ニュースリリース

日立が北米最大級のエネルギー関連イベント「DistribuTECH 2018」に出展

IoTプラットフォーム「Lumada」の活用による「Utility 3.0」を実現するための
新たなイノベーションを紹介

「DistribuTECH 2018」の日立ブース(イメージ)

  日立グループは、1月23日(火)から25日(木)までの3日間、米国テキサス州・サンアントニオのHenry B. Gonzalez Convention Center(ヘンリー B. ゴンザレス コンベンションセンター)で開催される、北米最大級のエネルギー分野における関連イベント「DistribuTECH(ディストリビューテック) 2018」に出展します。

  エネルギー市場は、「3つのD」と呼ばれている「Decarbonization(脱炭素化)」「Decentralization(分散化)」「Digitalization(デジタル化)」の進展によって、超スマート社会の実現をめざす「Society 5.0」を実現するためのエネルギー分野におけるコンセプトとなる「Utility 3.0」への転換期を迎えており、業界の垣根を超えたイノベーションが求められる新たなエネルギー社会の実現に向けたさまざまな取り組みが始まっています。

  今回日立は、本イベントにおいて「Towards Realizing Utility 3.0」(Utility 3.0の実現に向けた取り組み)をテーマに、「Grid Edge(グリッドエッジ)」と呼ばれる需要家に近い場所で稼働する分散型のエネルギー設備や配電などの各種システムにおける分野を中心に、これまで培ってきた電力・エネルギー分野におけるOT*1と、データアナリティクスなど先進のIT*2を組み合わせたIoT*3プラットフォーム「Lumada」の活用による「Utility 3.0」を実現するための新たなイノベーションを紹介します。

  日立グループでは、今回のDistribuTECH 2018への出展を通じて、社会イノベーション事業における中核事業の一つであるエネルギー分野における世界中のお客さまやパートナーとの協創を加速するとともに、北米をはじめとする世界のエネルギーソリューション市場におけるプレゼンスの拡大をめざします。

Utility 3.0について

  「Utility3.0」とは、「Decarbonization(脱炭素化)」「Decentralization(分散化)」「Digitalization(デジタル化)」などの変革ドライバーによって電力など公益事業の担い手である「Utility」が、社会インフラを総合的に担う形態に進化した状態を示すコンセプトです。電力事業が誕生し、制度的に守られて経済成長を支えられてきた時期は「Utility 1.0」、電力システム改革により発電や小売による競争がはじまった時期(現在)は「Utility 2.0」と呼ばれます。

*

出典 : 竹内純子編『エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ』(日本経済新聞出版社、2017年)

DistribuTECHについて

  「DistribuTECH」は、世界の電力・エネルギー市場のトレンドを示す最新の技術や製品の展示と、電力業界の今後の課題を意識したさまざまなカンファレンスが行われるイベントとして、世界のエネルギーインフラに携わる企業500社以上が出展しており、今年で28回目の開催になります。近年では、スマートグリッドや分散電源といったエネルギー分野における最新技術に加え、ITやIoT技術を活用した新たな価値を創出するデジタルソリューションなどが数多く展示されています。日立は、北米のユティリティ事業者や世界の電力・エネルギー関連事業者に対し、日立の社会イノベーション事業を紹介、北米における日立のプレゼンスを構築することを目的に、2010年以来、毎年出展しています。
(DistribuTECH 公式HP(英語のみ))

Society 5.0について

  Society 5.0は日本政府提唱による科学技術政策の基本指針のひとつです。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)をSociety 5.0(ソサエティー5.0)として提唱しています。

*

出典 : 内閣府 HP

主な出展内容

1. Lumada IoT Platform

  次の社会に向けた新しい価値の創出に取り組むための基盤となるIoTプラットフォーム「Lumada」について紹介します。

2. Grid Security Assessment and Enhancement

  ポーランドにおける日本の先進的な系統安定化技術と風力発電の出力をリアルタイムに抑制する制御技術や蓄電システムなどを導入した取り組みや、新エネルギー導入拡大と省エネルギー推進に向けた米国のスマートグリッド事業、スロベニアでの中小規模の配電会社向けにクラウド型統合配電管理システムを構築する次世代配電網・スマートコミュニティ事業の取り組みを紹介します。

3. Digital Energy Services

  ドイツのインフラサービスを提供するシュタットベルケ(都市公社)と推進中の電力市場取引価格に連動した取引自由化および発電設備の運転計画に関する最適化を同時に実現する取り組みや、日本の大規模蓄電システム実証事業、北米や欧州で展開するデマンドレスポンス、電気自動車やヒートポンプを需要家側に分散するエネルギー源とし、これを統合して系統運用に活用するVPP(バーチャルパワープラント)への取り組みを紹介します。

4. Energy Resource Optimization

  北米やインドで展開する風力発電などの再生可能エネルギーの発電量予測や設備の保全管理・安全稼働で生産効率向上を支援する予兆診断ソリューションに余寿命推定サービスを実現した予兆診断システム「HiPAMPS-PRO」を紹介します。

*1

OT : Operational Technology

*2

IT : Information Technology

*3

IoT : Internet of Things

出展概要

以上