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企業情報ニュースリリース

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2016年6月29日
株式会社日立パワーソリューションズ
Eurotech S.p.A

日立パワーソリューションズとEurotech社がエッジコンピューティング環境で
設備の想定外停止の予兆診断を可能にするシステム「HiPAMPS-Edge」の共同開発に
合意

  株式会社日立パワーソリューションズ(取締役社長:浦瀬 賢治/以下、日立パワーソリューションズ)とイタリア共和国のEurotech S.p.A.(President & CEO:Roberto Siagri/以下、Eurotech社)は、このたび、日立パワーソリューションズの予兆診断システム「HiPAMPS」のリアルタイム性を向上させた「HiPAMPS-Edge」をEurotech社と共同で開発することに合意しました。具体的には、「HiPAMPS」の予兆診断エンジン(学習機能を含む)を、Eurotech社のIoT (Internet of Things)ゲートウェイ*1に移植し、従来のサーバーやクラウドでの予兆診断に加えて、機械設備の設置現場にあるゲートウェイでの簡易予兆診断を可能にするサービスを開発します。2016年10月に日本を含めたグローバル市場で本サービスの提供を開始する予定です。

  近年、ネットワークで利用されるデバイスやアプリケーションの普及に伴い、取り扱われるデータ量が増加しています。ICTやIoTを活用した生産改革や生産性向上などを行う動きが活発化することによって、データ量は増大し、ネットワークの通信帯域が逼迫することが懸念されています。これまでのユーザー(機械設備側)からネットワークを介して情報を外部に転送し、ネットワークの先にあるシステムで情報処理をして、結果をユーザーにネットワークを介して送信するというプロセスを、ユーザーの機械設備側で情報処理を可能にする機器を導入することで、情報を外部へ転送することなく一定範囲の情報処理を行い、結果をユーザーへフィードバックできるエッジコンピューティング環境が導入され始めています。

  日立パワーソリューションズは、日立グループの一員として、創業以来、電力・エネルギー分野をはじめ、産業、情報など社会インフラのさまざまな分野において、設備の運用・保守におけるサービス事業を提供しており、機械設備やその保守・保全に関して多くの知識やノウハウを有しています。その中でも2013年6月に販売を開始した予兆診断システム「HiPAMPS」は、ICTおよびデータマイニング技術*2を組み合わせて機械設備のモニタリングを行うことで設備の想定外停止を回避するシステムであり、日立のIoTプラットフォーム「Lumada」(ルマーダ)のアプリケーションのひとつです。

  Eurotech社は、イタリア共和国に本社を置きクラウドサービス、ソフトウェア、ハードウェアを含む、IoTの統合ソリューションを世界中のシステム・インテグレータおよび一般企業に提供しています。また、Eurotech社は、日立グループがグローバルで横断的にIoT関連事業を推進する「Hitachi Insight Group」のエコパートナーに指名されており、さらに「HiPAMPS」の販売パートナーである日立ハイテクノロジーズヨーロッパ社と、戦略的なマーケティング提携をしています。

  データ転送量の削減などの顧客ニーズやエッジコンピューティング技術の普及などの市場に対応するため、日立パワーソリューションズとEurotech社は、両社の強みを生かし、エッジコンピューティング技術を導入した「HiPAMPS-Edge」を共同で開発することに合意しました。「HiPAMPS-Edge」を通じたサービスによってIoTを活用したソリューション事業に関する戦略的なグローバル提携の拡充を図り、お客さま設備の稼動率向上に貢献していきます。

*1
ゲートウェイ: 接続した機器から収集したデータ、または接続されたセンサーから収集したデータをサーバーに送信する機能を有した機器
*2
データマイニング技術: 膨大なデータを数学的に解析し、新たな知見を掘り出す(mining)多変量データ解析技術

HiPAMPS-Edgeの特長

1. お客さまのニーズに柔軟に対応

  従来のサーバーやクラウドでの予兆診断に加えて、ゲートウェイでの簡易予兆診断が可能になるため、機械設備の設置現場での予防保全対策のリアルタイム性が向上します。また、これによりデータ転送量を削減することができるため、通信環境の最適化にも貢献します。

2. システム適応性の向上

  機械設備と予兆診断システムの接続は、利用頻度の高いインターフェイスをサポートします。これにより、導入時の設備変更やそれにともなう費用負担が低減されるなど、システムへの適応性が向上します。

3. セキュリティの向上

  機械設備側であるエッジコンピューティング環境での稼働状況のデータ分析処理や簡易予兆診断においては、ユーザー側のデータを外部に持ち出す必要がありません。また、ゲートウェイの堅固なセキュリティに守られたリモート管理機能によって、ゲートウェイや予兆診断システムの稼働状況を監視するとともに、自動アップデート機能で診断エンジン機能を更新し、最新のシステム環境を提供します。

システム概要図

[画像]システム概要図

MQTT: Message Queueing Telemetry Transport (送信側が送るデータをデータ領域に一旦保持しながら、受信側の処理が完了するのを待たずに次の処理へ移る方式)

関連情報

会社名・商品名称等に関する表示

記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社 日立パワーソリューションズ 情報・制御システム本部
予兆診断ビジネス推進センタ [担当:塩原・鈴木]
〒312-0034 茨城県ひたちなか市堀口 832番地2号 日立システムプラザ勝田10F
電話 : 029-271-2268 (代表)

以上

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