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教学システムを日立のオープンプラットフォームで再構築。
高い信頼性・安定性を確保しつつ、 新たなニーズにも即応できる先進的なIT基盤を確立

学校法人 専修大学(以下、専修大学)では、事務系の基幹システムである教学システムを再構築した。近年では入試・教育制度の改革が加速するなど、大学を取り巻く環境も大きく変化し続けている。こうした状況にも迅速に対応できる、先進的な業務環境を実現するのが狙いだ。
そこで採用されたのが、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony(ブレードシンフォニー)」や統合システム運用管理「JP1」、帳票システム構築支援ソフトウェア「EUR(イーユーアール)」、連続紙ページプリンタ「HT-4558」などの日立のオープンプラットフォーム製品である。大学の基幹システムに欠かせない信頼性・安定性を確保すると同時に、新たな業務ニーズにも即応できる柔軟なIT基盤を確立している。

環境変化への即応を目指し
教学システムを再構築

丸橋和彦 氏の写真
学校法人
専修大学
情報システム部情報システム課
丸橋和彦 氏

「本学では『社会知性の開発』を21世紀ビジョンとして掲げ、教育・研究の充実に取り組んでいます。情報システム部でも、ITという側面からこれらを支援すべく、基幹システムの刷新を推進中です」と丸橋氏は語る。

その一貫として実施されたのが、学籍や履修、成績の管理などを担う教学システムの再構築だ。1970年代よりメインフレーム上で学内独自開発してきたシステムを、オープンシステムへ移行する一大プロジェクトだ。

「近年は学生と教職員間のインタラクティブなやりとりをWebで行なうなど、新たなサービスが次々と開始されています。業務ニーズも多様化しており、こうした変化にも即応できる、柔軟なIT環境を実現したいと考えました」(丸橋氏)。

このプロジェクトのパートナーとして選ばれたのが日立である。

「事務系の基幹システムである以上、移行に伴うトラブルは許されません。その点、日立は、まずストレート移行を行って安定稼働を実現し、その後に新しい環境を構築していくという提案を行ってくれました。また、これまで学内で積み重ねてきた業務ノウハウを貴重な資産であると位置づけていただいた点も評価しました」と丸橋氏は採用理由を説明する。

移行にあたっては、既存資産の棚卸し後、オープンシステム上のCOBOL開発環境である「COBOL2002」へのコンバートを実施。

「大学業務を熟知した日立のエンジニアの支援や、COBOLプログラムの自動変換ツールなどを活用することで、的確かつ効率的に移行作業が進められました」(丸橋氏)。

「BladeSymphony」と「JP1」で
安定的なシステム基盤を実現

贄田太地 氏の写真
学校法人
専修大学
情報システム部情報システム課
贄田(にえだ)太地 氏

新システムには、さまざまな日立のオープンプラットフォーム製品が導入されている。まず、サーバについては、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」を採用。

「BladeSymphonyは優れた拡張性を備えているので、システム増強などが容易に行えます。コンパクトで設置スペースを取らない点も評価しました」と丸橋氏。

さらにポイントとなったのが、将来的にサーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」や「N+1コールドスタンバイ」などの機能を利用できる点だ。

大学の業務では、履修登録や成績作成などのピーク時期とそれ以外の時期で処理量に大きな差がある。

「その点、Virtageを利用すれば、リソースを効率よく活用することが可能。また『N+1コールドスタンバイ』は、高可用性システムを低コストで実現する上で役立ちます」(丸橋氏)。

教学システムは、学内ポータルシステムなどのさまざまなシステムと連携を行っているが、こうした他システムへのデータ転送などについては、統合システム運用管理「JP1」のジョブ管理機能が威力を発揮。また、サーバ群の監視などにもJP1を活用している。

「JP1は別のシステムでも導入実績があり、その有効性を評価しています。今回のプロジェクトでも、安定稼働を支える重要なコンポーネントとして採用しました」と贄田氏は語る。

夜間バッチ処理では、バックアップ処理や他システムへのデータ配信など、数10本のジョブを連携させて複雑な作業を自動的に行うが、極めて安定した業務運用が実現できている。

プリンタのコストは従来の1/6に
複雑な帳票も学内で開発可能

今回新たに採用されたのが、帳票システム構築支援ソフトウェア「EUR」だ。従来は帳票開発をメインフレーム上でプログラミングして行っていたが、今後はEURを活用することで、帳票業務の効率化・省力化を推進する。

「ストレート移行の中でメインフレーム上の230帳票をEURへ移行。カットオーバー後に学内の新規要求に対応すべく、すでに10種類以上の帳票を作成しています。複雑な帳票も、マウス操作だけで容易に開発できるので、格段に効率がアップしました」(丸橋氏)。

また、注目されるのが、教学システム以外でもEURを利用できるようにしている点だ。

「たとえば、経理システムで作成したデータを、EURに取り込んで出力するといったことが可能です。今後は、他システムと共通の帳票基盤として利用していきたい」(贄田氏)。

プリンタについても、連続紙ページプリンタ「HT-4558」を採用。導入コストは従来機の1/6に抑え、業務部門への設置も可能だという。

「連続帳票の高い印字品質と省スペースを実現したHT-4558は本学の要求に合致しました。印刷速度も6,800行/分とこのサイズとしては十分ですし、将来の印刷ニーズ増加にも柔軟に対応できると考えています」と丸橋氏は導入の狙いを語る。

大量帳票の出力についても、プリンタ運用管理ソフトウェア「Prinfina MANAGER BP」とEURの連携で安定稼働を実現。カスタマイズで自分の業務に関わる帳票以外は出力できないようにするなど、セキュリティ/コンプライアンス面に配慮した機能を追加した。

新たなITインフラを活用し
次世代に向けた改革を推進

新システムの導入メリットとしては、パフォーマンスの大幅な向上が挙げられる。

従来は3〜4日を要していた2万通の成績通知書作成が半日程度に短縮し、夜間バッチ処理も約3時間から10分程度へ大幅に短縮した。 バックアップ業務も、日立ディスクアレイサブシステムのボリュームレプリケーション機能である「ShadowImage(シャドウイメージ)」やJP1を活用することで大幅な時間短縮を実現。これらにより、学内ポータルシステムのサービス提供時間の延長や繁忙期における職員の負担軽減に貢献できた。

「驚く程パフォーマンスが向上しました。また、日立とともに移行作業を行った日立公共システムエンジニアリングと日立システムアンドサービスのサポートにより、第1次フェーズの目標であった安定稼働も予定通り実現できました。今後の第2次フェーズ開発に安心して専念できます」(丸橋氏)。

今後は、システムのWeb化やデータベースの再構築、SOA対応システムへの進化など、さまざまなテーマに取り組んでいく。

また、今回構築したシステムをベースに大学院や関連大学にも展開し、学校法人 専修大学の共通インフラとして活用していくとのことだ。

「新たなITサービスをタイムリーに提供し、学生が誇れるキャンパス環境を実現していきたい」と丸橋氏は抱負を語る。

その取り組みを、日立のオープンプラットフォーム製品がしっかりと支えていく。


専修大学の新教学システム概要

USER PROFILE

学校法人 専修大学ロゴ

学校法人 専修大学

[所在地] 神田キャンパス:東京都千代田区神田神保町3-8
生田キャンパス:神奈川県川崎市多摩区東三田2-1-1
[創立] 1880年9月
[学生数] 20,153名(2007年5月1日現在)
[教員数] 405名(2007年5月1日現在)

2009年に創立130年を迎える文系総合大学。21世紀ビジョンとして「社会知性(Socio-Intelligence)の開発」を掲げ、2004年に法科大学院の開設、2006年に政治学科新設などさまざまな施策を展開している。

特記事項

  • この記事は、「日経コンピュータ 2008年5月15日号」に掲載されたものです。
  • EURJP1COBOL2002ファミリーの詳細については、ホームページをご覧ください。
  • SOA:Service-Oriented Architecture
  • 記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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