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日立アドバンストサーバHA8000シリーズ

Hitachi

多様な業務を担う約600台もの物理サーバ群をHA8000とVMware vSphereによる仮想環境へ移行・集約。
コストを最適化し、柔軟性に優れたシステム環境を実現。

1879年に創刊された日本三大紙のひとつ、朝日新聞。その発行元である朝日新聞社では、かつて社内システムの刷新を図る「ATOM(Asahi TOtal system of Multimedia)プロジェクト」のもと、メインフレームからオープンサーバへのシステム移行を実施しました。さらに2011年には、ATOMプロジェクトで実現した社内システムの長所を継承しながら、約600台ものサーバを仮想化・集約する「次世代ATOMプロジェクト」が始動。そのプラットフォームに選ばれたHA8000とVMware vSphereは、コストを最適化し、柔軟性に優れた新たなシステム環境を同社にもたらしています。

伴 大輔氏の写真
株式会社 朝日新聞社
経営企画室
次世代ATOMプロジェクト
伴 大輔氏

岩崎 究氏の写真
株式会社 朝日新聞社
経営企画室
次世代ATOMプロジェクト
サブマネジャー
岩崎 究氏

リソースの余剰によるコスト・管理負荷の増大に直面

130年以上の歴史と、朝刊約767万部、夕刊約285万部(2012年上半期、日本ABC協会調べ)もの販売部数を誇る全国紙、朝日新聞。発行元である朝日新聞社では現在、すでに12万人の有料会員を獲得しているニュースサイト「朝日新聞デジタル」など、デジタル事業の展開にも注力しています。

2001〜2006年、同社では従来のメインフレームを中心とするシステムをオープンサーバ中心のシステムへと移行する「ATOMプロジェクト」を実施。新聞制作に特化した従来の業務システムから、コンテンツ・データ管理機能をより強化したシステムへの転換を図りました。

こうして生まれ変わった同社の社内システムは、組版など新聞制作に関わるニュース分野のほか、勘定系など基幹業務を担うビジネス分野、メールシステムやグループウェアといった情報基盤分野を網羅。さらに、それぞれ本番系列、災害時などに備えた予備系列、テスト環境を提供する検証系列の3系列を有しており、サーバ群は約600台を数えました。

「新聞制作のシステムでは、選挙やオリンピック、ワールドカップ、号外の発行といったイベントによって処理のピークが発生するため、そのピーク時に合わせた性能がシステム要件となります。また、ハードウェアは必ず待機系が必要になるのでどうしてもリソースの余剰が生じており、コストや管理負荷を増大させる大きな要因となっていました」

多数のサーバが稼働する社内システムの問題点をこう説明するのは、同社経営企画室の伴大輔氏。業務系ソフトウェアの保守期限切れを機にERP導入を検討していた同社では、デジタル発信のさらなる強化を見据えたシステム刷新を目的とする、「次世代ATOMプロジェクト」が発足しました。この中で同社は多数の物理サーバを仮想環境のもとで集約するサーバ仮想化に注目。ATOMプロジェクトのスタートからちょうど10年後の2011年3月、“次世代”へ向けた新たなシステム環境の構築に着手しました。

対応ゲストOSの多さや緻密なシステム構築手順などを評価

新システム基盤の構築を目指す朝日新聞社では、複数のハードウェアベンダーやSIerにシステム提案を依頼。検討を重ねた結果、同社が新たなシステム基盤として選んだのは、信頼性、可用性に優れた日立アドバンストサーバHA8000と仮想化プラットフォームの業界標準VMware vSphereでした。

「従来システムは、UNIX系OSを中心に多種OSが混在する環境でした。比較検討したいくつかの仮想化プラットフォームの中でも、トップシェア製品であるVMware vSphereは対応するゲストOSの種類が最も多く、システムを仮想環境に移行する上で幅広い選択肢を提供してくれるものでした」と選定理由を説明するのは、同社経営企画室 次世代ATOMプロジェクト サブマネジャーの岩崎究氏です。

今回、新システム構築の手順について同社にはひとつの構想がありました。それは、小規模な部分から仮想化に着手し、基礎となるシステムの枠組みを確立した上で、あとは物理的なハードウェアを追加することで仮想環境を広げていけるような仕組みづくりです。これを受けて日立では、グループ会社の利用も想定したプライベートクラウド環境の構築という完成形を見据えた初期設計によるスモールスタートのシステム構築を、詳細なロードマップとして具現化・提案しました。

「当社では、システム移行の際に一度にすべての物理サーバを仮想化してしまうのではなく、少しずつ確実に仮想環境に移行していく方法を考えていましたが、この段階的なアプローチをよく理解していただいたのが日立さんでした」(岩崎氏)

また、同社で以前から活用していた日立製品の性能や信頼性に対する安心感もHA8000の採用を後押ししたといいます。

「日立さんの工場を見学させていただいたのですが、細かい部品レベルのチェックから出荷時検査にいたるまで、非常に質の高い管理が徹底されていて感心させられました」(伴氏)

こうして新たなシステム基盤が確定した2011年3月から本格化した次世代ATOMプロジェクト。2015年1月の完了に向けて同プロジェクトは現在も進行中です。

物理サーバを大幅に集約し、コスト最適化と柔軟な運用を実現

2011年12月、仮想環境に移行した数台のサーバが本稼働を開始。続いて2013年1月には仮想環境上に新たに構築した「統合システム運用管理JP1」による次世代統合管理システムが稼働しました。初期基盤の検収時にヘルスチェック(健全性評価)をVMwareで実施したところ、過去最高の成績レポートを記録。2014年には、この基盤上に全体の半数にあたる約300台の物理サーバの移行が完了する予定です。

仮想環境構築にあたっては、朝日新聞社と日立製作所の間でVMwareが提供するコストメリットの高い包括契約プログラムであるELA(Enterprise License Agreement)を締結。さらにVMwareによる性能試験の評価や、TAM(Technical Account Manager)による継続的な支援により、既存環境から仮想環境へのスムーズなシステム移行をサポートしました。

仮想化が可能にした柔軟なリソース配分により、ムダになっていたリソースの余剰を解消し、コストと管理負荷を大幅に軽減。加えて、検証用のテスト環境をすぐに構築できるなど、仮想化は同社のシステム環境にさまざまな恩恵をもたらしています。「中でも最も大きな成果は、ユーザーの多様なニーズに対応できる柔軟なシステム環境を整備できたことです。社内からシステム構築の要望があった場合、以前ならサーバなどの調達や構築に時間がかかっていましたが、今は仮想サーバ上で、短時間に必要な環境を提供できるようになりました。また、物理サーバと違って電源やLANのケーブルなどを逐一用意する手間が省けるのもうれしいですね」(伴氏)

現在もプロジェクト完了に向けてサーバ仮想化をさらに進めながら、今後は新システムの提供範囲を関連会社にも広げていきたいという朝日新聞社。日立とVMwareには仮想環境でより効率的にシステムを管理・監視できる仕組みの提案を期待しているといいます。

「新聞社もデジタル化に向けて舵を切っていかなければならない時代です。スピード感のあるシステム構築をしたり、例えばオリンピックや選挙といった社会の大きな出来事がある時には、その部分だけ大きくサーバのリソースを割り当てたりするなど、柔軟に運用できるシステム環境は必要不可欠だと思います」(岩崎氏)

真実を伝え、社会の健全な発展をもたらすジャーナリズム。その新たな可能性を、日立とVMwareの共創力が支えています。

新システム基盤構成

USER PROFILE

株式会社 朝日新聞社ロゴ

[写真]株式会社 朝日新聞社

株式会社 朝日新聞社

本店:大阪府大阪市北区中之島二丁目3番18号
設立:1879年1月8日
従業員数:4,773名(2012年4月1日現在)

134年の歴史と760万部を超える販売部数を誇る全国紙「朝日新聞」を発行する新聞社。
新聞発行のほか、有料会員と無料会員の合計約110万人を擁するニュースサイト「朝日新聞デジタル」などのデジタル関連事業や、スポーツや芸術関連のイベント事業なども展開している。

特記事項

  • VMware、VMware vCenter、VMware vSphere、ESXiは、VMware,Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。
  • 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
  • 本文書は情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。
  • 記載されている製品情報は、製品の改良により予告無く変更されることがあります。
  • 発言者の部署名/役職名等は、2013年3月時点の情報です。
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