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企業情報ニュースリリース

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2015年10月30日
日立GEニュークリア・エナジー株式会社

日立GEの英国向け改良型沸騰水型原子炉が包括的設計審査で大きく前進

  日立GEニュークリア・エナジー株式会社(取締役社長:武原秀俊/以下、日立GE)は、ウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所の原子炉供給者として、改良型沸騰水型原子炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)の包括的設計審査(GDA:Generic Design Assessment)を2017年末の完了に向けて進めていますが、本日、英国の原子力規制庁(ONR: Office for Nuclear Regulation)より審査を最終段階へと進める決定を受けました。本決定は、ABWRの英国内導入に向けて大きな前進となります。

  ホライズン・ニュークリア・パワー社(以下、ホライズン社)は、英国アングルシー島ウィルヴァ・ニューウィッドとサウスグロスターシャ州オールドベリー・オン・セヴァンの2サイトに建設を予定している原子力発電所にABWRを導入する予定です。本日、ONRによるABWRのGDAは、最終の第4段階へ移行しました。

日立ヨーロッパ社英国原子炉規制許認可担当ジェネラルマネージャー 佐藤憲一のコメント:

  2年半におよぶGDAが第4段階に移行したことは、日立GEがこれまで取り組んできた確かな成果と言えます。このたび、ONRによる審査が最終段階に進み、2017年末の完了に向けてGDAが予定通り進行していることを喜ばしく思います。
  GDAでは、徹底的かつ厳格な審査が行われており、規制庁による厳しい審査は第4段階でも継続されます。日立GEは今後も、ONRに対して詳細な情報提供や問合せに対応していきます。
  現在、日立GEでは300人を超える専門家がGDA関連業務に従事しており、社内はもちろんのこと、契約を結ぶ協力会社も含め、世界レベルの知見を活用しています。これらの知見を引き続き生かすことで、今後も計画どおりに進めていきたいと考えています。
  ABWRは、第三世代+(プラス)の中で唯一稼動実績がある原子炉です。これまで、工期面でも費用面でも共に計画どおり遂行されていることから、信頼性の高い原子力発電所の代名詞と言えます。

ホライズン社エンジニアリング・ディレクター マーク・ランのコメント:

  GDAが最終段階へと進むことができたのは、関係者の努力の賜物であり、同時にABWRの技術が確固たるものであることの証しです。
  GDAが第4段階へと進んだことは、ウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所が2020年代前半に運転開始するための重要な一歩です。今後も精力的に作業に取り組み、安全かつ持続可能な電力供給のために、我々は着実に力強く前進していきます。

補足情報

  • 日立GEは本日、GDAの進捗に合わせて、建設前安全報告書(PCSR: Pre-Construction Safety Report)の改訂版Bをウェブサイト上で公開しました。
    http://www.hitachi-hgne-uk-abwr.com/
  • ONRは、GDAの第3段階に関する概要報告書をウェブサイト上で公開しました。
    http://www.onr.org.uk/new-reactors/index.htm
  • 今後、GDAはONRによる原子力安全に関する審査範囲と、環境庁(EA:Environment Agency)とウェールズ自然保護機関(NRW: Natural Resources Wales)による審査範囲に分けて行います。ONRの審査範囲では第4段階へと進む一方、EAとNRWによる審査範囲では、2016年秋のパブリック・コンサルテーション(建設地域住民への説明や意見交換)に向けて、別プログラムでの進行となります。
  • 日立GEは、ホライズン社への原子炉供給企業です。日立GEのABWRは、国内では既に3つのサイトで合計4基の建設実績があり、米国、台湾地域でも認可を受けています。
  • GDAは、英国の原子力規制機関による炉型審査で、英国内での場所の特定を伴わない原子炉の適正性を審査するものです。この審査では、安全と環境への影響が考慮されます。
    http://www.hitachi-hgne-uk-abwr.com/gda.html
  • 2013年の4月には、英国原子力規制庁および環境庁と審査に関する契約を締結しました。これにより、GDAが開始されています。第2段階に進展した2014年1月には、一般市民および関係者の参加を求めるという重要な段階に入りました。これに伴い、原子炉の技術を解説し、設計に関するコメントを収集するための専用ウェブサイト(http://www.hitachi-hgne-uk-abwr.com/)を新たに開設しています。その後、審査は2014年8月に第3段階へ移行しました。
       なお、このウェブサイトでは、原子炉の設計や、日立GEから規制関連機関への提出物に関し、コメントや質問を投稿することができます。ただし、このプロセスでは英国政府の原子力エネルギー政策に関する議論は対象外となっており、ホライズン社が提出した開発計画に関する合意と重なるものではありません。
  • GDAを主導する日立GEには、ホライズン社から20名以上の社員が出向し、業務の支援を行っています。英国国内事情に精通した知識を持つホライズン社の社員がGDAに関する作業を支援するとともに、日立GEからもホライズン社へABWRの情報提供を行い、相互に理解を深めています。

日立GEニュークリア・エナジー株式会社(日立GE)について

日立GEは、2007年7月に株式会社日立製作所とGEの合弁会社として設立された、原子炉関連設備の開発、計画、設計、製造、検査、据付、試運転、保全サービス、およびこれを統括するプロジェクトマネジメントを一貫して実施する体制を持つ世界トップクラスの総合プラントメーカーです。これまで建設中も含めて国内で23基の実績があります。この中で、とりわけ、最新の改良型沸騰水型原子炉(Advanced BWR/以下、ABWR)については全てのABWRプラントに参画(国内運転開始済4基、国内建設中3基)しています。海外では、台湾の龍門原子力発電所向けに、主要な原子炉設備を納入しています。

ホライズン・ニュークリア・パワー社(ホライズン)について

ホライズンは、2009年に英国内で新規原子力発電所の開発事業を目的として設立され、2012年11月に株式会社日立製作所によって買収されました。同社の開発計画によると、アングルシー島のウィルヴァとサウス・グロスターシャー州のオールドベリー・オン・セヴァンに、5,400MW以上の発電が可能な原子力発電所施設を建設する予定です。各サイトでは、最大約1,000人が発電所の運転に従事するほか、建設のピーク時には約8,500人の雇用を創出することが見込まれています。 ホライズン社の詳細はwww.horizonnuclearpower.com.をご覧ください。

以上

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