ページの本文へ

Hitachi

企業情報ニュースリリース

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2020年9月28日
株式会社日立製作所
株式会社日立ビルシステム

機能性・意匠性を高めた新型エスカレーター「TXシリーズ」と
エスカレーター用感染症リスク軽減ソリューションを販売開始

[画像]新型エスカレーター「TXシリーズ」の外観イメージ
新型エスカレーター「TXシリーズ」の外観イメージ

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)と株式会社日立ビルシステム(取締役社長:光冨 眞哉/以下、日立ビルシステム)は、このたび、機能性・意匠性を高めた新型エスカレーター「TXシリーズ」の日本市場向けモデルを開発するとともに、「TXシリーズ」をはじめとするエスカレーター用感染症リスク軽減ソリューション*1を体系化し、新たにハンドレール(手すり)除菌装置などをラインアップに追加し、9月30日から日本国内で販売開始します。

  今回販売開始する新型エスカレーター「TXシリーズ」は、2017年から販売している中華人民共和国・アジア・中東市場向けの「TXシリーズ」の基本設計をベースとして日本市場向けに仕様とデザインの最適化を図った製品です。日本市場向けの従来機種「VXシリーズ」の特長である安全・安心機能や省エネルギー機能を継承するとともに、安全利用を喚起するステップ(踏み段)の踏み面を縁取る黄色いデマケーションライン(枠線)や、欄干のデザインを変更するなど、機能性・意匠性の充実を図ったモデルです。

  また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機として、エスカレーターの除菌・抗菌、利用時のソーシャルディスタンシングへのニーズが高まっていることを受けて、エスカレーター用感染症リスク軽減ソリューション*1を体系化するとともに、運転中にハンドレールの除菌を常時行うことができるハンドレール除菌装置と、ハンドレールクリーナーを新たにラインアップに追加しました。

  日立と日立ビルシステムは、今後もニューノーマルに対応したビル・マンション向けの製品・サービスの開発、提供を進め、安全・安心・快適な建物内の移動・生活の実現に貢献します。

新型エスカレーター「TXシリーズ」の特長

1. 新デザインの「スミマル™」ステップ

  新デザインのステップ「スミマル™」を開発しました。安全利用を喚起するステップの踏み面を縁取る黄色いデマケーションラインについて、四隅を丸くすることで、利用者が意識することなく安全利用エリア内に足を置くように誘導するデザインとしました。(基本仕様)

[画像]従来のステップと新デザインのステップ(スミマル™)の比較
従来のステップと新デザインのステップ(スミマル™)の比較

2. ミニマル欄干構成

  ミニマルな(装飾を最小限にした)デザインの欄干構成を採用しました。ターミナル部(乗り場付近の欄干)の曲線を単一円形状とし、さらにインレット(ハンドレールの入り込み口)端部の樹脂をシンプルな形状で最小化を図り、ハンドレールを際立たせる意匠性の高い欄干としています。また、パネル材質がステンレスのEPタイプも、ガラスのLタイプ・ENタイプと同じ断面形状の構成としました。(基本仕様)

[画像]欄干意匠(イメージ):ENタイプ(左)、Lタイプ(中央)、EPタイプ(右)
欄干意匠(イメージ):ENタイプ(左)、Lタイプ(中央)、EPタイプ(右)

(1)ガラス欄干: ENタイプ(TX-EN)

  パネル材質がガラスのシンプルな欄干です。構造の見直しにより、従来機種「VXシリーズ」のガラス欄干では非対応だった屋外仕様にも対応可能としました。

(2)フレームレス欄干照明: Lタイプ(TX-L)

  従来機種「VXシリーズ」の照明付きのガラス欄干は、ハンドレールフレーム(ハンドレールを添わせるステンレス製のフレーム)が必要で、ハンドレールの下にフレームが見えるデザインとなっていましたが、TX-Lでは、照明の小型化によってフレームレス化を実現し、TX-ENと同様のシンプルなデザインで照明付きのガラス欄干の提供を実現しました。また、LEDテープライトの採用により、照明の点灯範囲を拡張し、インレット端部までハンドレールに沿ってシームレスに点灯します。

(3)ステンレスパネル欄干: EPタイプ(TX-EP)

  意匠の見直しにより、ガラス欄干と同じ断面形状をステンレスでも実現し、材質的な剛性とデザイン性を両立しました。

3. エスコートサイン

  より安全・安心・快適にエスカレーターを利用していただくために、新たに、エスコートサイン(正しい乗り方を示すアイコンと文字)をハンドレールに記載することを可能にしました。(有償付加仕様)

[画像]エスコートサイン(イメージ)
エスコートサイン(イメージ)

4. 充実の安全・安心機能と省エネルギー機能

  エスカレーター利用時の安全性、安心感を高める機能、省エネルギー機能について、従来機種「VXシリーズ」に引き続き採用しました。

(1)エコモード運転

  インバーター負荷情報から乗客負荷を検出し、利用者が少ない際は遅さを感じない程度の減速制御を行います。エコモード運転を適用しない場合と比較して約6%の省エネルギー効果*2があります。(基本仕様)

(2)無人時微速運転

  利用者不在時は分速10mで運転し、センサーが利用者を検知すると分速30mまで緩やかに加速します。常時微速で運転することにより、利用者に運転方向を伝えることができ、利便性と高い省エネルギー性を両立します。無人時微速運転を適用しない場合と比較して約16%の省エネルギー効果*2があります。(有償付加仕様)

(3)自動運転システム

  利用者不在時は運転停止状態とし、利用者をセンサーで検知すると自動的にエスカレーターを起動することで、閑散時の空運転を低減します。自動運転システムを適用しない場合と比較して約24%の省エネルギー効果*2があります。(有償付加仕様)

(4)ソフトストップ機能

  安全装置の作動などによって緊急停止する万一の事態において、急停止せずに緩やかに減速することで、利用者の転倒やつまずきを抑制します。(基本仕様)

(5)気くばりアナウンス

  エスカレーターの起動・停止時や速度変更時の案内、各種センサーに連動した運転時の注意喚起放送を行います。感染症リスク軽減のため、一定以上の負荷を検知した場合、アナウンスにて利用者に適切な距離を開けることを促すといった運用も可能です。(基本仕様)

5. 「自動診断運転*3」による予防保全

  エスカレーター起動時に約3秒間の緩速度自動診断を行い、稼働情報の収集と機器の自動診断を実施します。また、稼働中もインバーターの負荷情報から利用者の有無を判断し、利用者がいない場合は自動診断を実施します。この際に得られた情報から、故障や破損が発生する予兆を事前に捉え、最適なメンテナンス時期の算出と予防保全を行います。(有償付加仕様)

今回新たに販売開始するエスカレーター用感染症リスク軽減ソリューション*1

  エスカレーターの除菌・抗菌や、利用時のソーシャルディスタンシングに役立つ既存のソリューション群を感染症リスク軽減ソリューション*1として体系化するとともに、運転中にハンドレールの除菌を常時行うことができるハンドレール除菌装置と、ハンドレールクリーナーを新たにラインアップに追加しました。

(1)ハンドレール除菌装置

  運転中にハンドレールに対して紫外線を常時照射し、除菌を行います。また、音声やサイン表示で装置の稼働状況をお知らせします。

[画像]ハンドレール除菌装置(イメージ)
ハンドレール除菌装置(イメージ)

(2)ハンドレールクリーナー

  塩化ベンザルコニウム0.05%が配合されている手拭き用洗浄液で、ウイルス・細菌の除去にも有効です。

新型エスカレーター「TXシリーズ」の仕様概要、価格、販売開始時期

項目 仕様など
型式 S600TX S1000TX
踏み段公称幅 600mm 1,000mm
ステップ幅 604mm 1,004mm
欄干有効幅 826mm 1,226mm
設置幅 1,150mm 1,550mm
1時間当たりの
公称輸送能力
4,500人 9,000人
定格速度 分速30m
傾斜角度 30度/35度
運転方式 キースイッチ操作運転方向可逆式
欄干意匠 Lタイプ (欄干照明付き透明ガラス)
ENタイプ (透明ガラス)
EPタイプ (ステンレスヘアライン仕上げ)
ステップ アルミニウム合金、フルデマケーションライン付き(樹脂、色:イエロー)
価格 個別見積もり
提供開始時期 2020年9月30日

エスカレーター用感染症リスク軽減ソリューション*1の価格と販売開始時期

名称*4 概要*5 価格(税別) 提供開始
時期
ハンドレール
除菌装置
  • 運転中にハンドレールに紫外線を常時照射し、除菌を行う装置
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、有償付加仕様
個別
見積もり
9月30日
気くばり
アナウンス
  • 一定以上の負荷を検知した場合、アナウンスにて利用者に適切な距離を空けることを促す機能
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、基本仕様
抗菌
ハンドレール
  • 表層部の化粧ゴムに抗菌剤を含んだハンドレール
  • 対象(新設):VXシリーズ、有償付加仕様
ハンドレール
ラッピング*6
  • 抗菌加工を施したフィルムによるハンドレールのラッピング
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、有償付加仕様
ステップ
マーキング*6
  • 利用者に適切な距離を空けることを促す文章やサインをラッピングでステップの踏み面とライザー(蹴上げ)部に表示
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、有償付加仕様
ハンドレール
清掃機*6
  • ハンドレールのインレット部に設置する自動清掃機
  • 対象(新設):VXシリーズ、有償付加仕様
ハンドレール
クリーナー
*6
  • 手拭き用洗浄液
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、有償付加仕様
ハンドレール
コーティング
  • ハンドレール表面の汚れや傷を除去し、抗菌作用をもたせるコーティング膜の塗布
  • 対象(新設):TXシリーズ、VXシリーズ、有償付加仕様
*1
全ての感染症に対する効果の確認は行っておりません。
*2
効果算出機種はS1000型(照明無し)とし、階高5m、1日13時間の運転として設定。また、各省エネルギー運転の実施時間は2010年に計測した「VXシリーズ」の稼働実績から、エコモード運転:10時間、無人時微速運転:6時間、自動運転システム:6時間と設定。
*3
本サービスの利用には、日立ビルシステムとのリモートメンテナンス付き保全契約が必要です。
*4
太字部が今回新たに販売開始するソリューションです。また、ハンドレールに適用するソリューションについては併用は不可で、いずれか1つの適用となります。
*5
既設エレベーターの対象やリニューアル時の提供可否については、個別確認となります。
*6
本ソリューションは保全商品であり、提供に際しては、日立ビルシステムと保全契約が必要です。

関連情報

日立製作所について

  日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2019年度の連結売上収益は8兆7,672億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。

お問い合わせ先

株式会社日立ビルシステム カスタマー・サポートセンター
電話 : 0120-7838-99(フリーダイヤル)

以上

Adobe Acrobat Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe Acrobat Readerが必要です。