<JP1/Performance Management>
仮想環境を含むシステム全体の稼働状況を効率良く管理する
サーバの稼働管理には、突発的に発生する問題を未然に防いだり、発生した問題を効率良く解決するトラブルシューティングと長期間の監視から得られるキャパシティプランニングの両面からの監視が必要です。
JP1サーバ稼働管理では、トラブルの予兆を検知するアラーム監視や、収集した稼働情報からトラブルの原因究明・チューニングに役立つレポート機能が充実。さらに、長期間の監視で得られた稼働情報やレポート出力の結果などから今後ボトルネックになりそうな箇所を特定でき、キャパシティプランニングにも役立ちます。
Windows®、UNIX、Linux®で構築された分散システム上のOS、データベース、インターネット・サービス、各種アプリケーション、さらには仮想環境などの稼働情報をさまざまな側面から収集。これらの情報を一元管理して横断的に分析することで、安定したシステムの稼働を支援します。

監視対象サーバに監視エージェントをインストールしないでサーバの稼働状況をリモート監視できます(エージェントレス監視)。監視エージェントをインストールする必要がないため、稼働中のシステムに対しても、すぐに監視が始められ、稼働監視システムの導入コストも削減できます。また、監視対象サーバに監視による負荷をかけたくない場合にも適しています。
サーバの稼働状況をより詳細に監視したい場合には、監視対象サーバに監視エージェントをインストールして監視する方法が適しています(エージェント監視)。サーバの重要度に応じて、監視項目の充実したエージェント監視で強力に監視する方法と、エージェントレス監視で簡易的に監視する方法を組み合わせることができるので、さまざまなシステム要件に柔軟に対応できます。
危険域や警告域のしきい値に達した際にシステム管理者へ通知する方法や、レポートの表示形式を定義済みテンプレートとして標準提供。インストール直後からスムーズに運用を開始できます。
クイックガイド画面では豊富な監視項目の一覧を確認でき、操作したいフィールドのアイコンから監視の設定やリアルタイムレポート、履歴レポートを表示できます。また、レコードやフィールドと説明文が表示されるので、見たい監視項目をワンクリックで表示でき、簡単に操作できます。

監視したい項目のキーワード、たとえば「CPU」「メモリー」「TCP」といった用語から、関連する監視項目を検索できます。さらに、検索結果画面には監視項目(フィールド)の説明が表示されるので、それらを見ながらレポートやアラーム作成時の監視項目を選定できます。

監視対象サーバの数が多い場合にネックとなるのが、各エージェントの設定作業です。JP1なら、複数エージェントに対して一括定義が可能。たとえば、1台のエージェントに対して稼働情報の収集条件を定義すれば、その定義情報をコピーして他のエージェントに配布することができます。初期導入時の構築作業やエージェントの追加作業が省力化できるだけでなく、設定ミスの削減にもつながります。

システム全体のサーバやエージェントの稼働状況、エージェントのアラーム監視状況などを部署やシステムごとにフォルダ分けして、システム情報サマリ監視画面にビジュアルに表示します。1つの画面でシステム全体の稼働状況を直観的に把握できます。

仮想マシンだけではなく、物理サーバも含めたシステム全体の稼働監視が可能。その結果、仮想環境での問題の予兆検知はもちろん、物理サーバのリソースを有効活用した仮想環境の構築を支援します。
稼働情報の収集では、「どのサーバの、どの項目の稼働情報を、どのタイミングで取りに行く」といった詳細な設定が可能です。監視・分析に必要なデータだけを収集・蓄積できるため、監視対象のサーバやデータベースに余分な負荷をかけずに効率良く管理できます。
サーバやプロセスの状態はもちろん、監視エージェントのサービス状態をリアルタイムに監視できます。監視エージェントが停止した場合も自動的に再起動するため、監視運用を継続できます。
また、ユーザーアプリケーションや他管理ツールで取得した情報を監視対象として設定できるなど、お客さまのシステムに特化した情報も監視できます。
危険な状態になる前に、システム管理者へのメール通知や外部コマンドを自動実行するアラーム機能を提供。問題発生の未然防止に役立ちます。
JP1サーバ稼働管理は、仮想環境、プラットフォーム、データベースやWebアプリケーションサーバなどのミドルウェア、サービスレベルを評価するサービスレスポンスなど、システム全体を包括的に監視できます。

稼働監視の運用サイクル(監視〜原因究明・分析〜対処)には2種類あります。1つは、突発的な問題に対するトラブルシュートのサイクル。もう1つは、長期間収集した稼働監視をいかすキャパシティプランニングのサイクルです。JP1サーバ稼働管理はどちらのサイクルにも必要な機能を備えています。システムの安定稼働のためには、両方のサイクルを繰り返しながら監視を継続していくことが肝要です。
業務サーバで稼働しているアプリケーションのプロセスやWindows®サービスの死活監視をはじめ、プロセスごとの稼働情報を監視できます。異常を検知すると、どのアプリケーションのどのプロセスが異常なのかをレポートでリアルタイムに確認できます。

プロセスやWindows®サービスの死活監視をエージェントレスで実現できます。エージェントレス監視は監視対象サーバにエージェントをインストールする必要がないため、稼働中のシステムに対してもすぐに死活監視が始められます。
プロセス監視の定義画面で実際の稼働プロセスやWindows®サービスを確認しながら定義ができます。フィルタリング機能で関連のあるプロセスを絞り込んで表示することもできるので、入力ミスの低減と作業効率の向上につながります。また、プロセスごとに稼働数の上限・下限の設定もできます。

そのほか、監視アプリケーションごとにテンプレートを作成すれば、サーバの増設時に利用できます。テンプレート化することで定義内容を管理できます。
HTTP、HTTPS、SMTP、POP3などのインターネット・サービスの応答時間を計測することによって、サービスの利用者にとって適切なサービスが提供できているかを監視できます。計測条件に従ったリクエストを定期的に送信し、レスポンス時間やスループットを計測できます。
サービス利用者の一連の操作を想定したシナリオを作成し、その応答時間を計測できます。ログインを伴うWebアプリケーションの計測も可能。測定結果をレポート表示すれば、レスポンスが低下する時間帯や傾向を視覚的に確認でき、レスポンス低下の原因分析に役立ちます。

稼働情報を蓄積しながら、分、時、日、週、月、年単位で自動集計できます。さらに、集計データの保存期間を指定することで、一定のディスク使用量を保ち、サーバリソースを浪費する心配がありません。
蓄積された稼働情報をもとにシステムの稼働状況の変化を過去の稼働実績データ(基準:ベースライン)と比較して相対的に評価できます。これにより、勘に頼らないキャパシティプランニングを支援します。

稼働状況データのレポートは、チューニングやシステムリソースの増設などの検討に欠かせない資料として利用できます。
期間を指定した差分バックアップによって、稼働情報のバックアップ負荷を軽減。数年分の稼働情報を、監視を止めることなく効率良くバックアップできます。
CSV形式またはHTML形式でレポートを出力できます。これにより、CSV形式で出力して解析用データとして活用したり、HTML形式で出力した稼働状況レポートを社内で参照したりできます。
[ジョブスケジューラ:JP1/Automatic Job Management System 3]を利用すると、毎日、毎週、毎月のレポート出力も自動的に行えます。
あらかじめブックマークに登録した複数のレポートを並べて表示できます(タイリング表示)。複数のレポートを並べて表示することで、効果的な障害要因の分析やキャパシティプランニングに役立ちます。

レポート作成時にあらかじめドリルダウンの設定をすることで、グラフをクリックするだけで詳細データや関連データを表示できます。特定の期間のデータを詳しく見たい場合や関連するサーバのデータを調査したい場合などに役立ちます。

いつも問題なく動作している業務システムも、実行状況を詳しく見てみると、実は危険な状況が隠れていたりします。JP1サーバ稼働管理は、業務の滞留数や滞留時間などを監視し、業務が危険な状況になる前に検知してシステム管理者に通報。業務システムを止めないためのシステム監視を実現します。また、豊富なレポート機能は問題の原因究明に役立ちます。
ハードディスクやメモリーといったリソースと各種アプリケーションが複雑に絡み合った仮想環境では、正確に稼働状況を把握することは容易ではありません。JP1サーバ稼働管理は、仮想マシンだけではなく、物理サーバも含めたシステム全体の稼働監視を実現。
仮想環境での問題の予兆検知はもちろん、対策が必要な物理サーバの特定が容易です。また、収集した稼働情報によって、仮想マシンと物理サーバの両面を考慮した適切な対処ができるので、システム全体の安定稼働を維持できます。さらには、物理サーバのリソースを有効活用した仮想環境の構築にもつながります。
仮想環境でのサーバ稼働監視運用例
| 種 別 | 監視対象 | 主な監視項目 |
|---|---|---|
| プラットフォーム | Microsoft® Windows Server® 2008、 Microsoft® Windows Server® 2003 |
など |
| Solaris、AIX、HP-UX、Linux |
など |
|
| 仮想環境* | VMware® ESX、 Microsoft® Hyper-V™、 Virtage |
など |
| データベースサーバ | Oracle® Database |
など |
| Microsoft® SQL Server |
など |
|
| IBM® DB2® Universal Database™ |
など |
|
| HiRDB |
など |
|
| グループウェア | IBM® Domino |
など |
| Microsoft® Exchange Server |
など |
|
| Webサーバ | Microsoft® Internet Information Services |
など |
| Webアプリケーションサーバ | IBM® WebSphere® Application Server |
など |
| Oracle® WebLogic Server |
など |
|
| uCosminexus Application Server |
など |
|
| メッセージキューイングシステム | IBM® WebSphere® MQ |
など |
| TPモニタ マネージャ |
uCosminexus OpenTP1 |
など |
| ERP | SAP® ERP |
など |
| 業務システム | JP1/Automatic Job Management System 3 |
など |
| サービス | HTTP、HTTPS、SMTP、POP3、IMAP4、 DNS、DHCP、FTP、TCP、 Webトランザクション、ユーザー定義サービス |
など |
監視サーバ統合と監視範囲分離の両立
クラウド環境など監視サーバを1台に集約して複数の企業・部門(テナント)の監視運用を行う場合でも、各テナントの運用は従来通り、テナントごとに分かれていることが求められます。これを実現するためには、各テナントが相互に情報を参照できないように制御し、それぞれのシステムの独立性、セキュリティを保持することが重要です。JP1では、各テナントの管理者は自分の管理範囲のサービスやシステムのみを管理(設定または参照)できるようにし、他のテナントは管理できないように制限できます。
たとえば、データセンターで複数の企業(テナント)のサービスレベル管理やシステム管理を行う場合、データセンターの管理者はすべてのテナントを管理できますが、各テナントの管理者は自社の範囲だけ管理できて他のテナントの情報は設定・参照できない、という運用が可能です。これにより、テナント間の情報混在防止、テナントの独立性、セキュリティを保持しながら、効率良く管理できます。
