バックアップのデータをさらに圧縮することができ、バックアップ先のストレージ容量を格段に少なくすることが可能です。

 毎日のバックアップに費やす時間の短縮はもちろん、重複排除をエージェント側で実施することで、流れるデータも最小限に抑えられるため、ネットワークに与える負荷も低減されることになります。

 この重複排除機能は、仮想化環境におけるバックアップに際して大きな効果をもたらします。仮想化ではリソースを多用し、取り扱うデータも従来の物理環境より増える傾向にあるため、バックアップ先のストレージ容量も増加しがちです。例えば、OSを例にとっても、同じゲストOSをインストールするケースが多くなってしまいます。

 重複排除機能を使えば、ゲストOSの重複データも排除対象にできることから、バックアップ先のストレージ容量を削減することが可能です。また、初回のフルバックアップからデータ圧縮効果が表われ、2回目からは未格納のセグメントのみバックアップの対象とするので、ネットワークの負荷も低減することができます。

 今後、仮想化が一般化しクラウド利用のフェーズへと移行することで、流通するデータ量がさらに増加することは間違いありません。効率的で低コストのデータバックアップ環境を用意しておくことは、ビジネス継続の観点からも非常に有効といえるでしょう。

図「JP1/VERITAS」シリーズの重複排除機能。重複するデータをバックアップ対象外とすることで、ストレージ容量の削減やバックアップ実行時のネットワーク負荷を低減することができる