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2009年10月26日

ネットワーク管理を効率化する
「日立論理ネットワークオペレーティングシステム」を販売開始

使い勝手のよいGUIでネットワークの管理業務の負荷を軽減

[画像]「日立論理ネットワークオペレーティングシステム」のマップ画面(手前)およびリスト画面(後ろ)

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)は、このたび、キャリア(通信事業者)のネットワーク運用管理者や企業の情報システム部門向けに、使い勝手のよいGUI*1でVLAN*2を可視化し、ネットワーク管理を効率化するためのソフトウェア製品である「日立論理ネットワークオペレーティングシステム」(以下、本システム)を開発し、10月28日から販売開始します。
  本システムは、L2スイッチ*3から自動収集した情報をもとに、マップ画面にネットワーク構成を表示することで、ネットワーク運用管理者や情報システム部門がネットワークの状態を簡単に把握でき、障害による影響範囲の調査など、人手によるネットワーク状態確認の業務を効率化することができます。

*1
GUI (Graphical User Interface):
表示にアイコンや画像を多用し、操作の多くをマウスのようなポインティングデバイスによって指示できるコンピュータの表示・操作の方式。
*2
VLAN (Virtual Local Area Network):
LAN(Local Area Network)において、実際のケーブルや機器間の接続構成とは関係なく、ネットワークに接続された特定の端末だけを仮想的にグループ化する手法。
*3
L2スイッチ:ネットワーク中継機器の一つで、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのデータリンク層(第2層)のデータであるMAC(Media Access Control)アドレスで中継先を判断して転送を行なうもの。

  ネットワーク管理を取り巻く課題の一つに、管理に伴う人的負荷やコストの低減があります。現在、多くの管理ツールが流通している一方で、障害調査や最新のネットワーク構成確認などは依然として人手による作業が必要であり、これらの業務のさらなる効率化が求められています。

  本システムは、例えば、ポートダウンなどの障害時の影響範囲調査や、計画したネットワーク構成と実際に設定されている構成が同一であるかの整合性確認、といったネットワーク管理において人手による調査・分析が必要となる業務の効率化を実現します。

製品の特長

1.ネットワーク構成をマップ表示

  L2スイッチから収集するMIB*4情報をもとに、マップ画面にネットワーク構成を表示します。物理的なネットワーク構成の上にVLAN構成や障害部位などの情報を重ねあわせ、ネットワークの状態を一目で確認できます。また、リンクアグリゲーション*5やリング*6の冗長構成の状態も反映したVLAN構成を表示するため、実際にデータが転送される経路を確認することもできます。これによりL2スイッチの現在の状態を個別に確認する作業を効率化することが可能となります。

*4
MIB (Management Information Base):
SNMP(Simple Network Management Protocol)を利用しているネットワーク機器が、機器の状態を外部に知らせるために公開する情報。
*5
リンクアグリゲーション:
複数の物理的な回線を仮想的に束ねて、あたかも1本の回線であるかのように扱う技術。
*6
リング:
スイッチを環状に接続したネットワークにおいて、障害の検出とそれに伴う経路切り替えを高速に行うレイヤ2ネットワークの冗長化方式。

2.必要な情報に迅速にアクセス可能なインターフェース

  内部のRDB*7でネットワーク情報を管理しており、L2スイッチに設定されたネットワーク情報や入力したユーザー情報を元に、関連する情報を容易に検索することが可能なインターフェースを備えています。リスト画面から任意のVLANを構成するL2スイッチを検索したり、リングに属するVLANを検索したりと、さまざまな方法で情報検索が可能なため、障害発生時にも複数の管理簿をつき合わせる手間なく、必要な情報に短時間でアクセスすることが可能です。

*7
RDB(Relational Database): データベースの形式の一つであり、関係モデルと呼ばれる概念に基づいてデータを扱うデータベース。

3.障害発生時のネットワーク構成図を自動的に保存

  障害通知(SNMP トラップ*8を受信した際には、その時点のネットワーク構成図を自動的に保存し、管理するため、ネットワーク状態が次々と変化するような状況においても容易にその変化を視覚的に確認することができます。また、構成変更のタイミングでネットワーク構成図をマップとして残しておく、という使い方もできるため、設計図面のメンテナンスの効率化を図ることができます。

*8
SNMP トラップ(Simple Network Management Protocol トラップ):
SNMPと呼ばれるIPネットワーク管理用プロトコルを用いて、管理対象となる端末から管理サーバに届けられる障害通知などの状況通知用のレポート。

4.VLAN設定不一致を自動検出

  ネットワーク機器に設定したVLAN情報が、接続されたL2スイッチの対向ポート間で整合がとれているかを自動でチェックすることができ、初期設定を効率的に行うことができます。
  なお本システムには、日立が受託した総務省によるプロジェクト「ネットワークを通じた情報流出の検知及び漏出情報の自動流通停止のための技術開発」*9による研究成果を活用しています。

*9
ネットワークを通じた情報流出の検知及び漏出情報の自動流通停止のための技術開発:
ネットワークを通じた情報流出の検知及び漏出情報の自動流通停止のための技術開発を通じ、安心・安全なネットワーク利用環境の実現に資することを目的として、平成19年度(2007年度)から平成21年度(2009年度)までの3年間の実施期間で総務省により立ち上げられたプロジェクト。

価格および提供時期

名称 価格 提供時期
日立論理ネットワーク
オペレーティングシステム
1,050万円
(税抜:1,000万円)
2009年10月28日

*価格は、ハードウェアを除いたソフトウェアの金額です。

ハードウェア仕様(推奨)

  Red Hat Enterprise Linux , version 5.1(x86)が動作する、次のスペック相当以上の機種を推奨します。

分類 仕様
CPU インテル®Xeon®プロセッサー
デュアルコアXeon ®E3110(3.00GHz)×1
ハードディスク 320GB(160GB×3Disk RAID5構成)
メモリ 4GB

「ITpro EXPO 2009」出展について

  2009年10月28日〜30日に東京ビッグサイトで開催される「ITpro EXPO 2009」において、本システムを出展します。

他社商標注記

  • Red Hatは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc. の登録商標です。
  • Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標もしくは商標です。
  • インテル、Xeonは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるIntel Corporation の商標です。
  • 記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ネットワークソリューション事業部
ソリューション本部 [担当:川井、古泉(こいずみ)]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 (日立システムプラザ新川崎)
TEL : 044-549-1607 (ダイヤルイン)

以上

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