今日、ICカードを取り巻く技術的な環境は日進月歩で進んでいます。今後のICカード業界の方向性を特徴づける技術動向として、大きく以下の3つの点を挙げることができます。
具体的には、メモリ容量の増大、低消費電力化、処理の高速化が挙げられます。

従来、非接触インターフェースと接触インターフェースのアプリケーションを一枚のカードに搭載するためのソリューションとして、ハイブリッド(複合)カードが利用されていました。ハイブリッドカードとは、非接触インターフェースのチップおよびアンテナと、接触インターフェースのチップを一枚のカードに両方埋め込んだものです。この場合、カードには接触用と非接触用の2つのチップが搭載されています。これに対して、デュアルウェイ(2つの方式)をサポートしたデュアルウェイ・ICカードが現在開発中です。これは、ひとつのチップで接触と非接触の両方のインターフェースを持つものです。デュアルウェイ・カードの利点は、カードが取り扱うデータをすべて一枚のチップで管理することが出来るため、カードとアプリケーションのメンテナンスが容易になる点です。また、ひとつのアプリケーションを接触と非接触の両方のインターフェースで使い分けることが可能になります。
GSMの携帯電話ではSIMと呼ばれる電話利用者の加入者情報が搭載されたICチップが利用されています。個人情報をICチップに格納しておくことで、ハードウェアに依存せず、情報を安全に利用することが可能です。モバイル市場の拡大には目を見張るものがありますが、端末やサービスの充実に伴い、それに連携した安全なデータキャリアとしてのICカードの利用が期待されています。ICカードは、携帯電話、PDA、パソコン、ゲーム機、オーディオ機器、カーナビなど、異なる利用インフラ間でのデータのやり取りを簡単に、しかも安全に行うことを可能にする、ネットワークメディアとして活用することが出来ます。