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Hitachi

技術計算向けサーバ

2017年5月29日
株式会社 日立製作所

日立スーパーテクニカルサーバのディープラーニング専用モデル
「SR24000/DL1」において従来比2倍の高速学習を実現

IBMと共同で評価・検証し、ディープラーニングのOSS開発フレームワークChainerを最適化

[画像]ディープラーニングシステム「SR24000/DL1」
ディープラーニングシステム「SR24000/DL1」

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、日立のスーパーテクニカルサーバのディープラーニング専用モデルである「SR24000/DL1」において、日本アイ・ビー・エム株式会社と共同で、IBM POWER8とNVIDIA Tesla P100がNVLinkで直結するマシン上におけるChainer(チェイナー)*1の性能向上を評価・検証し、NVIDIA Tesla P100を4台搭載した場合の性能で2倍の高速学習を確認したことをお知らせします。*2*3 また、今回「SR24000/DL1」向けに最適化されたChainerの先行サポートを本日から開始します。
  Chainerは、株式会社Preferred Networks社(プリファード・ネットワークス)が開発を推進している、ディープラーニング(深層学習)のOSS開発フレームワークの一つで、日本のディープラーニング研究・利用において、自然言語処理、画像処理や時系列信号処理、ロボット制御の強化学習など多岐にわたる分野で普及しています。今回、「SR24000/DL1」向けに最適化されたChainerを提供することで、学習時間の大幅な短縮と、ディープラーニング研究・利用の効率向上を図ります。

*1
Chainer:ニューラルネットワークを誤差逆伝播法で学習するためのフレームワーク
*2
代表的なネットワークAlexNet で評価、比較対象は公開されているChainer 1.23.0 。
*3
NVIDIA Tesla P100を1台用いた場合、従来比1.5倍の性能向上を確認。

  「SR24000/DL1」は、2016年10月に販売開始し、最新のPOWERプラットフォーム向けディープラーニング開発ツールキットであるIBM PowerAIに対応し、ディープラーニングの開発フレームワークとして著名なCaffe、Torch、Theano、TensorFlowをサポートしてきました。ディープラーニングでは、大量のデータを演算し学習することで、正しい判断を行うニューラルネットワークを構築するため、一回の学習には数時間から数日以上の長い時間がかかります。実際の業務や研究では、この学習を何度も繰り返し行うため、学習時間の短縮は大きな課題です。
  今回新たに評価した最適化Chainerでは、「SR24000/DL1」の特長である高いメモリ転送速度や、プロセッサーとGPU*4が直接接続するNVIDIA NVLink*5の効率的利用の効果が確認されました。この結果、ディープラーニングの代表的なネットワークの一つであるAlexNetの性能において、NVIDIA Tesla P100を4台搭載した場合、従来のChainerと比較し2倍の高速化を実現するなど、ディープラーニングの学習時間を大幅に改善させることが可能となりました。

*4
Graphics Processing Unit(グラフィックス処理ユニット)
*5
プロセッサーとGPU間およびGPU間における超高速通信を可能とするエネルギー効率の高いインターコネクト。

  今回の最適化は、米国IBM Corporationおよび日本IBM 東京基礎研究所が中心となり、NVIDIA社がGPU最適化を支援し、日立はディープラーニングシステムでの性能検証と評価を行いました。日立は、今後も、「SR24000シリーズ」をはじめとするスーパーテクニカルサーバ、およびディープラーニングシステムを国内外のパートナーとともに開発・提供し、お客様の先端研究、業務を支えるシステムの導入を積極的に行っていきます。

今回の発表にあたり、各社より以下のコメントを頂いております。

米国IBM Corporation OpenPOWER担当ゼネラル・マネージャー ケン・キング(Ken King) 様

  企業は新たに登場した人工知能の手法に注目し、多種多様なデータから得られる知見をビジネスに活用しようとしています。IBM PowerAIは、Chainerを初め主要なディープラーニングのフレームワークをパッケージ化し、企業レベルのサポートを提供することによって、企業が新しいAI手法を簡単に利用し、データを分析するための新しいコンピューティング・モデルを構築できるように支援します。
  IBMはPOWERプラットフォームの開発・製造・販売における長年のパートナーである日立製作所と共に、ビジネスモデルの変革と競争優位性を推し進めるお客様を支援いたします。

エヌビディア合同会社 日本代表 兼 米国本社副社長 大崎 真孝 様

  日立「SR24000/DL1」がさらなる進化を遂げられたこと、まことにおめでとうございます。この度ご採用頂いたNVIDIA® Tesla® P100(SXM2版)は最大21.2テラフロップスの半精度演算性能とデータセンター用途の高信頼性を合わせ持ち、ディープラーニングのための最も優れたGPUコンピューティング環境を実現します。
  エヌビディアは日立製作所との緊密な協力関係のもと、優れた技術、製品を通じて社会へ貢献するディープラーニングプラットフォームを引き続き提供してまいります。

「SR24000/DL1」の概要

  「SR24000/DL1」 は、GPUの最新アーキテクチャPascalを採用する新世代GPUであるNVIDIA Tesla P100を搭載し、プロセッサーには次世代バス規格NVIDIA NVLinkをシリコンレベルで組み込んだIBM POWER8プロセッサーを採用。GPUとCPUがNVLinkで直結する他にはない特長を有し、GPUコンピューティングの利用範囲をあらゆる分野・業界に提供できる可能性を秘めています。

他社商標注記

  • POWER8は、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。
  • NVIDIA、NVIDIA NVLink、Pascal、Teslaは、NVIDIA Corporationの商標または登録商標です。
  • TensorFlowは、Google社の商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社 日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部