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企業情報ニュースリリース

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2015年9月4日

野村證券の本社・営業店の約15,000人が利用する仮想デスクトップ基盤を構築

国内最大規模のMicrosoft VDI

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、野村證券株式会社(代表執行役社長:永井 浩二/以下、野村證券)の本社・営業店の約15,000人が利用する仮想デスクトップ環境(Virtual Desktop Infrastructure/以下、VDI)のシステム基盤を構築しました*1。本システム基盤は、2014年度に順次導入が進められ、このたび本社・全営業店で稼働を開始しました。
  なお、本システム基盤は、Microsoft® Windows Server® を活用したVDI(Microsoft VDI)としては、国内最大規模*2となります。

  証券取引業務では、取引所への発注情報や顧客の取引情報など機密性の高い情報を取り扱うため、堅牢な情報セキュリティを備えたシステムが求められます。そのため、野村證券では外部ネットワークから遮断された企業内ネットワーク接続用環境と、社外とのメールの送受信やWeb利用などを行うインターネット接続用環境を分離することで、社外への情報漏えいを防止しています。従来は2つの環境を1つのPC内で動作させていたためPCへの負荷が大きく、応答速度の改善が課題となっていました。

  今回、2つの環境のうち、インターネット接続用環境をVDIへ移行し、データセンターで統合管理することで、PCの負荷を軽減して操作性を向上するとともに、ユーザープロファイルディスク機能*3などの活用により、インターネット接続用環境へのログインに要する時間を従来の数分から数十秒へ大幅に短縮しました。また、重複除去機能*4などの採用によりリソースの有効活用を可能としたほか、ユーザーグループごとに独立した構成を採用し、障害発生時の影響を最小化するなど、業務継続性も強化しています。

  日立は、日立グループ内約9万ユーザーのVDI構築・運用など、これまで培ってきた豊富な経験に、今回の大規模なMicrosoft VDI構築の実績を加え、情報漏えいの防止とワークスタイル変革、ならびにITリソースの最適化を実現するソリューションを、今後も積極的に提供していきます。

*1
VDI全体の構築計画を野村證券、株式会社野村総合研究所(以下、NRI)、日立の3社で策定し、NRIがシステムインテグレーションを担当。
*2
2015年9月4日時点。日立調べ。
*3
Microsoft Windows Server 2012で提供している、各ユーザーのデスクトップ環境の個人設定データを保存・管理する機能。
*4
Microsoft Windows Server 2012で提供している、複数ファイル内の重複したデータを検索して削除することでディスクの使用量を最小化する機能。

本システム基盤の特長

1. PC動作の高速化と操作性の向上

  今回、インターネット接続用環境をVDIへ移行し、データセンターで統合管理することで、PCの負荷を軽減し、応答速度を向上しました。また、従来は、PCを利用する営業拠点とデータセンター間の距離や専用回線の状況によって、ファイルの読み込み・書き込みなどに要する時間にばらつきがありましたが、本システム基盤では、データセンター内のサーバ上でファイルのやり取りを行い、PC画面上に反映するため、全拠点においてファイルの読み込み・書き込みに要する時間を短縮しています。これらにより、PC動作の高速化と操作性の向上を実現しました。

2. ログインに要する時間の低減

  インターネット接続用環境へのログイン時に必要となる各ユーザーの設定情報の読み込みについて、従来はログイン時に全てのデータを読み込む必要がありました。今回、ユーザープロファイルディスク機能を活用し、ユーザーが行う処理に応じて必要なデータを随時読み込む仕様としました。また、各ユーザーの設定情報の格納先には高速なデータアクセスが可能なフラッシュストレージを採用しました。これらにより、ログインに要する時間を従来の数分から数十秒へ大幅に低減したほか、始業時間など多数のユーザーによるアクセスが集中した場合にも十分な処理性能を担保しています。

3. リソースの有効活用と業務継続性強化

  本システム基盤では、全ユーザー向けの標準環境に加え、管理部門など専門的なソフトウェアを利用する特定ユーザー向けの個別環境も構築し、標準環境との併用を可能としました。これにより、標準環境では、ハードウェアやソフトウェアなどを共有することで、リソースを有効活用しつつ、個別環境で個々のユーザーニーズへの柔軟な対応を実現しています。また、基盤のOS領域に重複除去機能を採用し、Windows® 7のシステムファイルなど、各ユーザーのVDIで共通して保存されるデータを共有することで、ディスクの利用効率を向上しています。さらに、ユーザーグループごとに独立した構成を採用するなど、障害発生時の影響の最小化を図り、業務継続性を強化しました。

本システム基盤の構成

  本システム基盤には、PCサーバである日立アドバンストサーバ「HA8000」約300台と、日立独自のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash」を搭載したユニファイドストレージ オールフラッシュモデル「Hitachi Unified Storage VM all flash」(以下、「HUS VM all flash」)9台など、日立の信頼性に優れたプラットフォーム製品群を採用しました。
  サーバOSには日本マイクロソフトのMicrosoft Windows Server 2012 R2を採用し、サーバOSに搭載されている仮想化機能Hyper-V® などを活用してクライアントOSが動作するVDIを構築しました。

本システムの概要図

[画像]本システムの概要図

関連情報

商標に関する表示

  • Microsoft、Windows、Windows Server、Hyper-Vは、米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 金融システム営業統括本部 [担当:小清水]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号

以上

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