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Hitachi

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2013年5月23日
株式会社日立製作所
ダイキン工業株式会社
株式会社みずほコーポレート銀行
みずほ情報総研株式会社

「英国・グレーターマンチェスターにおけるスマートコミュニティ実証事業」への参画について

  株式会社日立製作所(以下、日立)、ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)、株式会社みずほコーポレート銀行 (以下、みずほCB)、みずほ情報総研株式会社(以下、みずほ情報総研)は、このたび独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「英国・グレーターマンチェスターにおけるスマートコミュニティ実証事業」(以下、本実証事業)の委託先に選定されました。本実証事業は、日立が実証研究責任者として全体を取りまとめ、3社とともに実施可能性調査を本年12月末まで行います。その調査結果を踏まえた事業化評価を経て、実証事業を2016年3月末まで実施する予定です。

  英国では、EU指令に基づくCO2削減や、ガスから電気へのエネルギーシフトを目的として、2020年までに、再生可能エネルギーを全エネルギーの15%以上にすることや、2030年までに、ヒートポンプ暖房温水器(以下、「ヒートポンプ」)の普及率を30%まで高めるという目標を設定しています。
  本実証事業の目的は、日本の優れたヒートポンプ技術とICT関連技術により英国のエネルギーシフトを推進することで、低炭素化社会の実現に寄与する技術・システムを実証することです。また、本実証事業を通じて、ヒートポンプとそれを用いたアグリゲーションシステム*1の普及に向けた、エネルギー政策・制度を考慮したビジネスモデルの構築を行います。

  具体的な実証事業の内容と参画企業は、以下の通りです。

テーマ1. 住宅の小口消費電力を負荷調整能力として利用するアグリゲーション技術・システムの実証(日立・ダイキン)

  英国・グレーターマンチェスターにて200〜300軒の複数タイプの住宅にそれぞれ適したヒートポンプを選定・設置し、アグリゲーション技術・システムを導入することで、各住宅のヒートポンプをコントロールし、電力調整量を取りまとめ、小口需要家の電力需給調整能力を検証します。
  具体的には、エネルギー消費の中でその多くを占める暖房などの熱利用に着目し、既存のガス燃焼式温水器から、電気エネルギーを用いて大気中の熱を集め加熱するヒートポンプに置き換えます。各小口需要家のヒートポンプの加熱運転タイミングを調整することで、電力需給逼迫時には電力消費を抑制したり(ネガワット)、電力需給余剰時には電力消費を促したりする(ポジワット)など、小口需要家の電力を集中管理・制御することで、電力の需給バランスにおける調整力の検証を行います。
  また、複数住宅のデータを大量かつリアルタイムに収集・蓄積・一元管理・分析し、電気料金の仕組みとリンクさせ新しいサービス提供を検討する予定です。
  本実証事業では、英国に最適な、セキュリティの高いICTプラットフォーム・システム*2を採用し、電力取引市場や電力小売企業へのサービスを行う電力アグリゲーション機能と需要家のエネルギー機器を遠隔管理し電力需要調整を行うヒートポンプアグリゲーション機能を搭載することで、多様なエネルギー機器にも対応できるアグリゲーション技術を検証します。

テーマ2. ビジネスモデルの構築 (みずほCB、みずほ情報総研、日立、ダイキン)

  本実証事業では、英国の需要家のヒートポンプに対する受容性などの調査・分析を行い、ヒートポンプの普及に向けた施策や電力需要調整への需要家の参加を促すインセンティブの検討を行います。また、電力取引市場や電気事業者などの調査・分析、サプライヤー調査、英国政府関係者への働きかけなどを検討し、ヒートポンプの群管理によるアグリゲーションシステムの事業化に向けた検討を行います。

*1
アグリゲーションシステム : 住宅設備を含む家電製品やEV(電気自動車)に搭載されている充電池などのエネルギー機器から産業用の発電装置に至るまで多岐に渡る電力調整量を取りまとめ、電力需給調整を行うシステム。
*2
ICTプラットフォーム・システム : Information and Communication Technology プラットフォーム・システム。スマート&スムーズな社会インフラを実現する「情報」と「制御」を融合したプラットフォーム。

[図]想定される技術実証例

以上

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