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企業情報ニュースリリース

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2019年12月6日

日立が鉄道運営会社ファースト・トレニタリア社と英国・西海岸本線向け
都市間高速鉄道車両135両(23編成)の供給と保守に関する契約を締結

[画像]納入する鉄道車両のイメージ
納入する鉄道車両のイメージ

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)の英国における鉄道システム事業会社である日立レール社(取締役会長:アリステア・ドーマー)は、鉄道運営会社であるFirst-Trenitalia(以下、ファースト・トレニタリア社)*1と、英国西部を南北に走行するWest Coast Main Line(以下、西海岸本線)向け都市間高速鉄道車両135両(23編成)の供給と保守に関する契約を約3.5億ポンド(約500億円)で締結しました。

  今回日立レール社が供給する新車両は、2022年に営業運転を開始する予定で、英国運輸省より旅客鉄道事業の運営権を付与されたファースト・トレニタリア社が、Avanti West Coast(アヴァンティ・ウェスト・コースト)として運営を行います。電化区間専用車両10編成(1編成あたり7両)と、電化・非電化区間双方の路線を走行することができるバイモード車両13編成(1編成あたり5両)で構成され、ロンドンと英国中西部ウェスト・ミッドランズ地域およびリバプールを結ぶ路線を電化区間専用車両、ロンドンとウェールズ北部を結ぶ路線をバイモード車両が走行します。
  営業運転における最高速度は時速約200キロメートルで、既存車両と比べてより静かに走行することが可能です。無料のWi-Fi設備や、電子機器用のワイヤレス充電設備、電源コンセント、USBポートが完備されており、最新のケータリングサービスが提供されます。また、リアルタイムの高度な情報システムにより、乗客の乗り換えをサポートします。

  7両編成の電化区間専用車両が453席、5両編成のバイモード車両が301席の座席を有し、既存車両より最大195席多い座席数を誇ります。高い環境性能を備えたディーゼルエンジンを使用することで、既存車両に比べて燃費が良く、より環境に配慮した走行が可能であり、微小粒子状物質の排出量は90%以上、窒素酸化物の排出量は60%以上削減されます。また、西海岸本線の大半を電化モードで走行することで、従来と比較して、二酸化炭素排出量の約2/3の削減が見込まれるなど、新車両の供給により英国の環境保護の取り組みに貢献します。

  なお、今回の新車両は、英国北東部にあるニュートン・エイクリフ工場で製造されます。Rock Rail West Coast(以下、ロックレール・ウェスト・コースト社)*2によって、Rock Rail(以下、ロックレール社)の過去の案件同様に機関投資家から資金調達され、ロックレール・ウェスト・コースト社からファースト・トレニタリア社に車両がリースされます。

ファーストレール社 マネージング・ダイレクター Steve Montgomeryのコメント

  英国西部を南北に走行するこの新しい鉄道を運営することを楽しみにしています。これらの新しい車両は、より多くのサービスや座席、充実したケータリングや快適性を提供することで、乗客のより良い旅を実現します。

トレニタリアUK社 マネージング・ダイレクター Ernesto Siciliaのコメント

  我々は革新とサービスの改善に継続的に取り組んでおり、それが結実した新しい車両を発表できることを嬉しく思います。また、乗客の移動体験をより良いものにする快適な座席を備え、二酸化炭素排出量を61%削減するなど、持続可能で環境に優しく、より効率的で近代的な車両を提供できることを喜ばしく思います。英国市場に参入して以来、私たちは常に乗客を中心に考え、最高レベルのサービスの提供に重点を置いてきました。新しい車両は乗客を幸せにする最良の方法です。我々はこれからも、フレッチャロッサ1000や、新型の2階建て近郊形鉄道車両をイタリアにおいて提供してきたことに代表される日立とのパートナーシップを継続していきたいと考えています。

ロックレール社 CEO兼ロックレール・ウェスト・コースト社 ダイレクター Mark Swindellのコメント

  ロックレール社は、ファースト・トレニタリア社、日立、および当社の機関投資家との協力のもと、これらの車両を導入し、多くの人々に一段上の移動体験をもたらすことを嬉しく思います。この日立製車両は、ロックレール社とアバディーン・スタンダード・インベストメンツ社の英国における4番目の車両導入案件であり、これまでの全ての案件への機関投資家からの投資額は約25億ポンドに上ります。この長期にわたる投資により、移動、環境および運営上の機能が大幅に改善されます。

日立製作所 執行役常務 鉄道ビジネスユニットCEO アンドリュー・バーのコメント

  日本の高速鉄道技術に基づいた私たちの新しい車両は、現代の都市間高速鉄道車両として多くの人々に愛されており、利用者の満足度を高めています。イタリアと英国において、多くの車両の取引を行ってきたファースト・トレニタリア社との素晴らしい関係を継続できることを嬉しく思います。英国北東部にある工場で製造されるこの新しい車両は、環境に優しく信頼性の高い私たちの車両に対する信頼の証しです。

*1
英国鉄道運営会社ファーストグループ社とイタリア鉄道運営会社トレニタリア社からなる合弁会社。
*2
ロックレール社とアバディーン・スタンダード・インベストメンツ社からなる合弁会社。

日立製作所について

  日立は、OT(Operational Technology)、IT(Information Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2018年度の連結売上収益は9兆4,806億円、2019年3月末時点の連結従業員数は約296,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。

以上

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