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Hitachi

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2010年1月13日

エンタープライズサーバ「AP8800」にて機能強化を実施

大規模システム構築向けの強化を実施するとともに、
データベースにおける業務プログラムの開発効率と運用性の向上を実現

[画像]エンタープライズサーバ「AP8800」

  株式会社日立製作所 (執行役会長兼執行役社長 : 川村 隆/以下、日立)は、このたび、メインフレーム製品のエンタープライズサーバ「AP8800」(以下、「AP8800」)において、機能強化を実施し、1月14日から販売を開始します。具体的には、大規模システム構築向けの強化を実施するとともに、データベースにおける機能強化も行い業務プログラムの開発効率と運用性の向上も実現しました。

  金融や公共、電力分野などの社会インフラや、企業の基幹システムでは、事業継続を可能にする安定性の高いプラットフォームが依然として求められています。一方で、企業を取り巻く環境が厳しさを増したことで、社会的責任を担う基幹システムにおいても、システムの統合による導入・運用コストの削減など、システムの効率的な利用によるITインフラの最適化へのニーズも高まっています。

  そこで今回、高性能・高信頼な「AP8800」において、「AP8800」とストレージやプリンタなどのデータ入出力装置とを接続するFIBARCチャネル*1の数を拡大する「FIBARC拡張機構3」を新たに提供するとともに、日立メインフレームのデータベースサーバ環境を実現するリレーショナルデータベース*2「XDM/RD E2」(以下、「XDM/RD E2」)にて大容量メモリの有効活用を可能にしデータ処理の性能向上を図りました。これにより、さらに大規模なシステム構築への対応を強化し、システム統合によるITインフラ最適化のニーズに応えます。
  また、「XDM/RD E2」 において、データベース内の表作成を自動化する生成列機能のサポートや、業務ごとのアクセス権限の設定などを行う機密保護機能の導入を容易にするなど、業務プログラムの開発効率や、セキュリティ強化時における運用性の向上を図りました。

*1
FIBARCチャネル(FIBre connection ARChitecture、ファイバーク) : 最大200MB/秒のデータ転送能力をもつ、光ファイバーを用いた入出力アーキテクチャー
*2
リレーショナルデータベース : 1件のデータを複数の項目(フィールド)の集合として表現し、データの集合をテーブルと呼ばれる表で表すデータ管理方式

  日立は今後も、ユーザーの既存資産を継承し、ビジネスの根幹である基幹システム構築を可能とするメインフレーム製品、および周辺装置の提供を継続していきます。

機能強化の特長

1. 大規模システム構築向け機能を強化

  • (1) データ入出力装置との接続数を拡大できる「FIBARC拡張機構3」の提供
      「AP8800」1台あたりのFIBARCチャネル数を256台(従来は最大144台)まで拡張できる「FIBARC拡張機構3」を新たに提供します。これにより、高速のデータ転送が可能なFIBARCチャネルを用いて「AP8800」とより多くのストレージやプリンタなどのデータ入出力装置を接続することができます。
      また、「AP8800」の仮想化環境を構築するプロセッサ資源分割管理機構支援「PRMA E3」を機能強化し、ストレージの論理ボリューム*3などの仮想的なデータ入出力装置との最大接続台数を、1台あたり65,536台(従来比2倍)に拡張*4しました。これにより、仮想化を活用したさらなる大規模なシステム統合が可能になります。

    *3
    論理ボリューム : 複数のハードディスクドライブを仮想的に束ね、あたかも1台の装置として運用する際の、仮想的な装置の単位
    *4
    512チャネル拡張機構使用時
  • (2) 大容量メモリを有効活用する64ビットアドレッシング*5機能を「XDM/RD E2」のSQL*6解析結果に適用拡大したことで、データ処理における処理性能向上などを実現
      大容量メモリの有効活用を可能とする64ビットアドレッシング機能を用いて、「XDM/RD E2」におけるSQL解析結果を、通常管理している実メモリ領域*7よりも広い実メモリ領域*8に格納することができます。これにより空きが生じた実メモリ領域を、業務用アプリケーションなどに多く割り当てることが可能となり、データ処理における処理性能や多重度*9の向上を実現します。

    *5
    64ビットアドレッシング機能 : メモリのアドレス(番地)を2の64乗バイト (約170億GB)まで一度に管理できるメモリ管理方式。本機能が適用されない場合は、2の31乗バイト(2GB)までが管理できる。
    *6
    SQL : リレーショナルデータベース管理システムにおける、データの操作や定義を行うためのデータベース言語。メモリに繰り返し実行するSQLの解析結果を格納しておくことで、同様の処理にかかる時間を短縮することができる。
    *7
    アドレス2GB以内の実アドレス空間のメモリ
    *8
    アドレス2GB超の実アドレス空間のメモリ
    *9
    多重度 : 同時に実行する処理数
  • (3) 「AP8800」と周辺装置との接続を行う外付装置「FIBARCディレクタ」新モデルを提供
      「AP8800」や従来機種であるエンタープライズサーバ「AP8000」シリーズ、周辺装置間のFIBARC接続を統合する「FIBARCディレクタ」において、通信速度の向上や筐体の小型化を実施し、提供を開始します。従来モデルと比較し、通信速度が2倍となる4Gbps*10を新たにサポートし、データ転送処理の高速化を実現するほか、筐体容積を約25%削減するなど、設置もさらに容易になりました。

    *10
      bps(bit per second) : 通信回線などのデータ転送速度の単位。ビット毎秒

2. リレーショナルデータベース「XDM/RD E2」における業務プログラムの開発効率とセキュリティ強化時の運用性を向上

  • (1) 業務プログラムの開発効率を向上する生成列機能を実現
      データベース内のデータを格納する表において、ある列の値を同一表にある他の列の値から自動的に生成する機能(生成列機能)を実現します。これにより、値を生成する処理の作り込みを省略できるため業務プログラムの開発効率を向上することができます。
  • (2) 既存システム環境におけるセキュリティ強化時の運用性を向上する機密保護導入支援機能を提供
      業務ごとにアクセス権限の設定などを行う機密保護機能を、通常業務を継続しながら既存システム環境へ導入することができる支援機能を提供します。例えば、権限設定に誤りがあった場合には、権限エラーをコンソールに表示・修正が可能など、確実、かつスムーズに既存環境のセキュリティを強化することができます。

3. LTO*11媒体によるデータ交換機能の提供

  オープン系テープ装置へのアクセス制御を行うソフトウェア「DMFOPDS」において、磁気テープによるデータ交換と同等な記録形式をサポートし、今後データ交換媒体として推奨されるLTO媒体に対応します。

*11
  LTO(Linear Tape-Open) : 大容量かつ高速な読み書きを提供する磁気テープ記憶装置の規格

新製品・新機能の価格と出荷時期

製品、機能名 価格*12 出荷時期
「FIBARC拡張機構3」 月額5万2,500円
(税抜5万円)
2010年
4月1日
「FIBARCディレクタ」 月額262万5,000円〜*13
(税抜250万円〜)
プロセッサ資源分割管理機構支援「PRMA E3」 月額50万4,000円〜*14
(税抜48万円〜)
リレーショナルデータベース「XDM/RD E2」 月額37万8,000円〜*14
(税抜36万円〜)
2010年
2月5日
データ管理機能/オープンデバイスサポート「DMFOPDS」 月額15万7,500円〜*14
(税抜15万円〜)
2010年
4月1日
*12
  メインフレーム本体、各種工事、サポートサービス費用は含みません
*13
  最小構成。FIBARCディレクタ本体、ポートブレード4KM(32ポート)、FBD2制御装置、FBD2制御装置搭載キット、FBD2制御装置コンソール、FBD2接続装置、100VPDU搭載時
*14
  AP8800/100プロセッサ使用時の月額料金

他社商標注記

  • LTOは、米国におけるHewlett-Packard Company、International Business Machines Corporation、Quantum Corporationの登録商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

製品情報

お問い合わせ先

HCAセンター
電話0120-2580-12
利用時間9:00〜12:00、13:00〜17:00(土・日・祝日を除く)

以上

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