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Casestudy
株式会社日立製作所 情報システム事業部
SE作業効率化に大きな威力を発揮する
提案書作成支援システムの稼働を開始
企業内で利用される文書の電子化が進むにつれて,文書管理によって業務プロセスそのものを効率化していこうという動きが始まっている。このような“業務プロセスと密着した文書管理”を実現できるものとして,最近大きな注目を集めているのが日立の文書管理基盤
DocumentBroker (ドキュメントブローカ)
だ。日立製作所ではすでに複数の部門が,このソフトウェアを活用した文書管理システムによる業務革新を進めつつある。ここではその一例として,情報システム事業部のSE業務をトータルに支援する「SEナビ」の中の「提案書作成支援システム」を紹介したい。
SE作業効率向上を目指し,提案書作成支援システムを構築
システムエンジニア(SE)の仕事というと,システム要件や仕様を決めるための打ち合わせや,実際にコンピュータを操作する技術的な仕事が多いと思われがちだが,実は業務時間の多くは提案書や設計書などのドキュメント作成に費やされている。
受注活動ではいくつもの提案書を作成し,受注後の建設活動では基本設計書,詳細設計書などを作成していかなければならない。
ドキュメントの作成とメンテナンスがSEの主要な仕事だといっても過言ではないくらいだ。
この中でも特に重要なのが提案書の作成である。設計書などは協力会社と分担することができるが,提案書はプロジェクトの中核となるSEが集中して作成する必要があるからだ。
提案書の作成を効率化できれば,スキルフルなSEの作業効率は大幅にアップする。
(株)日立製作所 情報システム事業部では,「SE作業効率向上分科会」を設置し,SE業務の効率向上のためのシステムを検討してきた。その成果として1998年7月に,「SEナビ」と呼ばれるイントラネットサービスをスタート。
さらに1999年4月には日立ドキュメントブローカをベースにした「提案書作成支援システム」を構築し,SEナビのメニューに追加したのである。
文書データをすべてデータベースに格納。
一貫性のある文書管理が可能に。
この提案書作成支援システムには,大きくふたつの機能がある。
ひとつは過去の提案事例を検索し,再利用可能にする機能だ。新しい提案書を作成する場合,過去の提案事例を参考にすることが多いが,過去の事例を探すのは意外と手間のかかる作業である。特に同事業部では,1995年秋にすでにイントラネットが開始され,これらのドキュメントの多くが電子化されているとはいえ,情報が各部門別に合計数万ページにもおよぶ膨大な量になるため,どこに必要な情報があるのかがわからない状況になりつつあったという。このような状況を打破するために,提案事例に関する情報をデータベースで統合管理し,顧客業種やOS,利用技術,業務内容などによってキーワード検索できるようにしたのである。
もうひとつは提案書部品の提供だ。これは標準目次や標準表紙等の提案書を構成する基本的な部品を用意することで,提案書作成の作業を省力化する。
さらに社内のWebサーバに分散している情報の中から,提案書作成に役立つ情報を,顧客業種やフリーキーワードから検索することも可能だ。
「このシステムの最大のポイントは,文書データの管理方法にあります」と,(株)日立製作所 情報システム事業部 情報システムセンタの上田主任技師はいう。文書管理システムの中には,文書データをファイルとして保管し,属性情報だけをデータベース管理する製品が多い。しかしこのように文書の内容と属性情報をばらばらに保管しているようでは,両者の一貫性を維持するのは難しいのだ。しかし日立ドキュメントブローカでは文書をすべてオブジェクトリレーショナルDB(ORDB)である「HiRDB」で集中管理できるようになっており,一貫性のある文書管理を容易に実現可能なのである。
HiRDBは検索スピードも速い。現在は目的の情報へのヒット率を高めるために属性情報のキーワード検索を提供しており,情報システムセンタの藤堂氏によれば「検索結果は2〜3秒以内に返ってきます」という。
CORBA ベースのミドルウェアアプリケーション構築も容易
日立ドキュメントブローカの特長はそれだけではない。アプリケーション構築が容易に行えるのも大きなメリットだ。この製品はCORBA に対応しており,文書データや属性の登録,文書検索,文書ダウンロードなどの機能を,CORBAオブジェクトを呼び出すことで実現できる。また標準GUIも提供されており,非常に柔軟にアプリケーションを構築できるようになっているのだ。
「今回のシステム構築ではC++で2,000行くらいのプログラムを作成しましたが,1999年5月からは標準GUIなどの提供が始まったので,今後はプログラムを組む必要もありませんね」というのは,情報システムセンタの入倉技師だ。
「ドキュメントブローカはミドルウェアとして利用できるので,基幹DBとの連携も可能です。このようなシステムを組める文書管理製品は他にはありません」
現在のシステムは提案書だけを対象にしているが,今後は開発設計書類を含めたあらゆる文書を一元管理する予定だ。すでにそのための動きも開始されており,1999年度中には実現する計画だという。また検索機能として,現在は属性情報のキーワード検索を採用しているが,今後は概念検索も提供していくという。
業務プロセス効率化に不可欠な革新的な文書管理システム
提案書作成支援システムは,SEの作業支援に大きな威力を発揮しているようだ。このシステムが稼働を始めてから,SEナビへのアクセス数が約1.5倍にも跳ね上がっているのである。このシステムに対するユーザの評価がいかに大きいかがわかるはずだ。今後は,登録提案書の数をさらに増やし,内容を充実させることで,さらなる利用拡大を図るつもりである。
そのために,現在では専任の担当者が登録作業を行っているが,今後は各SEが自分で登録を行えるようにする計画だという。もちろんそのためには,文書ごとの利用者のアクセス権限や承認経路など,きめ細かいセキュリティ機能が必要になる。
日立ドキュメントブローカは,10月末からアクセス権を設定するACL(アクセスコントロールリスト)の機能が追加される。新しいバージョンではワークフロー連携機能も搭載されることになっており,グループワークによる文書作成・管理や,文書のライフサイクル管理を実現する各種機能も提供されるようになる。
「これらの機能に大いに期待を寄せています」と上田氏。
「特にACL については,すぐにでも活用していきたいと考えています」
セキュリティ機能は,ユーザ層を拡大するためにも重要だ。提案書作成支援システムのユーザ数は,現在のところ提案書作成に携わる数百名のSEに限られている。しかし開発設計書類を含めたあらゆる文書を一元管理するようになれば,ユーザの数は一気に数千人以上に拡大することになるだろう。これだけ膨大なユーザを対象に安全にシステムを運営していくには,ACLのようなきめ細かいセキュリティ機能は不可欠なのだ。
業務プロセスを大幅に効率化していくには,業務システムと連携可能な文書管理システムが重要な役割を果たす。日立ドキュメントブローカは,ここで紹介した他にもバージョン管理機能,複数文書をグループ化し管理する構成管理機能,さらにはDMA 基本モデルの採用による標準化への対応など文書を扱うビジネスにとって強力なインフラとなる製品なのである。
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DocumentBroker Version 2
の詳細は,製品ホームページでご覧ください。
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