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特徴

EP8000にPowerVMセットを追加することで、ハードウェア資源を複数のLPAR(Logical Partition)で共有することができる仮想化機能がAIXで利用可能となります。
PowerVMセットにはスタンダード、エンタープライズの2種類あり、それぞれVirtual I/O Server (VIOS)が含まれます。Power9以降のプロセッサ搭載モデルは、エンタープライズのみです。
主な機能は次のとおりです。

PowerVMの機能
機能 PowerVM
スタンダード エンタープライズ
マイクロパーティショニング
イーサネットアダプタ共有
仮想ストレージ
ライブ・パーティション・モビリティー ×
アクティブ・メモリ・シェアリング ×

(凡例)
○ :サポート
× :非サポート

ハードウェア資源仮想化機能

各種のハードウェア資源仮想化機能を使用できます。

マイクロパーティショニング(Micro-Partitioning)機能
プロセッサの仮想化によって、物理的には1個のプロセッサを0.1個単位(分割単位はシステム装置に依存)に分割してパーティションに割り付けることができます。物理的なプロセッサ数に制約されない、柔軟なパーティションの構築/運用が可能となります。
イーサネットアダプタ共有機能
イーサネットアダプタの仮想化によって、1枚の通信アダプタを複数のパーティションで共用できます。これを使って、外部と内部の仮想LAN間で通信ができるため、設備コストを削減できます。
仮想ストレージ機能
SCSIアダプタおよびFCアダプタと、それらに接続するディスク装置を仮想化し、パーティション間で共有できます。一つのディスク装置から必要なディスク容量だけを各パーティションに割り当て、パーティションごとにディスク装置があるかのように使用できます。また、ディスクの空き領域を任意に各パーティションに割り当てることができるため、ディスクリソースを有効に活用できます。

ライブ・パーティション・モビリティ

ライブ・パーティション・モビリティは、EP8000で稼働するLPARを筐体間で移動させる機能です。

ライブ・パーティション・モビリティの図

この機能により、システムのサービスを停止することなく筐体間の移動を実施することができます。例えば、ハードウェア保守作業時にLPARを停止する必要がなくなったり、移動元の筐体を停止することによる電気消費量低減などに役立ちます。
注意点として、筐体間を移動させるときの停止時間は短いですが、メモリアクセス頻度が高いプログラムが動作している場合、メモリの転送のためにレスポンスが遅くなり、タイムアウトなどが発生することがありますので、レスポンス時間などについて検証してください。

アクティブ・メモリ・シェアリング

アクティブ・メモリ・シェアリング は、EP8000で稼働するLPAR間で物理メモリを共有する機能です。
この機能により、LPAR間で物理メモリを共有させメモリを効率的に利用し、搭載する物理メモリを少なくすることができます。例えば、日中に20GBのメモリを利用するアプリケーションを動作させるシステム(LPAR1)と夜間に20GBのメモリを利用するアプリケーションを動作させるシステム(LPAR2)を構成している場合、従来では、アプリケーションが利用するメモリとして40GBの物理メモリを搭載しておく必要がありました。しかし、本機能を利用すると、LPAR1とLPAR2が20GBの共有メモリを、日中と夜間で時間帯を分けて使用するため、搭載するメモリ量を節約することができます。

動作環境

適用システム装置

  • PowerVM V3.1
    EP8000シリーズ(POWER7+プロセッサ搭載モデル以降)