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2009年10月20日

パケット光トランスポートシステム「AMN6400」を販売開始

40ギガビット/秒の大容量・長距離伝送を実現し、
将来的な100ギガビット/秒への拡張性も具備

[画像]パケット光トランスポートシステム「AMN6400」

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)は、このたび、IPトラフィック*1の増大に対応した40ギガビット/秒の波長多重*2伝送を実現し、OTN*3/パケットスイッチ機能への拡張性を備えたパケット光トランスポートシステム「AMN6400」を製品化し、10月22日から販売を開始します。

*1
IPトラフィック: インターネット・プロトコルによるネットワーク上を移動するデータの情報量。
*2
波長多重: 一本の光ファイバーケーブルに複数の異なる波長の光信号を同時に伝送する、高速かつ大容量の情報通信手段。
*3
OTN (Optical Transport Network): 波長多重技術を適用した光トランスポートネットワークを支える重要な技術の一つ。従来のSDH/SONET信号だけでなく、イーサネット信号を直接収容し、高信頼に転送する。

  映像配信サービスや今後のクラウドコンピューティングの広がりにより、世界的にIPトラフィック容量の一層の増大が予測されています。次世代の光トランスポートシステムにおいては、大容量化に加えて、増大するパケットトラフィックに最適なスイッチング機能の実装、従来システム同様の高信頼性を実現する必要があります。また、従来、10ギガビット/秒程度の伝送速度が主流となっていましたが、IEEE*4802.3baにおいて、40ギガビットイーサネットおよび100ギガビットイーサネットの標準化が2010年6月の完了予定で、進められています。

*4
IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.): 米国に本部を持つ電気・電子技術の学会。主な活動として、標準化活動がある。

  このような背景のもと、日立のパケットトランスポートシステム製品群の一つとして、今回、40ギガビット/秒に対応できるパケット光トランスポートシステム「AMN6400」を製品化しました。本システムは、キャリアネットワークにおいて、大容量・長距離バックボーンネットワーク*5およびメトロネットワーク*6への適用を想定しています。また、将来的な、40ギガビットイーサネット/100ギガビットイーサネットを収容するインタフェース、100ギガビット/秒の長距離伝送インタフェース、OTN/パケットスイッチ機能などの拡張性も具備しています。

*5
バックボーンネットワーク: 通信事業者間を結ぶ大容量の長距離基幹通信回線。
*6
メトロネットワーク: 都市圏を結ぶネットワーク。バックボーンネットワークに比較すると伝送距離が短い。

「AMN6400」の特長

1. 40ギガビット/秒を波長多重して長距離伝送を実現

  現在広く使用されている10ギガビットイーサネットを4本束ね、40ギガビット/秒の波長多重用の長距離伝送信号に変換し、バックボーンおよびメトロネットワークにおける大容量・長距離伝送を実現します。

2. 機能追加アップグレードが容易

  「AMN6400」は、イーサネットやSDH/SONET*7などを収容するインタフェースカードを実装でき、将来追加される100ギガビット/秒のインタフェースなどの新機能カードの実装が可能です。また、オペレーションシステムは装置を遠隔から監視制御し、新機能カードの追加にともなう装置実装ソフトウエアの遠隔アップグレードにも対応でき、新たなサービスの収容を迅速に実現します。

  なお、「AMN6400」は、将来的に、2010年標準化予定の40ギガビットイーサネット/100ギガビットイーサネットを収容するインタフェース、100ギガビット/秒の長距離伝送インタフェース、メッシュ対応のROADM*8、大容量OTN/パケットスイッチなどを搭載して、レイヤ統合*9型パケット光トランスポートシステムに拡張可能です。このレイヤ統合により、設備コスト、保守コストの低減を可能とします。また、OTNおよびMPLS-TP*10の適用により、キャリアグレードの高信頼ネットワークを実現することができます。

*7
SDH/SONET(Synchronous Digital Hierarchy / Synchronous Optical NETwork): 光ファイバを用いた高速デジタル通信方式の国際規格。北米で提案されたSONETを、標準化団体ITU-TS)がSDHとして標準化した。
*8
ROADM(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer): 波長多重方式とパス管理の技術を組み合わせ、各装置では、波長多重された光信号から特定の波長の光信号をドロップ(分岐)、スルー(通過)、アッド(挿入)する。遠隔から、これらの機能の切替が可能で、波長多重ネットワークを柔軟に効率よく運用できる。
*9
レイヤ統合: OSI参照モデルで規定されたネットワーク階層の中で、レイヤ0/1/2にそれぞれ相当する波長スイッチ/OTNスイッチ/パケットスイッチの機能を一つのシステムに統合する。
*10
MPLS-TP(Multiprotocol Label Switching - Transport Profile): イーサネット専用線や広域イーサネット・サービスを、既存の専用線やSDH/SONETなどのサービスと同じ装置で同等の信頼性が得られるようにした国際規格。

ネットワーク構成イメージ

  「AMN6400」は、キャリアネットワークにおいて、40ギガビット/秒の長距離バックボーンネットワーク、およびメトロネットワークにおけるリングやメッシュのネットワーク構成に対応するシステムです。

[画像]ネットワーク構成イメージ

  なお、本製品は、2009年10月21日〜23日に米国シカゴのマコーミックプレイスで開催されるSUPERCOMM 2009日立コミュニケーションテクノロジー・アメリカのブースにおいて展示予定です。

販売目標

  • 1000システム(5年間)

価格および出荷時期

機種 価格 出荷時期
AMN6400 個別見積 2010年4月

※価格には、ユーザーごとのカスタマイズ、システム構築サービスなどを含みます。

他社商標注記

  • イーサネットは富士ゼロックス株式会社の商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名、サービス名などは、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 通信ネットワーク事業部
ネットワークシステム本部 ネットワーク装置部 [担当:中野]
〒244-8567 横浜市戸塚区戸塚町216番地
TEL : 045-881-1221(大代表)

以上

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