ページの本文へ

Hitachi

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2013年6月6日

日立イノベイティブ アナリティクス グローバルセンタを新設し
ビッグデータ利活用事業のグローバル展開を加速

研究所と事業部門が一体となり顧客とともにイノベーションを創出

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、情報・通信システム事業における注力分野のひとつであるビッグデータ利活用事業のグローバル展開を加速します。具体的には、グローバルで研究所と事業部門が一体となり、顧客とともにイノベーションを創出するため、6月1日付で、日立イノベイティブ アナリティクス グローバルセンタ(Hitachi Global Center for Innovative Analytics/以下、HGC-IA)を設置しました。
  HGC-IAでは、米国や英国、アジアなどの拠点を結び、顧客の課題を解決するためのビッグデータを活用したソリューションを開発します。さらに、ソリューション開発で必要となる各拠点の人財、技術および開発したソリューションの集約・共有を図り、スピーディーにソリューション提供をグローバルで行います。また、HGC-IAでは、現地人財の採用も積極的に行います。

  昨今、企業や社会活動で発生するデータが爆発的に増大しており、流通、医療、金融、行政、さらにエネルギーや水処理、交通をはじめとする社会インフラなど、さまざまな分野で発生するビッグデータを収集し、ビジネスや公共サービスに利活用するニーズや期待が急速に立ち上がってきています。
  こうした背景のもと、日立は2012年4月1日付で、データ分析サービスの専任組織としてビッグデータ利活用に関する専門家であるデータ・アナリティクス・マイスターを集結して、スマート・ビジネス・イノベーション・ラボを情報・通信システム社内に設立し、同年6月からビッグデータからの新たなビジネス価値創出を支援するデータ・アナリティクス・マイスターサービスの提供を開始しました。
  これらの取り組みでは、例えば、顧客/従業員の行動や業績に関するビッグデータから業績向上策を見出す解析技術を開発し、店舗での効率向上につなげたり、自動車会社を通じて収集した走行履歴情報などを分析・加工して、その情報を活用して新たなサービスを創出したい企業向けに配信するサービスを提供したり、さらに、鉄道設備のデータを解析し、予防保守を行うといった取り組みを国内外で進めてきました。また、2013年4月1日には、データ分析やマーケティングに関する専門家を中核に大量データ処理などのシステム構築・運営を専門とする研究者で構成する米国ビッグデータラボを設立するなど、ビッグデータ利活用事業を下支えする研究開発体制を構築してきました。

  今回、HGC-IAを設置することで、日立のこれまでの取り組みをグローバルで統合し、よりスピーディーに事業展開します。今後、HGC-IAを核として日立、米国日立コンサルティング社(プレジデント& CEO:フィル・R・パー)ならびに日立データシステムズ社(CEO:ジャック・ドメ)と連携し、グローバルでのビッグデータソリューション開発を統合し、各社の顧客基盤を活用して顧客データの解析をベースとした実証プロジェクトを通してソリューションを開発します。また、2013年4月に設立した米国ビッグデータラボに加え、2013年6月1日、新たに英国に設置したヘルスケアサービス向上のための開発を行う欧州ビッグデータラボ、さらに日本やその他地域の関連する研究組織を統括し、グローバル研究戦略策定のみならず、最前線の顧客との実証実験を通して、革新的なサービスを開発していきます。
  さらに、ソリューション開発と研究開発が連携することにより、技術潮流を取り込んだ技術開発を行うとともに、それらを世界各拠点でさまざまな先行案件に適用し、顧客の課題解決に必要な技術を見極めながら日立グループの各事業部門と連携してビッグデータのソリューションを開発していきます。
  そして、データサイエンティストをはじめとした世界各拠点で採用した人財、技術、ソリューションを集約・共有することで顧客の課題に最適なリソースを適切に選択できる仕組みを作り、世界各地でスピーディーにソリューションを提供します。

  なお、300人規模でスタートするHGC-IAは、2015年までに500人規模へ体制を強化し、さらにグローバル連携を進化させていきます。
  日立は、今後も、ビッグデータ利活用に関する研究開発分野でコア技術を深化させていきます。また、先行して適用している分野で培ったノウハウやアプローチ手法を、今後、ビッグデータ利活用分野以外にもサービス事業に広く適用し、現在グローバル展開しているプラットフォーム事業に加え、クラウドをはじめとしたサービス事業の種類、量を拡大していきます。
  これにより、2015年度のビッグデータ利活用事業の売上高1,500億円をめざしていきます。

HGC-IAで注力する主な分野

  顧客やパートナー企業との協創の場を持ち、機器・設備などの「モノ」から発生するデータ、「人」の動きのデータ、ソーシャルデータなどの解析を通じ、生産性向上、コスト削減、売上拡大といった顧客やパートナー企業の本質的な課題を解決し、イノベーションを実現するサービスを開発します。

1.ヘルスケア

  高齢化社会を迎え、医療の質の向上とともに医療費の抑制という難しいテーマの両立が求められるようになってきました。英国マンチェスター地域で国民保健サービス、その他の組織と連携し、大量の医療情報の解析を通じた新しいヘルスケアサービスの開発を行います。

2.通信・メディア

  通信ネットワークの高速化、画像、動画といったリッチメディアの普及にともない、さまざまな情報がネットワークを介してやりとりされ、企業内外に蓄積される様になってきています。通信ネットワークの状況を最適に保つとともに企業内外の画像、動画を中心としたメディアの検索、利活用を促進するソリューションを開発していきます。

3.エネルギー

  近年、再生可能エネルギーや電気自動車の導入といった新しい動きとともにCO2削減、エネルギー利用の効率化による省エネ促進といった環境への配慮が必要な時代になってきています。情報通信と制御を融合させると同時に、ビッグデータを活用することにより、送配電の効率化を図るソリューションの開発に貢献していきます。

4.交通

  多くの国々で都市化が進むとともにCO2削減といった環境に配慮した交通手段が求められてきています。ビッグデータを活用することにより鉄道設備の効率的な保守サービスを実現し、安心安全で信頼できる鉄道運行に役立つソリューションを実現します。

5.マイニング

  オーストラリア、南米などの鉱山資源産出地域では、石炭や銅といった資源価格の変動に対応し、オペレーションの効率化が求められています。鉱山開発の現場ではさまざまな機器からデータが発生しており、それらの解析を通じ、オペレーションの全体最適化を支えるソリューションを開発します。

6.その他

  オイル&ガス、水といった社会イノベーション分野や物流、製造業、BI(ビジネスインテリジェンス)をはじめとしたエンタープライズ分野でのビッグデータ利活用、およびビジネス顕微鏡をはじめとした日立の特徴ある技術のグローバル展開を推進します。

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社
スマート情報システム統括本部 [担当:小林]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
TEL : 03-5471-2620 (ダイヤルイン)

以上

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。