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企業情報ニュースリリース

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2016年6月17日

日立が陽子線がん治療システムを納めた米国MDアンダーソンがんセンターにて
陽子線治療センター10周年記念式典を開催

10年にわたるスポットスキャニング照射技術と高い稼働率を支えた日立のサポート体制を評価

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)が陽子線がん治療システムを納めたMDアンダーソンがんセンター(MD Anderson Cancer Center、米国テキサス州ヒューストン/以下、MDアンダーソン)は、陽子線治療センターの稼働から10周年を祝う記念式典を5月19日に開催しました。式典には世界的にがん治療において著名なMDアンダーソンの医師をはじめ、陽子線がん治療システムの導入をサポートした日立の関係者も出席しました。

  MDアンダーソンは、世界トップクラスのがん専門病院として、「全米の優れた病院」ランキング*1で長年トップにランクインしており、陽子線治療センターでは2006年5月4日の治療開始から現在までに7,000名以上の患者を治療しています。記念式典では、MDアンダーソンの代表者が過去10年間の陽子線がん治療について、技術的、臨床的観点から振り返り、中でも1,750名を日立のスポットスキャニング照射技術で治療していることを特筆すべき点のひとつとしてあげました。また、日立の昼夜を問わない献身的なサポート体制により98%の高いシステム稼働率を実現していることに対しても功績をたたえました。

  式典に出席した日立の執行役常務 ヘルスケアビジネスユニットCEOの渡部眞也は、「この素晴らしい記念式典に出席させていただき、大変光栄です。MDアンダーソンがんセンターとのパートナーシップはスポットスキャニング照射技術の先駆者である日立にとって革新的なものです。2008年にスポットスキャニング照射技術による陽子線がん治療を始めたことは、日立の陽子線がん治療システムが世界に普及するきっかけとなりました。MDアンダーソンがんセンターとの協力関係を強めることはがん治療へ貢献するために極めて重要であると確信しています。私たち、ヘルスケアビジネスユニットはトータルソリューションを提供し、これからも引き続きMDアンダーソンがんセンターをサポートしていきます。」と述べています。

  MDアンダーソンのDivision Head, Radiation OncologyのDr. Stephen M Hahnは、「10年にわたる日立とのパートナーシップは極めて価値あるものです。私たちは強度変調陽子線治療IMPTの先駆者であり、臨床に適用してきました。」 また、同センターのMedical DirectorであるDr. Steven J. Frankは、「MDアンダーソンがんセンターにおける陽子線治療の研究開発や臨床試験はこれからも世界中のがん患者に有益なものになるでしょう。」と述べています。

  日立は、今後もMDアンダーソンがんセンターとの関係を強め、世界の粒子線治療でイノベーションを起こしていきます。

陽子線がん治療システムの概要

  陽子線がん治療は、放射線によるがん治療法のひとつであり、水素の原子核である陽子を加速器で光の約70%のスピードに加速させ、がん細胞に集中して照射することでがんを治療するものです。治療に伴う痛みがほとんどなく、身体の機能と形態を損なわないため、治療と社会生活が両立できます。クオリティオブライフを維持し、がんを治療できる最先端の治療法の一つとして注目されています。

スポットスキャニング照射技術の概要

  スポットスキャニング照射技術とは、がんに照射する陽子線のビームを従来の二重散乱体方式*2のように拡散させるのではなく、細い状態のまま用い、照射と一時停止を高速で繰り返しながら順次位置を変えて陽子線を照射する技術です。複雑な形状をしたがんでも、その形状に合わせて、高い精度で陽子線を照射することができ、正常部位への影響を最小限に抑えることが可能です。さらに、患者ごとに準備が必要であった器具(コリメーター*3、ボーラス*4)が不要です。

強度変調陽子線治療 (IMPT : Intensity Modulated Proton Therapy)の概要

  強度変調陽子線治療IMPTは、スポットスキャニング陽子線治療の一種で、複数方向から照射する陽子線の強度分布を自在にコントロールすることにより、病巣の形が複雑な場合や、正常組織が隣接しているような場合にも線量を病巣に集中し、正常組織への線量を低減できる照射法です。

*1
U.S. News Best Hospital: U.S. News & World Report誌が毎年公表している全米で最も優れた病院のランキング。
*2
二重散乱体方式: 物質中を通過する際の散乱効果を活用して、陽子線の細いビームを二つの散乱体に通過させ、拡散させることで、陽子ビームの直径を拡大する。拡大された陽子ビームは、コリメーターやボーラスを通して、がんの形状に成形される。
*3
コリメーター: 真鍮等の厚板をがんの輪郭に合わせて中を切り取ったもの。これによって、がんの形状に合わせて陽子ビームを成形する。
*4
ボーラス: ポリエチレン等のブロックをがんの奥行きの形に合わせて中をくり抜いたもの。これによって患部より奥に陽子ビームが届かないように設定することができる。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット 粒子線治療システム営業部 [担当:金丸]
〒110-0015 東京都台東区東上野二丁目16番1号 上野イーストタワー
電話 03-6284-3741 (代表)

以上

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